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夢で逢いましょう 1 『地球』

夢の中に地球が出てきました。
地球は言いました。

「ボクはまるい」
「知ってるがな、んなこと」
「太陽の光を受けてね」
「知ってるっつーに」
「本当に知っているの?太陽の光を浴びて君たちは生きているんです」
「だーかーらー」
「でもボクが自転していなかったら君たちは死んでしまうよ」
「え?」
「ボクが回っているから、昼が夜になって夜が昼になってまた夜が来て」
「あたりまえだがね」
「光は同じ分だけ影になる。光と影。君たちはそう言いますね」
「ああ、それが?」
「相反するもの。光と影。表と裏。生と死。善と悪。喜びと悲しみ。いろいろあるけど、ボクはそうしたものを自転することによって、均等にしているんです。そもそもふたつでひとつのものだけどね」

「均等?相反するものを。。。」
「…きみは、しあわせって何だと思う?」
「なんだよ、急に。しあわせってのは、そりゃ愛と喜びに満ちた世界だろう」
「それは実に人間らしい。平面的な考え、というか意識ですね。でも光ばかりを浴びていたら、きみたちは生きていけないでしょう。それにそうしたものはすぐにひっくり返る」
「ちょと何言ってるかわからない」
「ボクがまるくって自転しているのは、きみたちの魂が宿る命そのものの形なんです。まるいからオモテもウラもない。夜と昼を均等にしているようにすべての相反するものを、そう、ピアノやギターの調律のように均一に調和のとれた形にするよう、整えているんです」
「うーむ」

「でも人間たちは欲に目がくらんで、その奇蹟の働きをわすれているみたい。人間が幸せというものを、愛と喜びに満ちた世界だ、と言っているうちは、本当のしあわせは見つからないんじゃないでしょうか。       愛と喜びに目がくらんでやしませんか?それを得るためには手段を選ばないくらいに」
「じゃ、じゃあ、しあわせは、愛も憎しみも喜びも悲しみもぜーんぶひっくるめたもんだとでも言いたいの?」
「簡単に言ってしまえばそうかな。                  大切なことは、まずは太陽の光と自転している自分に気づくことです。  太陽が神の光、もしくは愛だとしたら、きみたちは自らの魂の働きに気づき、自らの意思で自転すること。光と影、喜びと悲しみ、愛と憎しみ、どちらかに偏らないようにね。時には思いっきり片方に寄ってしまうこともあるだろう。                              でもね、その度に意識して自分を調律する。もちろんほかの人たちや生き物と共に生きていく中で寄り添いながら、調律していくのも大いにありだね。そこに命の輝きがある。生かされている感謝と共にね。そうすると相反していたものはだんだんまるくなって、相反ではないひとつの魂の形になっていきます。そしてそれはとっても愛おしく大切な尊厳にみちた命の根源に溶けていくんです」
「尊厳、いのち・・・」

「それがあなたたちの言う与えたり奪ったりする所有する愛ではない、ただ在る、神かァみィのアイです。あ、感謝といえば、月、もあるね。夜の闇を照らさないように照らしている月。それから、大気ってのがありますね。これは君たちでいえば、こころ、かな。その中に住まうものを生かしたり殺したり、、、ちょちょ、なにしてんの?」
「まわってんだよ。どうだ。これでいいんだろ。ひゃー、目が回る」

「ふむ。ボクにもよくわかんないです。ま、ゆっくりとね。       目を閉じて、踊るようにまわってごらん。そういえば君たちはボクが回っていることさえ、気づいて生きていないでしょう。自分ってなにか、とか、アイってなにか、生きるってなにか、なんてのはそんなもんかもしれませんが(微笑)どうか迷ったときは、ボクを思い出して欲しいな。それは自分自身なんです。わすれないで」

クルクル目がまわったところで目が覚めました、とさ。


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