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サーカスのパフォーマーという人生

「まるでCGみたい」

昨日、木下サーカスへ行ってきた。
実に30年ぶり位。

子供の頃見た内容はぼんやりとしか覚えていないけど、その記憶や想像以上に凄かった。

複雑なチケット

木下サーカスのチケットは不思議な仕組みだ。

「入場券」には日付指定がない。
公演日に直接会場に行って、自由席に空きがあればそのまま見る事ができる。

指定席の場合は、入場券とは別に日付と座席種類を選択してチケットを購入する必要がある。

あまり広くないテント。
しかも柱が多い。
場所によって値段も違う。

一概に「値段が高い=良席」
とも言えない感じだったので、かなり調べてロイヤルブルー席を購入した。

大人2人+子供2人で入場券と指定席券で約2万円だったので決して安くないけれど、自由席の列に並んだり、見えづらい席で我慢したくなかった。

次にサーカスを見る機会なんてあるかどうか分からない。

ロイヤルブルー席は、真正面の2階席みたいなイメージ(後ろ程位置が高い)。
結果的にここで大正解だった。
あまりステージに近いと見えづらいし、ライオンや像が出てきた時に怖いかもしれない。

レベルが高すぎるステージ


久しぶりに見たサーカスは、同じ人間とは思えない技の連続だった。

特に印象的だったのは

二つの大車輪でのパフォーマンス。
W空中ブランコ。
バイクショー。
ジャグリング。

普通に逆立ちするだけでも十分凄い事なのに、空中ブランコの棒の上で倒立できたり、グルングルン回ってみたり。

空中ブランコから落ちるパフォーマンスだって、回転しながら落ちたり、ネットの上でピョンピョン跳ねた後に立ち上がってみたり、「凄い技」がスキップ位の軽い感じで繰り広げられていていた。

長男も次男も大きな音に耳を塞ぎつつ、ショーに夢中にっていた。

ただ、あまりにもレベルが高い事が間髪入れずに起きるので子供には凄さが伝わらないような気がした。

体操を習っているので、憧れて刺激になる?と思ったけど、レベルが高すぎた(笑)

パフォーマーというキャリア

子供の頃は純粋に楽しめたけど、社会人生活が長くなるとこういうショーを見ていても「こういう仕事もあるんだな」と、裏側の事を思ってしまう。

私が大好きだったSMAPの事は、裏話も人間性もよく知っている(もちろん一部分でしかない)。

でも、このサーカスに出てくる人や、水族館のショーをやる人々など、名前も知らない(紹介されても忘れてしまう)人達にも、ここではない場所での生活があり、個性がある。

・どうして、この仕事に興味を持ったのだろう?

・どういう経験があれば、この仕事に生きるのがだろう?

・一般企業への就職みたいな採用ルートなのか?

・給料や福利厚生はどうなんだろう?

・やっぱり土日祝は休みづらいのかな?

・何歳位まで働けるんだろう?

・妊娠や出産によって辞めてしまう人はやっぱり多いのだろうか?

そんな事を考えてしまう。

サーカスだって水族館だって、どちらかと言えば「ファミリー向けのビジネス」だ。

深刻な少子化の影響は今後ゼロではないだろう。

数年前にも県内の水族館が潰れた。

きっとそこで働いていた職員は勿論、パフォーマーと呼ばれる人も職を失ったり、ライバルだった水族館に転職したりしたかもしれない。

又、混雑日はエース級のパフォーマーが選ばれ、空いてる日は新人が登場する…とか、差をつけられたりするのかな?

と、勝手に「パフォーマーという仕事」について考えてしまう。

showビジネス

そしてサーカスのパフォーマーさんの中には、レオタード姿の女性が棒を登りながら思いっきりビキニラインを見せたり、ムキムキな男性が上半身裸で出てきたりする。

勿論、いやらしさを感じたりはしない。

ただ、「そんなに見せる必要ないよね?」という気もする。

もしかしたら、中には「そういう目線」で見ていたり、それが目当てという人もいるかもしれない。


思い出したのは数年前の水族館での出来事。

数年前、江ノ島水族館でショーを見ていた時に、ステージ上のカラフルな服を着たパフォーマー3人の中の女性1人を、とんでもなく長い望遠レンズで撮影している年配の男性がいた。

撮影されていた女性は決して露出が激しい訳でもなく、私から見れば誰が誰だか分からないほど、みんな同じような服とメイクの女性だった。

当時年パスを持っていた妹が、そっと私に耳打ちした。
「あの人、いつ来ても撮影してるよ」

つまり、「推し」なのである。

撮影OKとしている以上、その男性にだけ「撮らないでください」とはいえない。


でも嫌じゃないのだろうか?

あの女性は、「アイドル」的な存在になりたくてやっているんだろうか?

勝手にその女性のことが心配になった(笑)


それと同じく、もしかしたらサーカスを見にくるお客さん中にも「推し活」してる人がいるのかもしれない。

ビキニラインやムキムキな裸を見て喜んでいるかもしれない。

「推し活する人」がリピーターになることによって、莫大な利益を提供しているのかもしれない。


一方で、純粋にサーカスのすごい技を見たい、「サーカスのファン」といつ人も沢山いるだろう。

こういう人達は、パフォーマーから見たら脅威だ。

同じような技ばかり見せていたら飽きられてしまう。

だから、久しぶりに見た私がクラクラしてしまうほど、進化しているのだろう。

でも、もう既に「人間とは思えないレベル」まで到達してしまっているので、リピーターを満足させる事は並大抵の事ではない。


そして、今回物凄い大技を見て存分に楽しんだ私が「また見にいくか?」と聞かれたら、行く可能性は限りなく低い。

子供が小学校高学年位になるまでは行かないと思う。

それくらい「リピーターを作る」というのは大変な事だ。

そう考えると、「推し活」してくれる人が増えた方がビジネスとしては成功しそうな気がする。

プロデューサーの狙いを聞いてみたい気がした

親にとって子供という存在は偉大すぎる

そう考えると、やっぱり親にとっての子供は凄い。

先月、保育園の発表会の記事を書いたが
保育園の狭いホールに登場して、一言セリフを言うだけでも親は大喜びである。
その瞬間を見れただけで泣いて喜んでしまう。
凄い技も、演出もいらない。
完成品なんて求めていないのだ。

ビデオに撮って何度も見たり、数年後にまた見たり。
衣装や小道具を捨てられなかったり。

毎日家で会ってるのに、こっちを向いて手を振ってくれるだけで天にも昇る気持ちなのだ(笑)


その点だけ考えても、「子を持つ親」が増える事で世の中全体がハッピーな雰囲気になるような気がしてくる(笑)

結局我が子にどれほどの刺激があるか分からないけど、今年も好奇心の赴くままに色々な事を一緒に経験・体験してみたいと思った1日でした。

(あとがき)
ホームページ調べたら、普通に「新卒採用」のページがありました。
やっぱり体操出身の人が多いみたいです。


今日も有難うございました✨

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