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さり気なく優先席を譲られた

日本橋駅から東西線に乗った。つり革につかまっていたら、若い女性が次の茅場町に着く頃に立ち上がった。変だなと思った、というのも彼女がインド人の女性のようであり、それなら西葛西駅で降りるはずではないかと思えたからだ。西葛西は周知の通り、多くのインド人が住んでいる。座ってから彼女の方を見ると案の定、降りずに離れた所に立っているので、席を譲ってくれたのだと確信した。西葛西駅に着いたときに、女性にお礼を言ったら、「いいえ」と笑みを浮かべていた。

今後、日本は外国からの労働力に頼らざるをえない時代がくる。海外を故郷とする人たちが日本の風習に溶け込むことは、将来来るだろう社会に安心感を与えてくれる。

日本の少子化の結果、人口減少は避けられない。労働力人口の基礎になる生産年齢(15歳〜65歳)は61.3%で、2060年には50.9%にまで下がる予想で、少子化政策の効果に関わらず、労働力人口の減少は避けられない。将来、労働力の担い手として外国人が増加する場合、日本の文化や風習に馴染んでくれるかの心配もあるが、今日の若いインド人のように優先席マナーを身につけた人を見るとそんな心配が消えてなくなっていく気がする。


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