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【アートの見方】作品のポーズを真似してみよう(1)

美術館や画集で作品を見ても、楽しみ方がわからない……

そんなとき試してみてほしいのが、「作品の登場人物のポーズを真似してみること」

たとえば、東京国立近代美術館にあるこちらの彫刻、高村光太郎《手》

どうでしょう?

「つ、つりそう……」って感じですよね。なんでこんな形にしたのか、気になりませんか?

この場合は一応答えがあって、仏さまのサインのひとつ「施無畏(せむい)印」。手のひらを見せて「怖がらなくていいよ」と伝えているのです。

仏さまの手だと考えると、この彫刻が普通の人の手より大きいのも納得がいきますそれにしても、仏さまは涼しい顔をして、こんなにやりにくい形をつくっていたのか……。

片手を真似してみるだけでも、いろいろな気づきがあります。

作品の前をスッと通り過ぎてしまうのではなく、「どうしてこういう形なのかな?」と考えると、いつもより少し深くアートを楽しめますよ。

次回は、同じテーマで絵画を取り上げます。




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