本の話 白いブックカバーとしおり
読書という行為は、本一冊あればできる。
一方、世の中には快適に、便利に、オシャレに、読書を楽しむためのグッズが種々存在する。
とくにブックカバーやしおりを手作りする向きは多いのでは。
これは、本好きがブックカバーとしおりに対してこだわりを煮詰めていった話。
布製の文庫本カバーを何枚か作ったことがある。
大きさを変えて新書用も。ひとつひとつ柄を選んで作ったので愛着がある。本を持ち歩く際に使う。
しかしハードカバー本には、やわらかい布製カバーは馴染まない。サイズも本によって大きく異なるし。
ハードカバー本にも汚れ防止のカバーをかけたい。
読んでいる間だけ。収納時にはもともと付いているカバーでいい。
ハードカバー本は重いから持ち歩かない。ゆえにオシャレ感は不要。
たどり着いた答えが、白いコピー用紙。
コピー用紙を必要に応じてテープでつなぐ。
そして本に合わせて折るだけ。簡単。
実用性重視。
目的は汚れ防止のみ。汚れたら簡単に取り替えられる。
薄すぎず厚すぎず、ブックカバーに最適の紙では。
しおりも、世の中にはオシャレなものがある。
けれど持ち歩かないなら以下同文。
折り紙で折るしおりの作り方を知ってから、しばらく折り紙を使っていた。
ページ間に挟むのではなく、ページの角にかぶせて使う。
読んでいる間も邪魔にならない。
閉じたときに本から飛び出さない。
特にハードカバー本にはこのしおりが使いやすくて。
けれどある時気付いてしまった、これもコピー用紙でいいのでは?と。
コピー用紙を1辺7~8cmの正方形に切る。
あとは折り紙と同様に折るだけ。簡単。
コピー用紙は折り紙より厚みがあるので、折りこむ角3枚のうち内側の2枚を切っておくとすっきりした仕上がりになる。
折り紙は本のページに色移りしないか気になっていた。実際本に色が移ったことはなかったけど。できるだけ濃色は使わないようにしていた。
もうその心配もいらない。
いくつかまとめて作っておく。カバー同様こちらも汚れたら取り替える。
今読んでるページのほか、図版のページや、注釈のページに付けておくとすぐに開けて便利。
今読んでるページは下の角、図版や注釈は上の角、と決めている。
あとで参照したいページにも、付箋がわりに付けたり。
付箋は剥がした後も糊が残ってベタベタするから、本には絶対使わない。
こうして、本好きが本気で本を守るためにこだわりを突き詰めた結果、手近にあった適当な紙で適当に作ったかのような、やる気なさげなカバーとしおりに落ち着いてしまったのだった。
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