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耳がぼわんとするの正体(私の場合)

一週間ほど前から耳がぼわんとすることが度々続いた。
飛行機に乗った時や、エレベーターで一気に下がるときに現れるあの違和感。
“ぼわん”としか表現できないが、音は聞こえづらいし、なにより気持ち悪い。

電車に乗っている時や、歩いている時、地下にいる時…この症状は昔からたまにあった。
大体は唾を飲み込めば治る。
それでも治らないときは、家や出先で手を洗うとなぜか治っていた。しかし、ここ一週間は何をしても治らず、この”ぼわん”が半日続いた日もあった。

この症状は急に現れたわけではなく、少し前から喉の痛みも感じていた。
「耳 ぼわんとする」で検索すると突発性難聴などもあり得る旨の記事がたくさん出てきて不安になる。

その後、その不安からか分からないが、下痢、だるさ、動悸、食欲不振っぽい症状まで出始めたので、さすがに一回病院に行こうと会社を休んだ。
「何科に行けばいいんだよ」と思いながら、とりあえず一番気になる耳から診てもらうべく、耳鼻科に行ってみた。

初めて行く耳鼻科だった。
待合室にはアレルギー検査で採血をしたらしい若者が気怠そうに座っている。
診察室には少し横柄な先生。
なんとなく嫌だなぁと思いながら、耳の写真を撮られたり、閉塞感たっぷりの小部屋に閉じ込められて聴力検査をしたり、一通り耳を調べてもらった。

「耳はなんともないね。となると原因は鼻。
アレルギー性鼻炎ってとこかな。」
先生は、こんな患者ごまんといるんで!と言わんばかりの態度で淡々と説明した。

そして、「これ耳に軽く入れて」と管のようなものを渡された。
先生は反対側の管の先を私の鼻に入れた。
次の瞬間、全く説明がないまま、右の鼻の穴から右耳に空気がゴーーーッと抜けていった。

溺れた?今、私、地上で溺れた??

状況を理解する間もなく、今度は左の鼻の穴から左耳にゴーーーッ。

先生…こんな拷問みたいなことするなら「空気通すよ」の一言くらい言っておくれよ…。
あなたが思ってる何倍も怖いのよ…。

「ね?鼻と耳は繋がってるの。
喉が痛かったのも鼻が詰まって口呼吸して乾燥してたんだろうね。熱出なかったんでしょ?」
先生は相変わらず淡々としている。

なんだか悔しかったけれど、力なく「はい…」と言うしかできなかった。

以降、もらったアレルギーの薬を1週間ほど飲むと症状も回復し、耳がぼわんとすることも少なくなった。

こんなことならもっと早く病院に行けばよかった。

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