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絵本の読み聞かせで「読書好き」「勉強好き」になった3つの要因!

目次

1.はじめに
2.本題に入る前にお伝えしたいこと
3.「大学入試からの逆算」で幼児期に効果的な知育
4.絵本の読み聞かせは賢い子に育てる定番の取り組み
5.読み聞かせしても『読書好き』にならない子がいる
6.効果的な読み聞かせ指導法が広がらないワケ
7.読み聞かせしても「読書嫌い」になったのは...
8.読み聞かせで読書・勉強好きになった3つの要因
9.最後に


1.【はじめに】


この度は私のノート「読み聞かせで『読書好き』『勉強好き』になった3つの要因!」をご覧いただきありがとうございます。

このnoteでは10年以上、幼児教育で3000名(一般カウンセリングを含めると倍近い人数です。)を超えるご相談、ご質問、ご報告から導き出した内容をお伝えしていきます。

企業で幼児カウンセラーをしていた時期の記録を持ち出すことはできませんし、その後の相談を詳細に統計を取ったものではありません。

あくまで「読み聞かせ育児をしてきたご家庭」からの沢山のご相談や、私と交流のある方々の「その後の成長から分かったこと」をまとめた記事となります。

そのため、公的なデータのようなものではもちろんありません。

それでもヒアリングサンプルから一定の結論を導き出すには、十分な年月と人数になっているかと思います。

当然すべてのお子さま、ご家庭に当てはまるとは言えません。

そのため、この方法が合わない、違うと感じられる場合もあるかと思います。

その場合は皆さんのお子さんに最適な方法を選択してください。

このnoteとの出会いが、あなたの大切なお子様の今後に、ほんの少しでもお役に立てれば幸いです。

(*本文中のグレー背景色部分は引用ではなく、アンダーライン代わりに使用しています。)


2.【本題に入る前にお伝えしたいこと】


今回のnote作成にあたり、事前に知り合いの方々にご協力いただいたことがあります。

それは、私の昔からの友人達、知育メンバー、読み聞かせボランティアメンバー、教育関係の有志グループの方々などでご協力いただける方に、下記の件について検索リサーチを行なってもらいました。

具体的にはグーグル、ヤフーなどの検索、YouTube、インスタグラム、ツイッター、FacebookなどのSNS,そのほかアメブロ、ワードプレプレスなどの個人ブログも含め、「読み聞かせ」「読書好き」「勉強好き」でヒットするできる限りの情報を調べました。

これは、私がこのnoteで指摘している「3つのポイント」について、すでに「同様の具体的な説明がされている情報」が存在するかどうかの検索調査となります。

リサーチの結果、読み聞かせから「読書好き」「勉強好き」に関わる3点について、検証したり、具体的に同様の説明をしているものは,1件も見つかりませんでした。


もちろん検索に漏れがないとは限りませんし、同じような体験や調査をしている方がどこかに存在する可能性は0ではないです。

ただ、可能な限りあらゆる検索リサーチをした結果、引っ掛からなかったことから、これからお伝えすることは私のオリジナル一次情報としてまず間違いないかと思います。

長い年月と膨大なヒアリング結果からしか導き出せない情報も世の中には存在します。

今回なぜ多くの方にご協力いただき、このようなリサーチを行ったかというと、私のオリジナル情報をコピー、リライトでご自身のアフィリエイト商品への導入に使用し続けるプロのアフィリエイターさんに心を痛めているからです。

アフィリエイトは誰かが求めている価値を提供して、正当な報酬を得ることには全く問題ないと思います。

なぜなら、読者がその情報を知ることにより、その後の人生に大きく役立つことがあるからです。

実際私自身も本当に効果的だと思う教材は、根拠を示して自信をもっておすすめしています。

ただ、沢山のライターさん達を雇い、私のオリジナル情報をコピー、ブログ、楽天ルーム、インスタ、YouTubeなどに大量リライトし、全く別のアフィリエイト商材に誘導されることはとても悲しく思っています。(フォロワーさんがいくつも見つけて、「レアな文言も丸パクリがひどい」と教えてくれました。)

