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【読書の記録】この頃

※2300字程度

いつ何を読んだかのメモすらしていなかったので忘れてしまったタイトルもありそう。

忘れていないものは覚えているうちに、記録する。

4月〜6月の三ヶ月に読んだ本だと思う。

Twitterで言及したことがある本もある。

もしかしたらnoteでも書いたものがあるかもしれない。(記憶喪失のフリ)

本によって感想、内容、読んだ動機など語っている内容がまちまちだ。


・罪と罰/ドストエフスキー

私は理系学生だが、今季文学部設置のロシア文学についての講義を取った。

その課題図書として。

授業を通してそれなりにきちんと解剖して理解できたと思うが、面白いとは思わなかった。

ロシアという国の特異性、国民意識、主要都市(モスクワとペテルブルグ)の特性などを学んだので、この知見を生かして十代文学に挙げられた『カラマーゾフの兄弟』に進みたい。


・【盛大なネタバレ】キャッチャー・イン・ザ・ライ/サリンジャー 村上春樹訳

この項タイトルで記事を書き進めていたが、どうにも収まりきらないので別記事で扱う。


・文章術のベストセラー100冊のポイントを一冊にまとめてみた。/小川真理子・藤𠮷豊

動機

Noteという場所で何となく文章を書き続けるうちに、自分の文章の拙さに目がいくようになった。

それまでは形式に沿ったレポートを書くくらいしかまとまった文章を綴ることがなく、文章を書くことを特に苦痛を感じたこともなかった。

自由に伝えたいことを表現しようと意気込んで書き始める。

書いた文章が全て偽物に見える。

私が伝えたいことはこんなことではない。

読み返してもどうも正しく伝わる文章だという気がしない。

元々、noteを始めたのは自分が何かを理解するためだった。

それでも、誰かに伝わる文章を書けたらもっと楽しいだろうなと思った。

こうして私は「文章術」なる怪しい指南書を手に取ることとなる。


内容

文章を書くことについて語った100冊から要素を抽出し、より多くの本で挙げられた順にその術を紹介した本。

要するに1冊読んだだけで100冊の知見を得ようというチート本。

文章を書くことについての本はもう一冊読んだ(後述する)が、それと比べるとこちらは具体的なアドバイスだ。

印象に残ったポイントはいくつか控えていたが、そのうち一つだけ。

15位 とにかく書く、たくさん書く

書き続けていないと書けなくなりますし、「上達したい」と思って書き続けないと、決して上手くなりません。

使わない刀が錆びるように、使わない文章力も錆びてしまうのです。



・人は話し方が9割/永松茂久

非常によくわかることが書かれている。

そして、多くの人が「当たり前じゃないか」と思う一方徹底的に実行できているかというと、そうではない内容を指摘していた。(と思う。既に記憶があやふや)

個人的には、カーネギーの『人を動かす』で得たテクニックと重複を感じる内容が多かった。

どちらも読んだことがない人に勧めるならば、『人を動かす』を選ぶ。


・取材・執筆・推敲 書く人の教科書/古賀史建

ライターを自称する著者が「ライターとは何者か」という問いと向き合うことから始まる一冊。

先に紹介したチート本と比べると、小手先のテクニックというより心構えを説くというか、哲学的な本だ。

こうして何らかの文章を「書く人」でありながら、今のところ私は職業的ライターを目指す気持ちが微塵もない。

職業的ライター寄りの内容が主軸(※)となるので、自分に役に立つかというとそうでない部分もあった。

※著者はこのような線引きをしていなかったと思うが、私はこういう印象を受けた。

しかし、「真摯に書く姿勢」など学ぶことは多かった。


・FACTFULNESS/ハンス・リング他

あまりに多くの人が読んでいると知り、必読なのではないかと思い手に取った。

私も、チンパンジーに満たない知能しか持ち合わせていないことがわかった。

この本について知りたいことがあればいくらでも見つかると思うのでこれ以上何も述べないが、読んで良かったと思う。


・夏と花火と私の死体/乙一

小説を読むこと

習慣というほどではないが、いくらか本を読むようになって以来、小説から離れていると心が渇く感覚を覚えるようになった。

この感覚を上手く形容できないあたりが自分の非力なところである。

例えば一ヶ月ばかり小説から離れていたとする。

心がささくれてくる。浮かぶ言葉に面白みがなくなる。

特に日常生活に思い当たるストレスもないのに何でだろう、と考えて初めて
「ああ最近本(小説)読んでなかったなぁ」と気づく。

私は語彙、思想を小説から丸ごと入荷して自分に組み入れてしまうことが多い。

ここまで理解して、文学に触れていないのは不健康な状態だと思うようになった。

つい最近この状態に陥ったので慌てて何か読もうと、再読しようと思っていた本を借りてくる事にした。

薄い本(表題作+1作本編のみで214ページ)だったため昨日借りて今日読み終えた。

九歳の夏休み、少女は殺された。あまりに無邪気な殺人者によって、あっけなくー。こうして、ひとつの死体をめぐる、幼い兄妹の悪夢のような四日間の冒険が始まった。(中略)恐るべき子供たちを描き、斬新な語り口でホラー界を驚愕させた、早熟な才能・乙一のデビュー作。ー紹介文より

17歳での受賞、デビューだという。

年齢を勘案に入れなくても、かなりインパクトのある作品だった。確かにこれは驚愕だ。

ページ数が少ないので人格の描写はやや少ないが、この無駄がない文章というのが逆にいい。

というか、これがベストなのだと思う。『斬新な語り口』においては。

もうすぐ夏が来る。

ホラーが好きな人には是非お勧めしたい。

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