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Sentinel-2データはAWS経由で手に入れる事に決めた理由


無料で使える衛星データとしてSentinel-1および2が筆頭に挙げられるかと思います。

かく言う私も衛星データで何かするときはこのSentinelのデータを利用させてもらっています。

こういった記事とか参考にしてますね。

衛星データを扱う上で不便に思う事

Sentinel-2に限っている話ですが、少し前のデータになるとすぐダウンロードできません。
この状態はCopernicus Open Access Hub経由の時に起こるので、10月以降の新しい接続方法では改善されているかもしれませんが…

また、一つ一つのデータ容量が大きくて記憶領域を占有してしまうのも悩みの種です。

Sentinel-2のデータ。一つ一つのデータ容量が大きい

とある日時のデータ一つで1GBぐらい消費します。
時系列でデータを解析したい場合、例えば月に2回のデータを欲しいと思ったら1年で24個のデータが必要となり、それだけで24GBの容量を消費します。
記憶容量をリッチにしておかないと、おちおちデータをダウンロードできませんね。
全てのデータがzip圧縮して配布されており、必要なデータ、例えば可視光の青や赤を選んで解析します。

つまり、データの中には不必要なものも結構なスペースを取る、という事で
なかなか使いづらい。
かといって都度ダウンロードするのも面倒なので、SSDなどの容量を占有しますね。

ちなみに、3ヶ月ぐらい前のデータになると、すぐにはダウンロードできません。一旦ダウンロードリクエストを送り、数時間後に準備が整い次第ダウンロードできる仕組みとなっています。
なので、先ほどのZipファイルについても不必要、と思われるデータでも一応取っておかないと後々ダウンロードが面倒かもしれない、という事でSSDの肥やしになるインセンティブが働きます。

自分の今後の方針

私としては、SSDの容量不足についてはこちらで負担するのも止む無し、と思っているのと、evalscriptを覚えるのにEO Browser(Sentinelデータのビューワー)と、ソフトを往復するのも手間なので、先日書いた記事の「他にもある衛星データへのアクセス方法」にもあるように、AWSが配布しているSentinel-2データを使おうと思っています。

こちらはオリジナルのSentinel-2データと少し違っていて、COG(Cloud Optimized GeoTIFF)形式のデータとなっています。
これの面白い点は、オリジナルはJP2(JPEG2000方式?)フォーマットですが、COG形式に変換して配布されている所です。

何が良いの?と言う話になるかと思いますが、
COG形式だとそのままこのファイルをWebブラウザで閲覧できるようにするのも出来てしまう、かつ通信量も削減される、という所です。
詳しい説明はCOGで検索すると出てきますが、通常は画像を表示するために全ての画像データを一旦ダウンロードしなくてはなりませんが、COG形式だと、「必要な領域」のみダウンロードが出来る、という形になります。
(下のTweetにデモ動画が貼ってあります)


ただ、上記のAWSのサイトは検索機能が一切ありませんので、そこを工夫する必要がありそうですね。
こちらについては今後追加で記事を上げておこうかと思いますし、ひょっとしたらこれだけで一種のダウンロードサービスが出来るかもしれませんね。
検討してみたいと思います。


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