あまりにも大量にお金のために模倣しまくりで、様々なアフィリエイト教材に誘導されることが残念でなりません。

私は我が子の幼児期に、地頭の悪い自分の遺伝子で我が子が好きな仕事につけなかったらとの不安から、高額な幼児教育情報でも購入してかなり集めた時期があります。

その結果、情報が真実ではなくお金を失ったことも何度もありました。

だから「我が子の将来のために少しでもよい情報を集めたい」と思っている子育て世代が、情報に惑わされて無駄なお金を失うことにとても胸が痛みます。

私の情報を意図しない商品宣伝に利用されるのは不本意なため、ここでお伝えさせていただきたいと思います。


この情報で私はどのアフィリエイト商品も紹介していません。

うまくコピー、リライトして利用しようとする方が今後出てくるかもしれませんが、オリジナル情報発信者からすると、それらは無意味です。

なぜなら、これからお伝えする情報は「何か別の教材を購入しないと効果が出ない部分」は全くありません。

読み聞かせ時期にご家庭で利用すれば、後々お子さんの学習にプラスになる可能性があり、そのまま利用できる情報です。

無料で安心してお使いください。

あなたのお子さんが「読書好き」「勉強好き」になる可能性を少しでも上げるきっかけになれば幸いです。


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3.【大学入試からの逆算で
幼児期に効果的な知育】


いきなりですが、皆さんは「PISA」(Programme for International Student Assessment)ってご存じですか。(ちなみにprogramではなく正式名称はprogrammeで意味は同じ)

OECD(経済協力開発機構)が2000年から3年に1度行なっている国際的な学習到達度を調査するテストです。(OECDの詳しい情報は「外務省」のホームページをご参照ください)

世界72の国と地域が参加し、15歳(日本では高1生対象)の学生を対象に、数学的リテラシー、科学的リテラシ―、そして読解的の3分野で調査されます。

15年前の調査で日本の学生の順位が下がったことが、ゆとり教育の見直しに拍車をかけたともいわれています。(PISAショック)

2018年の結果も日本の順位低下に歯止めがかからず、第二のPISAショックと言われ、教育改革の必要性がよりクローズアップされました。

特に読解力の低下が危惧され、「思考力」「読解力」の強化が必要と文科省が教育改革に本腰を入れるきっかけになったとも言われています。

現在、大学入試はセンターから共通テストに変わり、より「思考力」を問う問題が増えています。

教育改革により、大学入試のみだけでなく、高校、中学受験でもこうした「思考力」、「読解力」を試される入試問題が、今後も増えていくと予想されます。

つまり、大学入試から逆算して考えただけでも、子供のころから「思考力」や「読解力」を育てておくことが、今後の入試やテストで有利となることが予想されます。

また、テストや入試だけでなく


社会に出て生きていく上でも

「思考力」や「読解力」は

とても大事な能力となります。



それらの能力を伸ばすため、「幼児期からご家庭で簡単にできる取り組み」があります。

そして、その取り組みで「読書好き」「勉強好き」になった子達が多かった、効果が見えやすかったとの先輩ママ達のお声も沢山聞いてきました。


それは「絵本の読み聞かせ」です。



4.【絵本の読み聞かせは
賢い子に育てる定番の取り組み】


WEB上や書籍、その他の媒体でも、「絵本の読み聞かせの効果」はあちらこちらで大絶賛されています。

実際にお子さんを東大に入れたり、ギフテッドと呼ばれる生まれつき才能のあるお子さんを育てたご家庭でも、お子さんが小さい頃、1万冊以上の絵本の読み聞かせをしたことでも有名です。

東大生の3人に1人は通ったことがあるとの広告で有名な〇文さんも「うた200、読み聞かせ1万、賢い子」をスローガンにしています。

絵本の読み聞かせによる沢山の言葉のインプットは、読解力やコミュニケーションに必要な「語彙力」を大量に増やします。

また、絵本の登場人物の立場を疑似体験することで、相手の立場を思いやる「心」を育てながら、様々な状況について考えるなど「思考力」が育つといわれています。

ところが、大絶賛される「読み聞かせ」でも、その後の子どもへの効果は上手くいく場合といかない場合があります。


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5.【読み聞かせをしても
『読書好き』にならない子がいる】


