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島荘の奇想(「アルカトラズ幻想」)


 今年の夏は、島田荘司さんの本を読みました。


 1冊は文庫化された「アルカトラズ幻想」 

 

 なんといっても、帯の推薦文がすごい!

 伊坂幸太郎さんの「僕には書けない!」
 大森望氏の「そ、そんなのあり!?」

 手に取っちゃいますよね、思わずw...
   まあ、アルカトラズなんで、脱獄ものかと思いきや、目次を見てみると

 第一章 意図不明の猟奇
 第二章 重力論文
 第三章 アルカトラズ
 第四章 パンプキン王国


 ・・・・・・


 う~ん、何でしょうね
 第二章の「重力論文」は、まだ、いいとして、第四章の「パンプキン王国」って????


 すでに意味不明な感じなのですが、読み始めると面白いんですね~これが
 グイグイ読めます。

 各章ごとに、雰囲気がまるっきり変わっちゃうんですが、一応、島田さんらしい力技で決着します。

 同氏の御手洗潔シリーズの「アトポス」「眩暈」「ネジ式ザゼツキー」と同様の趣向の仕掛けがありますが、これって映像化できない仕掛けなんで、ついつい2回読んじゃいますよね。今回も、バッチリ炸裂してます。

 まあ、ミステリーじゃない気がするんですが、ムチャクチャで面白い本であることは間違いなしです。


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 もう1冊は、映画化も決まっている「星籠の海」

 御手洗潔シリーズの大作なのですが、これも、「アルカトラズ幻想」と同じく、意味不明にいろんなテーマが盛り込まれているんですが、中でも「村上水軍」を扱ってる部分が一番面白かったかな。

 映画化を意識してなのか、ミステリーというよりも活劇といった感じで、面白いんだけど何か足りないといった印象でした。


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