見出し画像

ウェルビーイングレポートVol.1

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
このメディアでは、メディカル、ウェルネス、ウェルビーイング、人類の健康的なライフスタイルの未来の動向を読み解く、【ウェルビーイングアカデミー】が、毎週金曜日にお届けするレポートです。Smile Japan Projectのチームメンバーが、普段なかなかお話しできない俯瞰的な視点と私見をお伝えいたします。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃ウ┃ェ┃ル┃ビ┃ー┃イ┃ン┃グ┃ア┃カ┃デ┃ミ┃ー┃
Vol.1
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
/ 2023年2月18日発行 /

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

■ 1.近況

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
Smile Japan Project 代表 鈴木陽一が執筆していきます。早速ですが皆さん、健康経営をご存知ですか?2014年に国策として始まった健康経営は、社員の健康だけでなく、国への貢献ともなります。
要約すると、経済産業省と厚生労働省とが協業して、企業が社員に健康づくりの投資をし、社員とその家族の健康習慣を育む取り組みです。その結果、社員のパフォーマンスが高まり、作業効率も上がり、企業の利益も上がるという好循環を生むサスティナブルな取り組みです。
健康経営を各企業が取り組むことで、健康な人が増え、地方自治体の医療費の低減や高齢者の介護費用の低減など、国の福祉にも良い影響を与えます。社員の健康、そしてその家族の健康、ひいては企業の利益の向上となることで、住みやすい自治体を育み、より良い国へと導きます。
経営者の皆さん、大切な社員の為に、会社を持続可能にしていく為に、取り組んでみてはどうでしょうか?そして私達の取り組みとして、この健康経営に取り組む企業のサポートをできる運動指導者を育成することを目指しています。私が立ち上げた「Smile Japan Project」では、健康経営をサポートする為に必要なアカデミーとして「Well-being Academy」を設立し、自治体の国民健康づくり対策、企業の健康経営のサポート、そして、健康経営をビジネスにしたい方々のサポートをしていきます。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

■ 2. ウェルビーイングについて

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

ウェルビーイングアカデミー事務局の迫慶太が執筆しご紹介していきます。ウェルビーイング(well-being)とは、「幸福」「健康」という意味に加 え、身体だけでなく、精神的、社会的にも満たされている広い意味の幸福を指す概念を言います。世界保健機関(WHO)憲章では、健康とは何かを説明する前文にウェルビーイングという言葉が使われています。

「健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあること(ウェルビーイング: well-being)をいいます」(引用:公益社団法人日本WHO協会「世界保健機関(WHO)憲章とは」)

ウェルビーイングの日本での考え方

日本ではどのように考えられているのでしょうか。厚生労働省はウェルビーイングを次のように定義しています。「ウェル・ビーイング」とは、個人の権利や自己実現が保障され、身体的、精神的、社会的に良好な状態にあることを意味する概念。(引用:厚生労働省「雇用政策研究会報告書概要(案)」)

WHOと日本、それぞれ表現が異なるものの、いずれもウェルビーイングの概念である「身体的、精神的、社会的に満たされた状態にあること」と説明しています。では、ウェルビーイングとは具体的にどのような幸福を指すのでしょうか。今、なぜウェルビーイングが注目を集めているのか?背景は、主に4つあります。

多様性を認める社会
近頃、「ダイバーシティ」という言葉を聞くようになった人もいるはずです。ダイバーシティとは、「多様性」という意味があり、人種や宗教、性別、ワークスタイルなどにとらわれない考え方をいいます。グローバル化が進む今後は、さまざまな考え方やバックグラウンドを持った人とコミュニケーションをとる機会が増えていくはずです。その際に、それぞれの能力をフルに発揮させ、コミュニケーションを円滑にとるには、多様性を認めることとウェルビーイングが必要だと考えられています。
人材確保
「みずほ総合研究所」が実施した調査では、少子高齢化が進み、今から約45年後の日本における労働力人口は、2016年のときと比べると約4割減少するという結果がでました。さらに労働力率は50%ほどまで低下すると見られており、2016年と同等の数値にするには、女性の労働力を男性並みに引き上げる必要があるといわれています。また、労働力率をアップさせるには、「病気治療と仕事の両立」「育児と仕事の両立」「働き方改革」が必要であるという結果になりました。ここでも、ウェルビーイングの考え方が求められるようになるでしょう。
SDGsの一部に組み込まれる
「SDGs(エスディージーズ)」とは、持続可能な開発目標のことで、2001年に策定されたミレニアム開発目標の後継にあたるものです。2015年9月の国連サミットの採択内容に記載され、2030年までに持続可能でより良い世界を目指すための国際目標として掲げられています。SDGsは全部で17項目あり、3つ目に「すべての人に健康と福祉を」という項目が設けられ、ウェルビーイングについて考える必要があることがわかるはずです。
働き方改革
2019年4月からおこなわれるようになった「働き方改革」では、長時間労働の是正や、多様で柔軟な働き方ができるように改革していく必要性があることなどを唱えています。また、2020年に問題となった新型コロナウイルス感染症も1つのきっかけとなり、リモートワークが拡大していますが、それに伴って精神面の不調やストレスを抱える事例も多発。コミュニケーション不足によるこれらの弊害は、リモートワークをする社員だけでなく家族にも影響を与えます。働き方に対しても、ウェルビーイングが深く関係してくることがわかるはずです。
以上のことから、ウェルビーイングと健康経営はこれからの日本社会だけでなく、アジアへ向けた日本のウェルネスマーケットに大きく関わることが考えられます。ここの企業や事業主の力ではなく、チームにして取り組んでいく考えが、Smile Japan Project。あなたも一緒に学び活動していきませんか?
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