読み聞かせの効果はネットだけではなく、書籍など日常的によく目にするため、多くのお子さんのママパパはおおむね良いイメージをお持ちだと思います。


「読み聞かせが子供に効果的」と言われる理由は、以下のようなものがあります。



①思いやりや道徳心などが育まれる

②想像力や好奇心が育つ

③読書が好きになる

④勉強が好きになる

⑤頭が良くなる



①②の「心を育てる部分」は、程度の差はあれ「読み聞かせの効果」が出やすいと一般的にいわれています。

たとえば、絵本を読んでから、「お友達と仲良く遊べるようになった」、「あいさつができるようになった」、「苦手な野菜も食べるようになった」などです。


ところが…

③、④、⑤という「学校の成績に直接つながる部分」については、ご家庭によってその後の子どもたちに差が出ます。


実際、長年幼児教育カウンセリングをしてきて

「絵本の読み聞かせをしてきたのに、『読書好き』、『勉強好き』にならない」といったご相談が後を絶ちません。



・「読み聞かせで育ててきたのに、本を読むのが嫌い」

・「読み聞かせ育児をしてきたのに、国語が苦手」

・「読み聞かせで頭が良くなると頑張ったのに、勉強が嫌い」


こういったご相談を受ける度に、


「なぜ同じように沢山の読み聞かせをしてきても、家庭によってその後の勉強に関わる部分に差が出るのだろう」と、初めは疑問に思っていました。


というのも私の教室の生徒さんたちは、読み聞かせが1万冊にはまだ至っていないお子さんや、発達に遅れがある生徒さんも在籍しています。

それでも時間はかかるにせよ、全員が程度の差はあれ「読書好き」になります。

また、交流のある知育グループのママ達からも読み聞かせ育児をしてきて、その後「読書嫌い」になったという声は聞いたことがなかったからです。

しかも1万冊近い大量の絵本を読み聞かせをしたにもかかわらず、「読書嫌い」、「勉強嫌い」に悩むご家庭が一定数いることが本当に不思議でした。

その後も幼児教育カウンセリングを長く続けていくうちに、そういった悩みを持っご家庭の「読み聞かせ」に関して、かなり詳しく状況を聞いていくこととなります。

その結果、「読書好きな子」にならなかったご家庭には、ある共通の問題点があることに気づきました。


それは、「読書好き」「勉強好き」になった子のご家庭では、意図して、あるいは意図せずに自然にやっていたことものちに分かりました。


結果を分けた3つの要因に注目し、その後もカウンセリングで確認してみると、やっているご家庭とやらないご家庭にやはりはっきり分かれていました。

そのことから、これら3要因が幼児期に「読書好き」勉強好き」な子になるかどうかにおいて、少なからず影響しているという確信に変わりました。


その説明に入る前に、まず

「読み聞かせで行うと効果的な指導」がなぜ広まらないのかの現状から、先にお伝えします。



6.【効果的な読み聞かせ指導法が
広がらないワケ】



読み聞かせを薦めている幼児教室、塾、学校や公民館などは全国に沢山あります。

そこでの読み聞かせは「絵本を楽しませたり、絵本を身近に感じさせる」のが主な目的です。


もちろん間接的には「読書好きになってもらいたい」意図はあると思います。

でも実際に「その後子どもが読書好きになったか」までの追跡や調査はしていません。

また、読み聞かせを実施することで、国語をはじめとした各教科の「テストの成績を上げよう」といった「勉強において直接成績に効果を出すためのアプローチ」もしません。


あくまで「読み聞かせの時間」を子供たちに楽しんでもらうことが目的だからです。

学校や公民館はまだしも、子供の学習効果を高める目的の塾や幼児教室でも「後々の勉強に効果的な読み聞かせの指導」をなぜ実施しないのでしょうか。


予想される理由は以下の2点。


1.読み聞かせから「読書好き」「勉強好き」につなげる効果的な指導法自体をそもそも知らない。

2.仮に知っていても塾や幼児教室では手間がかかりすぎてビジネスとして成り立たない。


2.ですが、子ども1人1人の読み聞かせで使う絵本を全て確認し、親御さんにレベルアップの方法を指導していくことは、手間がかかりすぎてビジネスとして生産性が悪すぎます。

そのため、システム化されたフランチャイズの塾や幼児教室では非効率すぎてやりません。

企業としてもうかりませんから。

また、個人塾でも普通は手間がかかりすぎてやりたがりません。(普通じゃなくてスイマセン(笑))

そのため、読み聞かせのレベルアップや方法は各家庭が独自でなんとなく行っているのが現状です。


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7.【読み聞かせしても
「読書嫌い」になったのは...】


ここで10年以上読み聞かせ指導を実践してきて私が、その後もヒアリング調査を続けてきた人達います。それは主に以下の4グループのご家庭の方々です。


①【幼児教育オタク最強メンバーの子達
(知育サークルのメンバー)】

読み聞かせ:1万冊をほぼ全員が3歳前後までに達成。
絵本は有名な優良図書から、子どもたちが喜ぶ絵本などのグループ間情報交換が頻繁。様々な種類の絵本をランダムに選んで親子で楽しむ。

知育の取り組み:幼児教室に通っているほか、〇文、○○○〇ソーリ、○○会、〇〇〇リオン、DW〇、〇RT教材をはじめ有名どころの知育玩具をほぼ持っている。我が子でトライ&エラーを繰り返し、リサーチ力、分析力が高い。有名な幼児教室でも追跡できない「家庭での知育の取り組みとその後の結果」のリアル情報は根拠がありプロ以上に詳しい。それらを常にグループでシェア。バランスよくオールマイティにできる子が多め。


