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【読書の時間】それ多数決で決めてない?

題名:子どもたちに民主主義を教えよう 対立から合意を導く力を育む
著者:工藤勇一/苫野一徳

横浜創英中学・高等学校校長である工藤ゆういちさんと哲学者の苫野一徳さんが対話形式で構成されている。

▶︎感想

自分は統一化、標準化を前提とした学校生活を送ってきたんだと改めて感じた。
まじめに言われたことをやりこなすことに必死だった自分に読ませてあげたい。親となった今、我が子に少しでも伝えれるものがあるのではと考えさせられる一冊だった。

この本のキーワードは、

”誰一人置き去りにしない”

民主主義と結びつくのは、多数決。

この「多数決」に問題があると提示している。

多数決には、誰かが置き去りになるという構図が出来上がる。
結果、「多数決で決まったこと」「従順に従わせる」という民主主義とは真逆の社会になっている。

学校は民主主義の土台をつくる場。
それは、より成熟した民主主義社会ができるから。

学校を民主主義を学ぶ場に変えるには、

まず「みんながOKと言える最上位目標」を決める。

その後は「対話を通した合意形成」を試行錯誤しながら学んでいく。

理想論のように聞こえるが、著者の工藤さんは、実際校長として赴任した学校で実現していることに納得感を増す。

もちろん一筋縄ではいかないのも事実。長い時間をかけて対話を重ねて対立を解き崩していった結果である。

多数決による疎外感、当事者意識の欠如。嫌というほど味わってきたし、経験してきた。
自分で決めたいのに決めれないもどかしさ。
誰かが決めてくれるだろうという浅はかな意識。
矛盾を感じながらもどうすればいいかわからない時期を長く過ごしていた。
こんな風に教えてくれる人が一人でもいたらなと今となっては思う。
せめて、我が子には少しでもこのエッセンスが伝わるように意識したい。

まずは家族単位で、多数決ではない方法でルールを決めてみようかな。

▶︎印象に残った一節

僕はね、学校は平和のためにあると思うんだ。もし学校がなかったら絶対に世界に平和はやってこないと思うよ

全ては世界平和のため。
人類の最上位目標はここなんだなと感じた。平和に慣れていると大袈裟に聞こえるかもしれないけど、視野を広げるきっかけにもなる。


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