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1級建築士試験奮闘記 #1 魔の1級建築士試験について

こんにちは!chachaです!
先日の自己紹介では何名もの方にご覧頂きまして、誠にありがとうございました!

今回からは、私と1級建築士との闘いについて。
私がカド番になった年からカド番落ち、そして復活までについて徐々に投稿していきたいと思います。

題して『1級建築士試験奮闘記』です。

初回はまず1級建築士試験について簡単にお話したいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

<1級建築士試験とは>

まずは、1級建築士試験についてお話しします。

1級建築士試験は1次試験(学科)と2次試験(製図)に分かれており、学科試験を突破した人のみが製図試験に進むことが出来ます。

また、学科試験に合格した人は特例でその後の4年間で2回までは学科試験を免除してもらえます。
※学科に合格した年の製図試験を受けない場合は3回まで免除

つまり令和5年の学科試験に合格し、令和5年の製図試験が残念な結果になっても、令和9年までに2回学科試験を免除してくれるという事です。

ちなみに学科試験を突破するために巷でよく言われている学習時間は1000時間ほどです。
プライベートを犠牲にして、中には大金(高いと100万程)を払って資格学校に通う人も居ます。

そんな学科試験の合格率は15~20%程、製図試験の合格率は33~35%程、総合合格率は9.9~12%程と、とても厳しい合格率となってます。

<難化する製図試験>

1級建築士試験の合格率について触れましたが、特に近年は製図試験が難化傾向にあります。

平成28年までは40~42%程の合格率でしたが、平成29年頃からは徐々にランクIII・IVの割合が増え始め、和元年以降の合格率は40%に乗ることはなくなりました。

ランクIII・IVとは、設計条件や法令に違反したプランの事です。
特に法令違反に関しては、昔は表現指示がないが為に不問だったような法的要素をどんどん書かせるスタイルになり、そこに誤りがあればランクIVにするような試験に変わりました。
私はそんな法令違反を一発アウトと呼んでました。

法令については、実務では理解していなければいけない内容であり、クリアして当然の内容ではありますので、近年はより実務に近い現実的な試験に変化しているのだと思います。

また、一発アウト項目を増やす事で採点の簡略化もできますし、正しい知識をつけて、法令違法した建築物を造らせないという試験元の強い意志も感じます。

詳細な設計条件や記載すべき法令事項の項目を増やす為に、平成29年までは「A3サイズ」だった課題文が、平成30年より「A2サイズ」と倍にもなっており、試験元の熱量も凄まじいです。

文字数でいうとA3サイズのころが約2,500字ほどでしたが、A2サイズになり約6,000字まで増えてます。
(試験時間は増えないので、A3とA2とでは別物の試験にすら感じます。。。)

ちなみに学科と製図試験はそれぞれ7月末と10月頭に実施され、学科と製図試験の間は2ヶ月半程しかありません。

2ヶ月半しかないのにも関わらず、製図試験自体は上述した通り、とてもではないですが簡単といえるような試験ではありません。

試験時間6.5時間の中で
A2サイズの課題文から「読み取り」
そこから条件を整理して「エスキス」
自分の計画のコンセプトなどをA3サイズの用紙に書き込む「要点記述」
自分のプランをA2サイズの作図用紙に書き込む「作図」
と盛りだくさんです。

1000時間ほどの辛い学科試験勉強をしたのちに、2ヶ月半という短い間で1から製図の勉強をすることになります。

中には図面を全く書いたことがない人や普段設計をしない人も多くいます。
無理して2ヶ月半の間で詰め込まず、学科試験を突破した年の製図試験はお休みして計画的に製図試験に挑む方もいます。

それぐらい近年の製図試験は難しいと感じます。

<カド番落ちとは>

ここまで、1級建築士試験についてお話しさせていただきましたが、では3回の製図試験に落ちるとどうなるのでしょうか。。

そうです。

もう一度あの辛い学科試験を受け直さなければいけません。

隙間時間はとにかく勉強、休日もありません。毎日が勉強中心になります。

そんな3回目の製図試験の年(落ちたら学科免除がなくなる年)の人を通称「カド番」と呼び、その年に合格できなかったら「カド番落ち」と言います。(正式用語では無いのでご了承ください。。。)

カド番の年はもう後がなく、たった1日の6.5時間の中で上手くいかないと振り出しに戻る。
そんなプレッシャーと戦わないといけません。
表現のしようが無い恐怖と不安に押しつぶされそうになります。

よく試験会場には魔物が潜んでいると言いますが、本当にその通りです。
本番では何が起こるか分かりません。

今まで出来ていたなんて関係なく、学校で優秀だったからなども関係ありません。
受かる保障なんてどこにもありません。
本番でうまくいかないと振り出しに戻ります。

とにかく、学科試験を突破した人だからこそカド番落ちは絶対に経験したくないんです。


と、1級建築士試験についてはここまでといたします。
次回は、いよいよ私がカド番になった年について書いていければと思います。

次回もよかったらお読みいただけると幸いです。
ここまでご覧いただき誠にありがとうございました。

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