②【私の幼児教室の生徒さん達】

読み聞かせ:個々のペースに合わせてゆるやかにほぼ1万冊を達成。季節の本から昔ばなし、楽しい絵本、子どもの興味に合ったものを重視してチョイス。車しか興味がないなど好みに偏りがあってもまるごと受け入れ自由に絵本選択。

知育の取り組み:それぞれの子の「好き」な分野からサポートし、まず個別の学習における「子どもが好きな分野」を探し徹底強化。その成功体験と自己肯定感を高めてからほかの教科へ興味を広げるため、得意な科目や進度は個人によって異なる。親の学歴や子供の地頭、能力に関係なく、子どもの得意を引き出すことで、定型発達の子はもちろん、発達に遅れがある子でも驚くほど才能を開花できることも。


③【読み聞かせボランティアメンバーの子達】

読み聞かせ:冊数は正確ではないが幼少期から入学後もほぼ毎日続けているため多分5000~1万冊前後くらい。話題の本から、誰も知らないような絵本まで、ミーティングで良いものはシェアしてバラエティに富んだ絵本を選んでいる。

知育の取り組み:幼少期は読み聞かせのみや、入学後は宿題以外全くしていないというご家庭も。地元の塾や通信教育など学校の勉強主体に学習させているご家庭の方が多い。知育玩具や習い事もまとまった統計が取れない程レベルはバラバラ。


④【一般の方(幼児教育カウンセリングを
受けに来たご家庭のお子さん達)】

読み聞かせ:個人差があるものの、1万冊に到達しない場合でもかなりの量を読み聞かせしている。推薦図書、優良図書のまとめ買いをしているご家庭が一番多かったグループ。選ぶ絵本は権威性のある有名なものがメイン。

知育の取り組み:高額知育教材を購入して熱心に取り組んでいる方や有名知育玩具で遊んでいるご家庭がどちらかというと多め。東大、難関大出身の教育者の指導法をかなり取り入れている。


①から④までの合計人数は(特に④は10年以上すべてだと膨大な人数過ぎて正確にカウントできませんが)かなり少なく見積もっても、ヒアリングの合計は5000人は超えてるはずです。


この4つのグループの中で、絵本の読み聞かせを幼児期に実践しながら、

入学後、

「読書嫌い」

「勉強嫌い」

になってしまったとの声が多かったのはどのグループだと思いますか。



多分③だと予想される方が多いのでは。


なぜなら知育への取り組みに特に力を入れている感じが少ないため。

読み聞かせ冊数も平均的な幼稚園児、小学生よりは多めですが、ほかのグループと比較してそこまで熱心な印象はないですよね。

しかも、優良図書など有名な絵本に一番こだわりが少ないため、良い絵本の選択ができていない可能性があるのではと思った方もいるかもしれません。


ところが、読書嫌いになったとの声を一番聞いたのは


ダントツで④のグループです。



上記4つのグループで知育の取り組みもざっくり記載したのは、知育の取り組みがあまりできていなくても、「読書嫌い」「勉強嫌い」にはさほど影響していないことをお知らせしたかったからです。


