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五月に向けの授業の準備として考えておきたいこと

Google for Education認定トレーナー/コーチの笠原です。

始業式から走り続けてきて、やっと一息という方も多い時期だと思いますが、よい形でのスタートが切れているでしょうか。

新年度もだんだんと軌道に乗る時期だからこそ、そろそろ振り返りの記録をしてみませんか。

残さないものは消えていく

新年度モードが終わりを迎えつつあり、徐々に学校は「日常」に向かっていくことだと思います。

とにかく学校の日常は考えることが多いため、色々なことに押し流されて生活をしていきます。教員も生徒も昔に比べて色々なことで忙しくなっています。

ただ、そうやって忙しく暮らしていると、日々の実践が埋もれていってしまうわけです。

教員として自分の力量を高めていこうと考えるのであれば、どこかのタイミングで自分の授業を振り返っていくこと必要です。できれば、他者からのフィードバックを受けながら、授業観から丁寧に、一つ一つ見直していくことが必要です。

しかし、そういうフィードバックを受けるときに、記録が残っていなければ、空疎な印象論での話し合いになってしまうのです。

自分がどうやって授業を考えてきたのか、そしてどうやって授業を行ったのか、どう捉えたのか。そういうことを丁寧に記録しておく必要があるのです。

自分はNotionにとにかく思いついたことや事実をひたすら残しています。そして、それを時々、蓋を開けてみて整理し直している訳です。

特に大会などで発表しようと考えるものについて、こまめに記録を残しています。

業務日誌も仕事が増えるほど、明日の自分への引き継ぎとして強く意味を持つようになっています。

生徒の成果物をまとめよう

自分がこの数年でICT端末を用いた授業の課題だと感じていることは、生徒の授業の成果物が、生徒にとっても振り返りにくい状態であることです。

Google Classroomの仕様だと、Classroomからテンプレートとして配布されたデータはそのクラスのドライブに保管されてしまうので、生徒が自分で見つけることが意外と難しいのです。

単元を跨いだり、学年を跨いだりすることによって、自分が何を作品として作ってきたのかが見えづらくなってしまうのです。

卒業時の問題も大いにあります。学校で発行していたアカウントは使えなくなるため、自分が授業で作った作品にアクセスができなくなります。もちろん、エクスポートする方法はあるのですが、例えばCanvaのようなサードパーティアプリの利用が増えてくると、全ての作品を持ち出すことはかなり難しいのです。

使い捨ての作品を量産させることほど虚しいことはないのです。

だからこそ、定期的に生徒にデジタル上のポートフォリオを作ってもらう時間を作ることが今後は非常に重要になるだろうと感じています。なかなか、授業時間数の厳しいところなのですが、そういう作業に数ヶ月ごとに1~2時間を、年間で10時間くらいは当てた方が良いんじゃないかと感じています(ただ、自分が担当する科目は週2単位科目が多く、年間の60回程度の授業しかないということを考えると10時間はなかなか重いのです…)。

1教科だけの問題ではなく、今後は多くの教科で成果物が溜まってくるはずなのです。そのような時に、どうやって教育課程として、生徒の成果物を生徒自身が整理していくのか…そういうことも考えてみたい大型連休です。


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