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コロナ初夜に見た夢

なんか墓地にいるんですよ、だだっ広い墓地に一人。もうわし死んだのかなと思うじゃない。いやツカミとしては良いと思うよ、映画の1シーン目これならたぶん復讐モノだから。なんか雨の中ずぶ濡れで墓の前に立ってそうだし。実際えぐい高熱で汗だくだったもんで。で、墓地に突っ立ってたら足音聞こえるんです。振り返ったら小津安二郎でした。あの日本を代表する映画監督の小津安二郎です。あの撮影中によく被ってた帽子も確認できました。既にお亡くなりされてるはずなんですが、幽霊とは思わせないほど確かな小津さんでした。小津さん僕の方に近付いてきて「フイルムを知ってるかい」と言いました。僕は大学で映画を学んでいたので「知っています」と答えると、小津さん何も言わずに離れて行きました。知らないって言った方が良かったかなと思っていると、片手にフイルムカメラを持った小津さんが戻ってきてフイルムの装填方法を親身に教えてくれました。

これね、まあ以上がコロナ初夜に見た夢の話なんですけど、思わず飛び起きました。何をしとんねん、と。コロナで見る夢ちゃうやん。ほらよく聞くじゃないですか、うなされてゾンビに追いかけられて〜とかマグマの釜に入れられて〜とか。そういう夢を見て思わず飛び起きるんなら分かるんですけど、小津さんにフイルムの装填方法を教えてもらって飛び起きないですよ。どこに飛び起きるポイントがあるんですか。優しかったですよ小津さん、めちゃくちゃ丁寧に教えてくれますから。墓地で何しとんねんとは何回か思いましたけど、他の参拝者から好奇の目で見られましたし。


感染の経緯なんですけど、こないだ休みを取って妻と東京旅行してきて、おそらくそこで感染したんだろうなと。休みを取って、さらに休むことになるという。お世話かけている妻、会社には本当にご迷惑お掛けしてます。

まあね、初めてコロナにかかったことで小津さんにお目にかかれたのは光栄ですよ。咳と頭痛は残ってるんですが熱も下がってきましたんで、映画「東京物語」を観ようかと思います。

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