誤解の無いようにお伝えしますが、

知育の取り組みは、アプローチ方法や選ぶ知育玩具によって、遊びながらその先の学力をかなり効果的に伸ばせます。


ただ、このnoteでは「読み聞かせの効果」のみに焦点をしぼっているため、知育玩具による効果には触れません。


どこのご家庭でも図書館を利用することで、お金をかけずに「読書好き」「勉強好き」な子に育てるヒントをここではお伝えしていきます。

読み聞かせを終了した先輩ママ達のお子さんのその後から見えてきたことを、順番にご紹介していきます。



8.【読み聞かせで、読書好き、勉強好きに
なるかを分けた3つの要因】


ここから「読書好き」「勉強好き」になったご家庭とそうならなかったご家庭の「読み聞かせで行っていた3つの違い」を具体的にご説明していきます。


その3つとは

1.ひとり読み開始の時期

2.絵本選択基準

3.問いかけ方法

です。


①ひとり読み開始の時期


まず先に「絵本の読み聞かせ」をするという状態を「正確にイメージ」してみてください。

「絵本の読み聞かせは」とは読んで字のごとく「絵本を読んで子供に聞かせる」事。


つまり、子供の立場からすると、基本は絵を見ながら「お話を聞いている」状態。

そのため、子どもは特に苦労もなく、大好きなママパパが読んでくれるお話を聞いていればいいので、特別な努力の必要は特にありません。


ここで大事なことがあります。それは、


読み聞かせでは基本的に「子供は自分で本を読んでない状態」だということ。


子供が自力で絵本を読むためには、当然ひらがなを読める必要があります。

まず、50音はもちろん、濁音(だ、が、ど)拗音(きゃ、きゅ、きょ)半濁音(ぱ、ぴ、ぷ)などを知っていないと、絵本で読む練習をしないとできません。


たとえ、どんなに高額な幼児教材を購入して、ひらがなやカタカナをカード、ポスター、知育玩具で教えても



「本に落とし込んで読む練習」をしない限り「一人読み」は上達しません。


実際に子どもに読ませてみると分かりやすいです。

単語や意味が分かっている子でも、絵本の音読(ひとり読み)に慣れていない子は、まとまった文章を読ませると途中でつまったり、読み飛ばしがあったりします。


これは、絵本の内容が頭に入ってくる以前に、表面的な字面(じずら)を追うのに必死な状態。


カウンセリングで子供が「読書嫌い」で悩んでご相談されるほんどのご家庭は、


「『ひとり読みの練習』を
入学まで積極的にはしてこなかった」
と答えています。


つまり、コツコツひとり読みの練習をしてこなかったことから、正確な音読できない、スラスラ読めないといった状況のお子さんが多かったです。

その証拠に実際ヒアリングをすすめると、読書嫌いになっているというご家庭のお子さんたちはしっかりサインを出していました。

そのお子さん達が何と言っているかを伺っていったところ


「ママが読んで。ぼくは読みたくない。」

「私はママのお話が好き。」

「読むのヤダ。疲れる」


このように、「ひとりで読むことを嫌がる」ストレートな言葉が沢山出ていたのです。


まとめると


絵本の読み聞かせで

「本を読んでもらうことは、ほとんどの子が大好きになります。」


ところが、


「読書好き」になるかどうかは


「自分で読むことが苦痛なくできるかどうか」


にかなり影響されるということです。


お話を読んでもらって聞いているだけの「読み聞かせ」ではいつまでたっても


子供が自力で「本を読む」という
自学する「学習」のスタートラインに
立っていない状態です。



そのため、入学までひたすら読み聞かせだけをしてきた場合、

たとえどんなに「絵本好き」になっても、


「読む面倒くささ」と「不慣れさ」から
自力で読む「読書」に拒否反応を起こす子が
出てくる可能性があります。



具体的には「本を読んでもらう」ことや
「お話を聞く」ことは大好き

でも、「自分で読むこと」=「読書」は嫌い


読み聞かせを文字通り「読んで話を聞かせる」だけでは「自分で読むステップ」をクリアしていないため、直接的に「読書好き」にならなかった子たちが一定数いたという結果でした。


