見出し画像

学校のきまりを見直す参考に

Google for Education認定トレーナー/コーチの笠原です。

本日から仕事始めです。このnoteの更新も明後日からいつものペースに戻っていく予定です。

本日からだんだん仕事が立て込んできているので、ちょっと手短な記事にします。最近読んだ本で面白かった本を紹介します。

まったく教育が関係ないのに教育に関連して読んでしまう職業病。

『数理モデル思考で紐解くRULE DESIGN -組織と人の行動を科学する』(以下本書)は、社会の中にある様々な成功したルール、失敗したルールを取りあげながら、ルールを考える時にはどのような観点が重要なのかを解きほぐして教えてくれています。

大前提:本として面白い

ゆるコンピュータ科学ラジオで紹介されていて、Kindleのセールでも安くなっていたのでためらいなく購入したのですが、この本は本当に面白いです。

「数理モデル思考」とあるように「数理モデル」に関わる考え方を触れながら解説はしていますが、数式は一切出てこないため、誇張ではなく本当に誰でも手軽に読むことが出来る一冊です。

一見すると矛盾するように見える事柄が、鮮やかに解きほぐされていく様子を見ると、思わず嘆息が出るほどです(こちらは誇張かも)。

学校だとか教育だとかのことを一旦忘れて読んでも、非常に楽しめる一冊になっています。

ただ、悲しい性として、どうしても学校で仕事をしていると学校や教育のことと結びつけて考えてしまうんですよね。

学校の存在する不思議なルールを相対化する

本書の「ルールづくり」の様々な要素の解説と、その具体的な事例やルールづくりの勘所について解説を読んでいると、思わず学校の「上手くいかないルール」に意識が行ってしまいます。

なぜそうなるか、非常に身も蓋もない言い方をしてしまえば、学校で上手くいっていないルールは、ことごとく本書でダメ出しされている上手くいかない理由に当てはまってしまっているのです。

逆の言い方をすれば、本書を読むと、学校の中にある様々なルールが合理的に考えられたものではなく、合理性とは別の理由で設定されてきたのではないか?という、そういう気づきを持つきっかけになるかもしれません。

学校の中でいくら指導しても違反が収まらないものって必ずどの学校にも何かありますよね。

そういうものがなぜ上手く行かないのかということを掘り下げてみたり、逆に上手くいかないとわかりきっているのになぜそのルールが存続し続けているのかを考えてみたり、そういう読み方をすると、本書は学校の「思いこみ」のような部分へも大きな示唆を与えてくれるかもしれないと感じます。

この記事が参加している募集

#みらいの校則

841件

#仕事について話そう

109,975件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?