いくら万年筆が恋しくても
ボールペンが重宝するときがある。

手っ取り早く何かをメモるとき、　
電話などでの会議で
キーワードを見出し書き留めるとき、
万年筆のキャップを外す暇はない。

そう、ボールペンで文字を刻むのは
忘れないうちに記憶しなければ、
というときだ。

だからこそ、ペン先に
滑らかな走りを求めるし、
グリップ部分も
自分の手に馴染むことを期待する。

ここ数年、このペンでなければ、
という銘柄がある。
ジェットストリームの多機能ペンで、
スリム型だ。黒のボディに滑り止めの
コーティングが施してある。

僕は多機能ペンは
ロットリングやパイロットなど
別のメーカーの商品も使ってきたが
インク芯は全て
ジェットストリーム製を装着している。

芯がジェットストリーム製だと
どんなメーカーのペンでも
滑らかに紙の上を泳いでくれる。

だが、流石に、本体（ボディ）が
本家ジェットストリームだと
ジャストフィット。そよ風が吹く。
そういうものなのだなぁと感心する。

じっくり書くときは万年筆。
さくっと書くときはこのペン。

どんなに忙しく、追われるように
仕事をすることになろうと、
こいつとなら、どこまでも行ける。
そんな気にさせてくれる逸品。

厳冬だろうが、感染拡大だろうが、
誰かに誤解されようが、邪魔が入ろうが、
先々の不安があろうが、
こいつを常時、身に着けていれば
行くところまで行ける。そんな気がする。
そんな存在があることの至福。

そんなことを考えながら
掌に乗せて愛で、見惚れる。

貴方にとっての一本は？