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ただの先輩と後輩じゃなくなる瞬間。

●こんな二人
入社から半年たつも、まだ一件も契約を勝ち取れない後輩(男)。4年目のそろそろ転職を考え始めた仕事ができる先輩(女)。

●背景
アポイントは獲得できるけど、どうしても契約までたどり着けない後輩は、社内でもてきぱきと仕事をこなし難なく契約勝ち取ってくる先輩に、一緒に取引先に行ってもらえるように頼み込んだ。

営業は今日も上手くいかなかった
先輩ついてきてもらったのに、お客さんにはいいところまで行くものの…肝心なところで押しきれず、「じゃ、また検討しとくね」で逃げられてしまった。

一体、じぶんの何が悪いんだ。
後輩は先輩に自分のどこがいけなかったのか、
聞きたいので二人で喫茶店に入ることに。

という状況ではじまり、はじまり

後輩「あと、一歩だったんですけね…」
先輩「そうかなぁ?」
  「仕事とるきあった?上の空っていうか…
   わたし来る意味あったのかなって」
後輩「…」
先輩「どーした、どーした、
   なーんでも聞くよ?」

後輩「先輩って今付き合ってる人いるんですか?」

先輩「…??」
  「ごめん…読めない…読めない」
後輩「今付き合ってる人いるんですか??」
先輩「ん??仕事の話と関係ある?」
後輩「ぼくには関係あるんです。」
先輩「んー…」
後輩「最近、広報部の佐々木さんと
   一緒に帰ってるの見たんです。」
先輩「なにそれ」
後輩「教えてくれませんか?」
先輩「それが後輩くんに、関係あるの?」

後輩「すみません。。」
先輩「…仕事の話じゃないの?」
後輩「おれ、うそつきました。」
  「今日仕事の話なんてよかったんです。」
先輩「…?」
後輩「先輩と二人になりたかった。」
  「どうしても」
先輩「…」
後輩「…」
先輩「後輩くんはさ、どうしたいの??」

後輩「すみません好きになっちゃいました…」

先輩「…それ、どういう意味かわかって言ってる?」

後輩「…はい」
後輩「でも、いきなりは無理なのわかってるん
  です。」
先輩「え?」
後輩「今日の目標は、ぼくが先輩のこと好きなことを知ってるもらうことですから。」
  「ぼくは先輩と付き合うことがゴールなんで」
先輩「…なんでなの?」
後輩「え?」
先輩「なんでさっき営業してるとき、
   これくらいグイグイいかなかったの?」
後輩「……」
先輩「…」
  「一件も契約とれてないくせに。」
先輩「できるじゃん。ちゃんと。」

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