もちろんスタートで読書好きにならなくても、入学後に楽しい本との出会いで、読書嫌いが緩和される場合はあります。



一方、読書好きになった子達のご家庭は「文字がある程度読めるようになったら」ゆるやかに一人読みの練習をスタートしている場合がほとんどでした。


そのため、図書館に行っても、絵を見るだけではなく、少し文章を自分で読んで好きか嫌いかを判断しやすく、自然と好きな本を借りることが多くなります。


「自分で絵本を読むことができる」

「好みのものを自分で選べる」


このことから、ひとり読みの面倒くささより、興味がある本を読みたいほうに意識がいきやすくなります。


「読み聞かせる」だけに終わらず、

「ひとり読み」への橋渡しまでしては初めて

効果的に「読書好き」な子にできます。



この早い段階のひとり読みスタートが「読書好き」の第一歩に大変効果的だという今回の検証は、かなりググってもブログやSNSにも一切出てきませんでした。

「知っているか知らないか」の差が、入学後お子さんが「学校の勉強を楽しめるかどうか」の差にもつながってきます。

「読書好き」にしていくことが、入学後、教科書の理解度を深めます。

それによりテストでも高得点しやすくなり「勉強好き」につながりやすくなります。


この段落のまとめ


読み聞かせから読書好きな子にするには


・読み聞かせ期間中から、「ひとり読み」を早めにスタートする。

・ひらがなが読めるようになってきた頃から、入学前でもゆるやかに「ひとり読みの量を増やす」。

これにより、子供が「自分で読む」=「読書する」ことへの抵抗感を徐々になくす。これが「読書好きな子」への第一歩となります。


②絵本選択の基準


皆さんは絵本を選ぶ時何を基準にしていますか。

特にご両親が高学歴のご家庭や権威性を重視しているご家庭ほど、こちらを最優先に選ぶママパパが多いのではないでしょうか。


それは、「推薦図書」です。


推薦図書は著名な教育者の方々、権威のある先生達が選んだ絵本がとても多いことでも有名。

たしかに推薦図書は長年ベストセラーで読み継がれてきた素晴らしい作品が目白押しです。

また、子どもが大好きな絵本もかなり沢山含まれています。

上記の①サークルメンバー②生徒さん③読み聞かせボランティアさんのご家庭でも「推薦図書に選ばれた絵本」はもちろん何冊も読んできました。



ただし、条件付きです。



ヒアリングした①~③のグループのほとんどが意識的、あるいは無意識にやってきたことがあります。それは、


「我が子が喜ぶ絵本のみ抜粋して読んだ」ということ。


そんな当たり前のこと?と思われるかもしれません。

実際、入学前後位の時期までに「読書好き」なお子さんのご家庭ではほぼ
100%「子供の好みを重視」して絵本を選ぶことを特に意識せずしています。

当たり前のように子ども目線で絵本を選んでいた私は、初めはこの「絵本選択」が「読書好きと嫌いを分ける要因の一つ」になりうることに、全く気づきませんでした。


読書好きな子になった上記の①~③のグループのメンバーのほとんどは、この「我が子が喜ぶ本、興味を持つ本」を常に選んでいます。

また、子どもが同じ本ばかり持ってきても、本人が望めば50回でも100回でも全く同じ本を繰り返し読むことに何の抵抗もないメンバーばかりでした。

うちもそうでしたが、電車や車など、子供がハマると同種類の本ばかり一定期間読み聞かせすることもよくあります。

そんな風に絵本にかたよりが出ても、①~③のご家庭では全く気にせず読み聞かせをしてきた人ばかりでした。


そのため、たとえ推薦図書に選ばれている有名は絵本を借りてきても、子供が興味を示さないものは途中で読むことを、ためらいもなく中断したご家庭がほとんどでした。


つまり、読書好きになった子のご家庭では



有名な権威性のある本 < 子供が好きな本


という徹底した「子供目線」で絵本選びをしていた




そのため、子ども達は常に「自分の好きな本、興味のある本に囲まれた生活」となります。

これにより、初めはひとり読みの面倒さがあっても


「好き」な分野の本の内容を見たい知りたいという好奇心から
子どもは次第に長い文章も読めるようになっていきます。


ところが、「読書嫌い」になってしまったとのご相談がとても多かった④の一般のご家庭は、絵本の選択基準に1つのこだわりがあることにカウンセリングを進めていくうちに気が付いたのです。


それは、「推薦図書」や「コンクールの受賞歴がある本」など、何かしら「権威性がある絵本をできるだけ沢山読み聞かせたい」という希望が、ほかのグループのご家庭より明らかに多かったということ。


でもなぜ推薦図書のような輝かしい絵本を沢山読み聞かせされてきた子達に、「読書好き」にならないケースがでてきてしまったのでしょうか。


カウンセリングで多くのご家庭のお話を伺ううちに、浮き彫りになってきたことがあります。

それは推薦図書自体が悪い訳ではなく、絵本の与え方に問題があったケースが多いということです。



以下にカウンセリングで質問されたいくつかを抜粋してご紹介します。



Q1.「推薦図書を繰り返し読んでますが、嫌いな本はどうしたら聞いてくれますか」

Q2.「推薦図書で長いお話があるので途中で飽きるのですが、追いかけて最後まで読むべきですか」

Q3.「色々なところから出ている推薦図書を買い集めていますが、いろいろな絵本を選ぶと嫌がり、同じ本ばかり読みたがって困っています。」


Q3.は推薦図書の絵本をまとめ買いされた、あるいはたくさん集めたけれど、好きな本が偏っていて、「子供が興味を持たない本が何冊かあり困っている」という内容です。



もし、同じような疑問をお持ちのママパパがいましたら、一度冷静に考えていただきたいことがあります。



「お子さんが興味を持たない推薦図書を、無理に読み聞かせる意味ってなんでしょうか?」



カウンセリングで私のこの質問に返ってきた回答の一部は以下の通りです。



「東大に入ったお子さんのうちでも推薦図書は全部読んでますよね。」

「権威ある先生方が選んだ推薦図書は間違いないと思うので。」

「セットで推薦図書をかってしまったのでもったいないから」(正直ですね。気持ちは分かりますが(笑))



