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耳に残りまくる映画音楽の世界(少年時代編)

film music world Ⅲ


 自分にとって記憶に残る映画のテーマ音楽を紹介しているシリーズ記事なのです。
 前回までは80年代(自分が中学生~高校生)を中心にしていましたが、今回は、ちょっと時代を遡りながら、自分が小学生の頃、映画(といっても地上波放送ですが...)を観るようになった頃の作品を中心に ”note” します。

 実は、小学生の頃、どうしても家のステレオセットでレコードを聴いてみたい時があって、親のレコードをこっそり聴いていたのです。
 レコードがクラシックばかりで、あまり楽しくはなかったんですが、1枚だけ、世界の名画みたいなコンピレーション盤(2枚組w)が混じってたので、それを繰り返し聴いていました。

 多分、この経験が、自分の音楽嗜好に影響したのは間違いないのです。

 そのコンピレーション盤で出会った3人の映画音楽家さん達を紹介していきます。


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「ニーノ・ロータ」

イタリアの作曲家でクラシック音楽と映画音楽で活躍した。

 正直、そのコンピレーション盤に収録されてるのは名画ばかりで、観たことあった映画は、そんなにたくさんあるわけではなかったのです。
 その数少ない観たことある映画のテーマのうち、2曲がニーノ・ロータの有名曲、「太陽がいっぱい」と「ゴッドファーザー」でした。


「太陽がいっぱい」(1960)

 この映画、好きなんですよね。
 子どもながら、途中から夢中になるぐらい惹きつけられました。

 そんな映画を彩るニーノ・ロータの美しいテーマ
 照りつける太陽のあの海原を思い出させてくれます。


(関係note)


「ゴッドファーザー」(1972)

 ご存知、F・コッポラのアカデミー賞作品。
 テーマもかなり有名ですよね。
 一時期、ヤンキー車のクラクションも、このフレーズ仕様のものが流行りましたね。

 ニーノ・ロータは、他にも、数多くのF・フェリーニ作品や、「ロミオとジュリエット(1968)」、「ナイル殺人事件(1978)」なども担当していますが、やっぱり、この2曲の印象が強いのです。




「ヘンリー・マンシーニ」

 アメリカの作曲家、映画音楽家。
 グラミー賞やアカデミー作曲賞を何度も受賞している。

 コンピレーション盤に収録されていたのは、ソフィア・ローレンが主演していた「ひまわり」のテーマ。
 当時、映画は観たことなかったのですが、天気予報(ローカル)とかで、よく使われていて、耳には馴染みがありました。


「ひまわり」(1970)

 いい曲ですよね~。
 大人になって聴くと、よりしみじみします。

 ただ、ヘンリー・マンシーニという名前を意識したのは、他にもあのテーマ曲を作った人と知った時でした。
 そのひとつが「刑事コロンボ」のテーマ、そしてもうひとつが「ピンク・パンサー」のあのテーマだったのです。


「刑事コロンボ」(1968)

 このテーマ好きなんですよね。
 「刑事コロンボ」は正確にはTVシリーズなんで、映画とは言えないんですが、日本では洋画劇場枠で、よく放映されていましたね。


「ピンク・パンサー」(1963)

 自分の小学生時代にむちゃくちゃ流行ったコメディ映画「ピンク・パンサー」のテーマです。
 なんか、どこかに侵入したりするとき、このテーマが流れます。(←どこに侵入したんだw)

 実は、ドリフをはじめとしたコント番組でもよく使われていたので、当時の小学生たちも、みんな知ってたテーマなのです。


 ヘンリー・マンシーニは、他にもオードリー・ヘップバーンの「ティファニーで朝食を(1961)」や「シャレード(1963)」などに参加していて、古き良き時代の映画を彩った作曲家の印象ですね。
 ちなみに、あの『ムーン・リバー』もマンシーニの作曲です。




 そして、最後に紹介するのが

「エンニオ・モリコーネ」

イタリアの作曲家、映画音楽家。

 コンピレーション盤に収録されていたのは「荒野の用心棒」のテーマ。
 私の敬愛するエンニオ・モリコーネの初期の作品です。

 当時、「ダーティハリー」シリーズで大好きだったクリント・イーストウッド主演の映画で、観たことはなかったのですが、すごく引き込まれたんですよね~、あの口笛に!
 そして、練習しましたね、口笛!w


「荒野の用心棒」(1964)


 エンニオ・モリコーネは渋いんですよね~、ほんと。

 名前を意識したのは、セルジオ・レオーネ監督の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ(1984)」だったのですが、その後の「アンタッチャブル (1987)」と「ニュー・シネマ・パラダイス(1988)」で、私の中では大好きな映画音楽家として刻み込まれたのです。


アンタッチャブル (1987)

 このテーマも渋い!
 タイトルバックで流れるとこが、すごくかっこいいんですよね。
 テーマはもちろんですが、ショーン・コネリーが演じた老警官の殉職シーンで流れる曲が、切なくて悲しくて、これぞモリコーネって感じなのです。

 なんかモリコーネって、じ~~んってなるんですよね。


ニュー・シネマ・パラダイス(1988)

 基本的にアクション系の映画の多いエンニオ・モリコーネの珍しい人間ドラマ系の映画。

 この愛のテーマは、前述の殉職シーンで流れたテーマと通じるところがあって、胸の奥に染みていくような感じなのです。
 映画の感動と共に忘れられないテーマの一つなんですよね。


 エンニオ・モリコーネは、後年はアクション映画より、人間ドラマ系の映画が増えていくのですが、美しいシーンには、必ずモリコーネの音楽がありました。
 特に「海の上のピアニスト(1998)」での揺れる船中でのワルツは、ほんとに美しいシーンだったのです。


 タランティーノ映画「ヘイトフル・エイト(2018)」で、ようやくのアカデミー作曲賞を受賞するのですが、賞はなくとも、モリコーネは人気があって、日本の大河ドラマなんかでも起用されていました。


「武蔵 MUSASHI (2003)」



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 他にも、昔の名作で言うと、「風と共に去りぬ」のマックス・スタイナーや、「慕情」のアルフレッド・ニューマン、ヒッチコックとのコンビが知られるバーナード・ハーマンなど、今、思えば、あのコンピレーション盤には多くの名映画音楽家の曲が収録されていた記憶があります。

 外国映画のテーマ音楽については、もう一人、紹介したかった人がいるのですが、それは、また、違う記事で取り上げていこうと思います。



(関係note)

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