「梅雨入りしたとみられる」ので、紫陽花と青空の色を想う

今日から沖縄と奄美が梅雨入りしたそうな。
この記事を書いている現在16:15も、土砂降りと霧雨が交互に降っている。

「沖縄気象台は5日午前、沖縄地方が梅雨入りしたとみられると発表した。」
引用:琉球新報 2021/05/05

「梅雨入りしたとみられます」とわざわざ発表するのって、面白いな。

気象予報士でもなんでもないけれど、この時期に雨が続くと、
誰に何も言われずとも「梅雨が来た」ってぼんやり思う。
なので、毎年の発表もやっぱりそうか~と聞き流すニュース程度の存在だった。

発表があってもなくても、
梅雨入りを感じる場面は、生活の中に点在している。

「思い返すと、数日ずっと灰色の空で雨続きだ」
「久しぶりに青空のあの色が見たい」

「痛いくらい眩しい太陽の下、洗濯物を干したい!!」
「とにかく洗濯物を干したい!!!!」
「コインランドリーに行くときに濡れることが解せない!!」
「乾かす場所に行くために濡れるなんて、なんという矛盾か!!!」

「ポテトチップスが数分でシナっとしちゃう。嗚呼、梅雨だ」
「嗚呼、カラムーチョよ君もか」

「読書とコーヒーと雨の音。この組み合わせは好きだ」

「世界がワントーン暗い雨の日に見る、紫陽花はなんて鮮やかなんだろう」

洗濯への恨み節が特に湿ったらしい。
恨めしいことも多い季節だけれど、良いコトも少しはある。

それは「雨音」と「色」。
毎年少しだけ楽しみにもしている。

雨の日がたまにでなく連日続くからこそ、私の方もはなから外に出かけることを諦めて雨音に耳を傾ける時間ができる。あの、
「さーーーー」とか
「ざーーーー」という
音に意識を向けると心が落ち着く。

また、雨の日の灰色でどんよりした空は、世界から光と色が6割減したように思う。
だけれど、その中で時折見つけるビビットな「色」がたまらなく鮮やかで、楽しい気持ちになるのだ。

とある家の軒先に咲き乱れる、大きな紫陽花の鮮やかな青や紫。
道の向こうを歩く小学生の黄色のカッパ。
上品なおばあさんの、オレンジ色の花柄の傘。
すれ違った女性の、真っ赤な口紅。
あのお兄さんの、派手なピンクのボディーカラーの車。
ベランダで母が育てている、真っ赤なバラも今日は妙に綺麗だ。
今年はきっと、カラフルなエコバックが目に楽しいだろうな。

こうして、改めて梅雨のことを考えてみるとやっぱり「発表」は必要かも。

そのニュースも私の中で梅雨の定例行事になっている、と思ったから。
無くなるのは寂しいし、今日この記事もまとめなかったかもしれない。

「やっぱり梅雨か~」と私は今年も感じて、1か月間雨を楽しむことにしよう。

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