html, 遠き少女の日々とこれから

ポートフォリオサイトを用意することになり、ネットでいろいろ調べてみると無料で作成できるテンプレートサイトがいくつもある。あれもこれもとピックアップされても今度はこっちが選べなくなるのだけど、とちょっと困りはしたが、行き着いたまとめページで先頭に紹介されていたサービスでアカウントを取った。
テンプレートを選び、エディタでぱちぱち打ち込んでみるとすぐにプレビュー画面へ反映される。
特にwebデザインの知識がなくてもいい感じに仕上がるし、すごいものを作ったぞという満足感がすごい。しかしよく考えてみればこっちは画像と掲載したいテキストを用意しただけでほっとんどなにもしていないに等しい。
かつてメモ帳にhtmlを手入力して自分のサイトを作っていた時代を思い出せば、本当になにもしていないのに、あのとき以上に自分の思い通りのイメージが出来上がるようになった。

思えば笑えてくる。
htmlとは? から始まり、ホームページの作り方なるwebサイトを探してタグを勉強したり、なぜメモ帳で入力したファイルがwebページになるのか理解できなかったり、常に入れ子構造にしなくてはならないhtmlをどこかで塞ぎ忘れてえらいことになったり、スタイルシートなるものを発見しこれを使えばもっとかっこよくなるということでまた勉強したり、すてきなデザインのサイトを見つけたらわざわざソースを見に行ったり、そんなことに小中学校時代に夢中になっていたというのはかなり笑える。
当時の二次創作コミュニティではそういうことが主流で、それぞれhtmlを駆使して凝ったサイトを作り、おすすめの素材サイトを共有しあい、誰かが新しい技術を取り入れたら飛びつき、そうやってやたらみんな高みを目指していた。
今思い返していちばん笑えるのは、裏ページの隠し方の豊富なバリエーションだった。
最初は特定のページをめちゃくちゃスクロールさせて小さなリンクやパスワードを隠す程度のことだったのが、URL請求型を取り入れて裏ページが見たければ管理人に直接メールしなくてはならない羽目になったり(ちなみにわたしはURL請求型を取り入れていた。いろんな人からアプローチが来るというのは嬉しかった。請求する側にしてみれば苦行だったと思うが)相当凝った人になるとwebページのどこを探しても見当たらず請求システムでもなく、じゃあどうしたらいいのかといえばソースを見に行ってwebページに反映されないhtmlデッドスペースを探しに行くのだ。htmlにも穴のような構造があって、特定のタグの間に書かれたものはwebに出てこない。しかしここまで来るとマニアックにも程がある。わたしとそんなに年の変わらない女の子たちがそんなことをやっていたのだ。
わたしもソースまで裏ページを探しに行ったのだった。
笑える。

だけど、こういう作業を楽しくこなせるならそれでいいが、このhtmlがどうしても覚えられなかったり苦痛だったりしてwebサイト作成そのものを諦めた人だって過去にはごまんといたはずだ。
それを思うと、知識なくおしゃれで目を引くサイト作成サービスがたくさんある今の世はとってもすてきだ。ポートフォリオじゃなくても、pixivやカクヨムとか、手軽に作品を発表できる場があるというのはずいぶん便利な世の中になったものだと思う。
htmlを覚える時間を作品づくりに充てられるのは得だ。htmlそのものも奥が深くて面白かったけれど、残念ながら今覚えているのはbrとかimg srcとかa hrefとか超初歩的なものばかりになってしまった。高度な技ほど忘れていくのも早い。

ということで、ちょっとしたポートフォリオを準備中。
わたしはサブのサブ的な立場ですが、企画が順調に進行しています。
諸々、ゴーサインが出たらお知らせします。
おたのしみに。

#雑記 #雑感 #思い出

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