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採用活動におけるリードタイムの考え方

採用活動におけるリードタイムを重要視していますか?

採用活動におけるリードタイムとは応募から内定を出すまでにかかるスピードのこと。

もっと細かくみると、各工程における対応スピードを指します。

応募から初回返信までの時間。
応募から書類選考実施までの時間。
書類の合否連絡までの時間。
一次面接までの時間。

それぞれの工程においてリードタイムは発生します。

このリードタイムというのは、遅いのはもってのほかですが、早ければ早いほうがいいというわけでもありません。

応募者が選考に進みやすくなるためのリードタイムについてお伝えします。

リードタイムは早い方がいい

大前提としてリードタイムは早い方がいいです。

応募から初回返信まで数日かかるなんて論外。
基本的に、書類選考は応募から1〜2日で行い、面接の案内。

遅くとも1週間以内を目処に最初の面接を実施するのが理想です。

志望意欲は応募から下がっていく

なぜ早い方がいいのかというと、志望意欲は応募から徐々に下がっていくからです。

「早く連絡来ないかな。ワクワク!」なんてことはありません。

時間が経過すると共に、
「この企業も良さそうだな」
「友達に話を聞いてみたらこういうキャリアもありだな。」
「やっぱり転職やめようかな。」
といろんな考えが生じます。

いろいろ考えた上で入社を決めるのは、定着のためにも必要なことですが、面接をする前にいろいろ考えられてしまっては、辞退に繋がり会えなくなってしまいます。

「本当はあなたが活躍できるポジションが当社にはあるのに!」と思っても伝えられなければ意味がありません。

不信感につながる

志望意欲が下がるだけならいざ知らず、不信感にもつながります。

「連絡が遅い失礼な企業だから志望度を下げよう」となるのです。

恋愛で考えて欲しいのですが、「この人素敵だな」と思って連絡先を交換して勇気を出してメールを送ったのに、数日間返ってこなかったら醒めませんか?

デートになったとしても自分はすぐにでも会う準備ができているのに指定されたのは2週間後。

それに対して、他の人はすぐに連絡をくれるし、「会いたい」って言ったら「すぐに会いましょう!」と言ってくれるんです。

後者の人の方が「自分を大切にしてくれるいい人かも」と思いますよね。


他社にとられる

不信感の話とも似ているのですが、リードタイムが長いとその間に他社にとられるリスクが高まります。

今の時代、転職をする際はとりあえず応募をするもの。10社〜15社の応募は当たり前です。

その中から、どの企業に自分の時間を使うのか決めるわけです。

にもかかわらず、リードタイムが長いということは、その間に他の企業の選考が始まっちゃっているということ。

転職社の目線でいうと、転職活動っていろいろと時間が取られます。履歴書を用意しないといけないですし、面接の対策を考えなければいけません。そもそも面接をするならその時間を確保しないといけないのです。

現職もある方であればスケジュールの都合をつけるのが難しく、優秀な方であればなおさらです。

同じくらいの志望度の企業があって他の企業の選考が先に進んでいるのであれば、「時間もないし今から新しく面接を組むのはやめとこう」となってしまうのです。

ただ早いだけでは意味がない

一方で、「とにかくリードタイムを早くしよう!」と選考スピードを上げることに特化している企業もいるのですが、

ただ早くするだけでは意味がないということも理解した方がいいです。

そのスピードが応募者にとって心地がいいものでなければいけないのです。

応募者を不安にさせるスピードに特化した悪い例

僕があった極端な例でいうと、スピードばかりを意識して、

応募からすぐに書類選考。
当日中に合格。
面接は30分で一回のみ。
翌日には内定。
内定までのリードタイムは1週間!

みたいなスケジュールがありました。

「仕事がないから1週間以内に次の仕事を決めたい」という人であればいいのですが、多くの場合自分の人生に大きな影響を与える転職活動をそんな簡単に決められません。

「本当に自分のことを見てくれているのか?」
「誰でもいいと思ってない?」
「もっと自分も考えたい」
と思ってしまいます。

応募者が心地よい、いいリードタイム

逆にいい例でいうと

応募してすぐに返信。
当日ないし翌日には書類選考をおこない連絡。
翌日には面接の日程を打診して1週間を目処に設定。
面接まで時間が空くようであれば、電話で質問を受ける機会を打診。
1時間ほどの面接で魅力づけと見極めを行い、
合格した人には後日二次面接を打診
内定までは最短でも3週間。

内定までのスピードは最初の例よりも遅いですが、こちらの方がよほど親切で、選考を進みたくなります。

大切なのは配慮

これは、「電話で魅力づけをしよう」「面接は1時間必要だ!」という話ではありません。

自社の状況を踏まえて、応募者にどれだけ配慮をしているかです。

企業によっては、絶対にテストを受けてもらう必要があったり、現場責任者に履歴書を見てもらうため時間がかかる可能性もあります。

全企業が理想の選考フローを送れるとは限りません。

ですが、その中でも「うちはこうするしかない」と自分都合で考えるのではなくて、「どうしたら応募者が気持ちよく選考を進めるか」を考えることが大切なんです。

企業が忙しいとか、応募者は知りません。

「仕事が忙しくって」と蔑ろにする人よりも、まめに連絡をくれて優しくしてくれる人の方がモテますよね?

それと同じです。

リードタイムを意識しつつ丁寧な対応を

以上。リードタイムに関する考え方についてお伝えしました。

リードタイムが早いことに越したことはありません。

ですが、そのせいで応募者に対してストレスを与えては何の意味もありません。

1週間で内定を出したところで、自社の魅力を全く伝えられず、対応が悪くて印象が最悪なら、応募者は他の企業の選考を受けるでしょう。

結局は人と人。

相手が心地いいと感じる真摯な対応が大切です。



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