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前提

「前提」という言葉を、みなさんよく使っている前提でお話を進めたいと思う。

辞書の定義を調べてみると、「ある物事が成り立つための、前置きとなる条件」とか書かれている。

反対に言うと、前置きとなる条件(=前提)がないと、ある物事が成り立たないということである。この状態をもう少し解像度を上げて考えてみると、”ある物事が成り立たない”という最終的な結末が決まっているにも関わらず、そのことに本人たちが気づいているか気づいておらずかは別にして、時間を無駄にしながら突き進んでしまうということである。

『結婚を前提にお付き合いしてください』というお決まりのフレーズがあるが、”結婚をするために”という前置きの認識が揃っていなかった場合(例えば女は結婚するつもりで付き合い始めるが、男はただの遊びだった場合)は、仮に付き合いが始まったとしても、最終的な結末は破局しなかい。破局という結末に向かって付き合っている時間は結末に対して何かを生み出しているかという点では全く意味がない(もちろん、その時間がその人の人生にとって何かしらの意味があるだろうという意見は否定しないが)

別の例で考えると、ヱヴァンゲリヲン新劇場版の「序」と「破」を見ていない人が、いきなり「Q」を見ても、「序」と「破」のストーリーの前提がないので、全くと言っていいほど「Q」の意味がわからないだろう。(これは私の例である)


前提が揃っていないと、双方が目指すべきゴールを達成することはできないだけではなく、取り組んでいる内容や時間を無駄にしてしまうことに繋がる。我々の時間は限られているので、行き着く先のない結末に向かって無為に時間を過ごしている時間はない。ある物事を成り立たせようとしたら、きちんとその前置きを揃えておくべきということだ。

前提が揃っていないなと気づいたら、なるべくすぐに軌道修正する必要がある。あれ、なんだか話が噛み合わないなと思ったら、そもそもお互いが見ている前提が異なるかもしれないと疑うことも必要だろう。

前提を揃える作業は、これまでのお互いの背景の違いを確認した上でスタートの目線を揃える作業であり、同時にゴールへの目線を揃える作業だ。目の前の相手は、どんな目線を持っているのか?を常に考えることが大事なのだと思う。

それではまた。

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