coto/服のコト

アパレル業界20年のアラフォー。 歴史的、宗教的な視点から見たファッション。 現状のア…

coto/服のコト

アパレル業界20年のアラフォー。 歴史的、宗教的な視点から見たファッション。 現状のアパレル業界のこと。 その他、時事ネタ、趣味(筋トレやアニメ)からもファッションを考察。 週2で更新しますので、興味あればフォローしてください^ ^

最近の記事

【日本製の服をつくる】拘る理由-モノづくりの視点から

「いやぁ、この型は手が込んでるからなかなか縫製進まなくて、この工賃だと赤字になってしまうから、なんとか工賃上げてもらえないかな?」 また、国内縫製工場から連絡があった。 数件ある国内の協力工場はどこも、3年前くらいに工員を減らしてから、生産性が上がらず、厳しい状況が続いている。 高齢化で後継ぎもいないことから廃業してしまった工場も何件かある。 現状、物価が上がっていると言いつつも、下請けまで行き届いていない現状。 赤字ギリギリの経営状況もあるが、多くの経営者は高齢なので、

    • 『制服効果』ファッションのポテンシャル

      『制服効果』という言葉がある。 人はその服装によって、感情や行動がその服装に寄り添ったものになりやすいというものだ。 例えば、スーツを着ると気持ちがシャキッとする。 警察官や消防士、キャビンアテンドなど制服のある職業の人はそれ相応の振る舞いをしているものだ。 後は、コスプレなんかもそのキャラクターに成りきることができる。 わたしの場合、ジムで筋トレすることが習慣になっているので、トレーニングウエアを着るとテンションが上がる。 このように誰しも『制服効果』を一度は実感した

      • ニッカポッカ/オシャレ•伝統•禁止?!

        先日、近所の建設現場で鳶職人を見かけた。 ふと気になったのだが、ニッカポッカを履いた人がいない…!? 高校生の頃、ニッカポッカにモードを感じ、かっこいいと思っていたわたしからしたら非常に残念である。 ニッカポッカはどうなってしてしまったのか?! どうやら、股下がだぼっとしたニッカポッカは、強風に見舞われやすい高所での作業には煽られやすいし、足下が見にくいため危険、ということで、近年では禁止になっているところも多いのだとか。 これは、ショック…。 そういえば、 数年前、と

        • 今日は雨なので…レインコートと刑事コロンボ

          東京は今日も雨なので、レインコートに想いを馳せています。 まず、レインコートの歴史について。 1832年にチャールズ•マッキントッシュがゴム製の防水布を発明し、それを使ったコートがロンドンで流行したのが現在のレインコートの発祥と言われています。 その後、トーマス・バーバリーが雨水をはじくように化学処理をした、先染めの素材で綿ギャバジンのトレンチ・コートを作り出したりと進化していきます。 日本では、古来から蓑という雨具兼防寒具がありましたが、他国との貿易による服飾文化の輸

        【日本製の服をつくる】拘る理由-モノづくりの視点から

          早速ですが、アパレル業界に憂うコト

          noteはじめての投稿、読んで頂き、本当に感謝します! 一番最初の投稿が憂うコトとは、なんとネガティブなことかと言われてしまうかもしてない。 ただ、残念ながら今のアパレル業界を憂いていて、それがnoteを始める原動力でもあるのでお許し頂きたい。 まず、わたしのことについて。 アパレル業界で20年、デザイン、生産、営業などに携わってきました。 といっても、メゾンブランドでの経験より大手やOEMでの経験の方が豊富であります。 現状は、大手を客先とするOEMとオリジナルブランド

          早速ですが、アパレル業界に憂うコト