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89.心に余裕があれば前を向ける

人はどんなときでも前を向けるようになると、人生を着々と前に進ませていくことができる。

以前、100分で名著というNHKの番組で、ユダヤ人の精神科医、ヴィクトール・フランクルが書いた「夜と霧」という本の特集しているのを観た。

ヴィクトール・フランクルは、第二次大戦中、収容所に強制収容されていた経験を「夜と霧」の中で綴っている。

「夜と霧」で検索してみると、「100分で名著」のHPが出てきまたので、その中の文章を引用する。

収容所では、極限状態でも人間性を失わなかった者がいた。囚人たちは、時には演芸会を催して音楽を楽しみ、美しい夕焼けに心を奪われた。フランクルは、そうした姿を見て、人間には「創造する喜び」と「美や真理、愛などを体験する喜び」があると考えるようになる。しかし過酷な運命に打ちのめされていては、こうした喜びを感じとることはできない。運命に毅然とした態度をとり、どんな状況でも一瞬一瞬を大切にすること。それが生きがいを見いだす力になるとフランクルは考える。幸福を感じ取る力を持てるかどうかは、運命への向き合い方で決まるのだ。

「100分で名著」

私たちは、自由で自己実現が約束されている環境こそが幸せだと思っている。しかし災害や病気などに見舞われた時、その希望は潰える。収容所はその最悪のケースだ。しかしそれでも、幸せはまだ近くにあるのではないかとフランクルは考えた。人間は欲望だけではなく、家族愛や仕事への献身など、様々な使命感を持って生きている。どんな状況でも、今を大事にして自分の本分を尽くし、人の役にたつこと。そこに生きがいを見いだすことが大事なのではないかとフランクルは考えた。そして医師としてチフス患者の病棟で働きながら、仲間たちに希望の持ち方を語った。

「100分で名著」

「100分で名著」でのこの放送が印象的で、僕はこの番組を見たことで「夜と霧」というタイトルとヴィクトール・フランクルの名前を覚えることとなった。

この二つの引用に共通するのは、「どんな状況でも一瞬一瞬を大切にすること」と「どんな状況でも、今を大事にして自分の本分を尽くし、人の役にたつこと」というところ。

人はどんな状況でも今といういう一瞬一瞬を大事にすれば、前を向けるようになる、とフランクルは語っている。

人が前向きになるためのキーワードは「今」であり、この「今」をどう解釈するかなのだといっていい。

今を楽しもうと思えることができれば、人はどんな状況であっても前を向けるようになる。

大切なことは、今をどう捉えるか。

それだけで生きることの意味が変わるといっていいだろう。

選択肢は二つ。

「今を楽しもう」と思えるか否か。

目の前の道が開かれるか、閉ざれてしまうかがこの選択で決まる。

生きている中で起こる現象の原因は、すべて自分にある。

自分の思いが原因となって現象を生み出し、それが結果となる。

全ては自分の思いが、自分の人生を創り出すことになる。

思考や感情が現象を生み出し現象化させる。

そういった意味では、どんなときでも「今を楽しもう」という思う癖をつくってしまえばいいのかもしれない。

我々は習慣で生きているから、「今を楽しもう」と思う習慣をつくってしまえば、どんなときでも前向きになれる。

また「今を楽しもう」と思うことができれば、不思議と心に余裕が出てくるものだ。

そういった余裕を感じて持てるようになると、人は前を向けるようになる。

普段から「今を楽しもう」という思いを持って生きることができれば、それが自分という存在の原因をつくることになる。

今という瞬間を「楽しむか」、「悲観するのか」。

当然、悲観するよりも楽しんだ方がいい。

楽しもうとする意識を常に持てるように習慣化する。

これから先、いろんなことが起こるといった予想がされている。

実際に、そういったことが起こるかはどうかは正直分からない。

しかし、そういったことが起こるかどうかは関係なく、「今を楽しもう」という思いを常に持つことができていれば、どんな状況であっても結果が悪くなるはずはない。

原因は常に自分にあり、そのことを理解して「今を楽しむ」という意識で生きていれば、最善の結果を導くことができるようになる。

楽しもうという思いが心に余裕を生みだし、人を前に向かせるということは、どんな状況であったとしても変わることはない。

「どんな状況でも一瞬一瞬を大切にすること」というフランクルの言葉を大切にしたいと思う。




こちらは先日紹介した動画の続編です。

こちらも興味深い内容となっていますので、良かったらご覧ください。

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