つまり、

「優秀な子を育てたご家庭の真似をすれば
我が子も頭が良くなる」


「有名な推薦図書を中心に読めば
『読書好き』『勉強好き』な子になる」



こうした思いが親御さんに強いため、

我が子が「絵本を楽しむ」という、一番大事なことが後回しになってしまっている状況です。



実際、「読書嫌い」になりつつあるとご相談をいただいたご家庭に伺うと、

多少なりとも「心当たりがある」と答えられた方が多かったです。



加えて、


「同じ本ばかり持ってこられるとバランスが悪いので別の本を読むようにした」

「読み聞かせに物語を読みたいのに、恐竜や車図鑑ばかり見たがり困っている」


など、「大人の都合」で、「頭をよくするために良かれ」と思ってしていることが、全て裏目に出てきているということです。


この状況が「読書嫌い」な子になってしまったというご家庭のカウンセリングで何度も出てきた言葉でした。


「推薦図書」

「コンテスト受賞歴のある本」

「有名な教育者が薦める本」

「東大など有名大学に入った子が読んでいた本」

「ロングセラーの本」


そのどれもが素晴らしい本であることに間違いはありません。


でも、子どもにとって

絵本の「権威性」など全く関係ありません。


子供が読み聞かせで「楽しい」と感じるのは



『自分が興味を持った本だけ』



一見無駄に見える

「同じ本ばかり読みたがる」

「学校の勉強に結び付かなそうな本」

などでも、本人が楽しければ、「子どもの読書好き」につながります。


どこかの優秀なご家庭のやり方にとらわれず、目の前の我が子の声にしっかりと耳を傾けてあげてください。


そして、本人が読みたい本、好きな本を、ほかの有名な絵本と差し替えたりせず、そのまま読んであげてください。


そこから「読書好きな子」への第一歩を踏み出しやすくなります。


この段落のまとめ


・推薦図書であっても子どもが興味を示さなければ無理に読まない。

・権威のある本ばかりではなく、子どもの声に耳を傾け、興味のある本だけを読む。

・子どもが偏った本(車ばかり、図鑑ばかり)を好んでも、バランスなど考えずとことん付き合って読む。(勉強に役立つかなどの心配は一切不要)

・同じ本を何度も読んで欲しいといわれたら100回でも読む。

これが「読書好き」になった子のご家庭で長年続けらてれ来た読み聞かせの際の特徴です。


③読み聞かせ時の質問内容


絵本の読み聞かせをしていて、「問いかけ」を段階的にしているご家庭があります。

書籍やWEB情報でも「読み聞かせ中に子どもに質問すると『思考力』が育つ」といった情報もいくつかあります。

絵本の読み聞かせでする一般的な質問は次のようなものです。



「○○ちゃんはどう思った?」

「もし○○ちゃんだったらどうする?」

「このお話はどこがおもしろかった?」


ただ、考えてただきたいことがあります。

それは、これらの質問は全て



「感想」を引き出す質問だということ。


もちろん子どもから絵本の感想を引き出すことで、自分の意見を話す練習にはすごくいいですよね。

また、日記、感想文、作文などの練習にも効果的なアプローチです。


そのほか、人の気持ちを察したり、道徳心や正義、やさしさ、思いやりなどが共感したり疑問に思うことを「言語化」する練習にもなり、素晴らしい取り組みだと思います。

上記の「目的」で読み聞かせた本の感想を聞くのはとても効果的です。


ただ、

もし「学校のテストで得点を上げる」ことが「目的」だと話は全く別です。


読み聞かせ絵本を使って子どもに「感想を聞く質問」を繰り返しても、学校のテストや入試の点数につながりません。


なぜなら、小学校の国語のテストから大学入試の現代文に至るまで



個人的な「感想」はテストで問われないから。



そのため、WEB上や書籍などに大量に存在する「賢い子にするために、絵本の内容を質問をしましょう」という情報通りに

子どもにいくら質問しても、「感想」を引き出す質問ではテストの点数に直結しません。


逆に言えば、

「読解力を鍛えるような質問」をすることで、テストの点につなげる思考力を育てることは可能です。


それに、



子どもに「テストでいい点数を取らせることで自信をつける」ことで


「勉強が楽しい」「勉強が好き」になるような

逆からのアプローチができます。



つまり、読み聞かせ時期におこなう「質問」の種類が、その後のテストの得点につながりやすいものなら、自然と考えながら読むようになります。

どんな質問かというと、ズバリ


「読解力」を鍛える質問です。


実際に、①と②のメンバーは長年読解力を鍛える質問をゆるやかに3,4歳から導入しています。

その結果、「段落ごとの要旨を見つけること」がゲーム感覚で身についています。

具体的には、小学校の国語のドリルで出てくるような「内容を文中から探し出せる質問」です。


例えば

「子ウサギはお母さんウサギが大好きな青い花をつみました。お母さんウサギはとても喜びました。」

という文章で

Q1。「子ウサギは何をしましたか?」述語

Q2. 「喜んだのはですか?」主語

Q3. 「何をあげましたか?」目的語

そうした質問をママパパが簡単にしてあげると文中から探す遊びがゆるやかにできます。

これは国語はもちろん、社会や算数の文章題など、「要点」を外さず理解することがラクになり、テストでの高得点につながりやすいです。

テストは子どもの能力の一部を点数化するシステムです。

良い点をとらせることで自己肯定感を高め、「勉強が分かる」から「勉強好き」にするきっかけづくりにとても効果的です。

未就学児のスタート時は「だれが(なにが)」「どうした」の「主語」「述語」「あれば(目的語)も」だけでも十分です。

いきなり5W1Hの「いつ」「だれが」「どこで」「なにを」「どのように」を幼児に質問しないでください。

警察の職務質問状態で怖いです。(笑)

まずはハードルを下げ、主語述語にしぼって質問してあげると、すぐ答えが見つけられるので楽しくできますよ。

簡単にできるようになったら、少しずつ質問内容のハードルを上げても大丈夫です。

あくまでも楽しい「宝探し」のように文中から言葉を探すゲームの位置づけでゆる~く遊んでみてくださいね。


この段落のまとめ


・読み聞かせ時の質問は「感想」だと心を育てる方に効果が出やすい。

・学校のテストで得点させるには、テストで問われる問題につながる質問遊びが有効。

・国語をはじめ、テストで得点するために重要なのは「読解力」

・読解力を鍛えるために「文中から答えを探し出せる質問」をゆるやかにする。

・幼児には文中から「主語」「述語」を宝さがしのように拾い出すゲームのように楽しく質問する。

・テストで良い点数を取らせることで、自己肯定感を上げ、子どもに「勉強が楽しい」から「勉強好き」な子へとステップアップさせる。

学校


ここまで読み聞かせに生かすことで「読書好き」「勉強好き」になった子、ならなかった子などの事例をご紹介してきました。

読書や勉強で得た知恵や知識は、学校の成績を上げるだけにとどまらず、お子さんがこれから生きていく上でいつか助けになる時が来ます。


絵本の読み聞かせであなたの声に耳を傾け、物語の世界に入り込む、純粋な我が子の姿を見られる時期は、振り返ると長い人生の中で限られた時間です。

そんな貴重でかけがえのない時間がある幸せを、ぜひ見落とさないようにしてくださいね。

そして、お子さまの心と学力の成長に「読み聞かせ」を効果的に使っていただければと思います。


このnoteがそれらにほんの少しだけでもお役に立てたら本当に嬉しいです。


あなたのお子さまの無限の可能性が広がりますことを、陰ながら願っております。


1万5千字を超える長文を最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!



9.【最後に】


このnoteでほんの少しでもお役に立てる部分がありましたら、ぜひ

*「noteのフォロー」

*「いいね」


をしていただけたら、ものすごく嬉しいです!

沢山応援いただけたら、多分調子に乗ってまた書きます。(笑)


また、

*「感想をTwitterでツイート」

いただけたら飛び跳ねて喜びます!


実際に皆さんの温かい応援が、新たなnoteやコンテンツ作成の大きなモチベーションになっています。

もしご協力いただける方は何卒よろしくお願いいたします!



そして、最後に1つだけ宣伝させてください。


以前Twitter企画でフォロワー様限定プレゼントをした

「1万冊絵本読み聞かせ実践マニュアル」を

noteで初めて有料販売する予定です。


告知【note初版販売記念キャンペーン】


タイトル:『1万冊絵本の具体的な読み聞かせ方法』

こちらは以前、無料のフォロワー様限定感謝記事としてプレゼントをさせていただいたものです。

その際は抽選だったため、DMに「販売しないのですか」といったお問い合わせを複数いただきました。


これはもともとリアルな個別カウンセリング(価格11,000/1H)にお申込みいただいた方にお渡ししていた情報をリライトしたものです。

そのため、有料カウンセリングを受けられた方々の不利益になることを避けるため、いずれはカウンセリング代前後の販売価格になる予定です。

1日限定で破格の1980円で販売予定です。

その後段階的に値上げしていきます。

全ての勉強の基本となる読書。

その根底を強力に支える「1万冊読み聞かせ」は、お子さんの知育の土台として、この先の学習にかなり大きな力となるはずです。

販売日が決まり次第、改めてお知らせさせていただきます。

詳細は後日Twitterの私のアカウント(@smile78364)でツイートさせていただきます。Twitterのフォロー、いいねの応援もしていただけたらめちゃくちゃ喜びます!

どうぞよろしくお願いいたします。


最後までお読みいただきまして、本当にありがとうございました!


@chiiku_suma( Instagram)
@smile78364 (Twitter)
https://smile-mama.com (blog)


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