■ 3. ウェルネスと労働

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
この章は、ウェルビーイングアカデミー納土真幸が執筆していきます。労働と健康についての文書を遡ると、古くは1700年代後半のアダム・スミスの「国富論」にも記されています。以下、抜粋

ほとんどの種類の工匠たちも、彼らの特有の種類の仕事に過度に励むことによって生じるある特有な病気にかかりやすい。イタリアの高名な医師ラマツィーニはそうした病気について専門書を書いている。(中略)身心どちらかにせよ、数日間ひきつづいての激しい労働は、たいていの人の場合、そのあとに休養にたいするつよい願望が自然に生じ、これは強制かあるいは何か強い必要によって抑制されないかぎり、ほとんど抗しがたいものである。それは、自然の要求であって、この要求は、あるときはただ気楽に過ごすことによって、あるときはまた気晴しや娯楽にふけることによって、休息することを必要としる。もしそれがかなえられなければ、結果はしばしば危険なものであり、ときには致命的なものであって、ほとんどつねに、おそかれはやかれ、その職業に特有の病気をもたらすものである。国富論 アダム・スミス著 水田洋監訳 杉山忠平訳 岩波文庫

この頃から、労働における心身の問題は語られています。それが300年近く経過してもなお、同じ課題が解決されていなということは非常に難易度が高いのだと感じます。さらに本邦では高齢化が進み、これからは高齢者の労働人口に対する健康増進という避け難い問題が待ち構えています。

高齢者対策基本法-前文 平成7年11月15日公布、以下抜粋

我が国は、国民のたゆまぬ努力により、かつてない経済的繁栄を築き上げるとともに、人類の願
望である長寿を享受できる社会を実現しつつある。今後、長寿をすべての国民が喜びの中で迎
え、高齢者が安心して暮らすことのできる社会の形成が望まれる。そのような社会は、すべての国民が安心して暮らすことができる社会でもある。しかしながら、我が国の人口構造の高齢化は極めて急速に進んでおり、遠からず世界に例を見ない水準の高齢社会が到来するものと見込まれているが、高齢化の進展の速度に比べて国民の意識や社会のシステムの対応は遅れている。早急に対応すべき課題は多岐にわたるが、残されている時間は極めて少ない。

このような事態に対処して、国民一人一人が生涯にわたって真に幸福を享受できる高齢社会を築き上げていくためには、雇用、年金、医療、福祉、教育、社会参加、生活環境等に係る社会のシステムが高齢社会にふさわしいものとなるよう、不断に見直し、適切なものとしていく必要があり、そのためには、国及び地方公共団体はもとより、企業、地域社会、家庭及び個人が相互に協力しながらそれぞれの役割を積極的に果たしていくことが必要である。ここに、高齢社会対策の基本理念を明らかにしてその方向を示し、国を始め社会全体として高齢社会対策を総合的に推進していくため、この法律を制定する。

こちらも30年以上経過していますが、十分な対策ができているのか?と思うとこれからの高齢者が安心を享受するにはなかなか厳しい状況かと感じます。国の統計によれば、日本の総人口に占める高齢者(65歳以上)の割合は27.4%と、国民の4人に1人が高齢者となっています。一般に、高齢者人口が7~14%の社会を「高齢化社会」、14~21%の社会を「高齢社会」、そして21%を超えると「超高齢社会」と呼んでいますが、日本は世界で最初に超高齢社会を迎えた国となりました。

加齢とともに健康に問題を抱える人が増え、病気やけがなどでなんらかの自覚症状のある人の割合(有訴者率)は、65歳以上の男性41.8%、女性46.9%にのぼります。加齢に伴う医療ニーズの増大は国民医療費に影響を及ぼし、65歳以上の高齢者で23兆9,000億円余りと、国民医療費の半分以上(58.6%)を占めているのが現状です。

1965(昭和40)年当時の日本は、高齢者(65歳以上)1人を9.1人の現役世代(20~64歳)が支える胴上げ型社会でしたが、2012(平成24)年には高齢者1人を2.4人で支える騎馬戦型社会となり、今後の高齢化のさらなる進行により、2050年には高齢者1人をほぼ1人の現役世代が支える肩車型社会を迎えると予測されています。

在日米国商工会議所(ACCJ)の2011年の調査によれば、病気やけがによる欠勤や生産性低下等に伴うわが国の経済損失は年間2兆円、家族の病気やけがの影響を含めると3.3兆円にものぼると試算されています。豊かさを維持していくには、高齢者や若者、女性、障害のある人たちなど、働く意欲のある人々の参加を促すことはもちろん、労働力率の改善に加え、労働生産性の向上が必要条件になりますが、この点においても、予防医療の効果が期待されています。裏を返せば、国民全体が予防医療に取り組むことはそれに見合うだけの経済効果をもたらし、日本を元気にするとも言えるでしょう。予防医療は、現役世代が活力をもって働き、シニア世代が元気にやりがいをもって現役を続けられ、その結果、介護の負担が少なくなるという、社会的にも良い効果をもたらすことが期待できます。

ACCJ「疾病の予防、早期発見および経済的負担に関する意識調査:報告書」2011年11月
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

■ 4. 今月のトピックス

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
この章は、ウェルビーイングアカデミー所澄人が執筆していきます。経済界とアカデミアが連携し、課題を発生前に食い止め、持続可能な社会システムを構築し、人々のウェルビーイングを実現するための組織「一般社団法人DST(Deta for Social Transformation)」が設立された。一般会計歳出の3分の1を占める社会保障給付額は、2019年には約123兆円。2025年には140兆円、2040年には190兆円、と年々伸び続けることが懸念されている。介護・医療・年金などで構成される社会保障給付は、超高齢化社会を迎え、既存の社会保障制度の仕組みを運用し続ける限り、財政の重みを増し将来世代への負担を残してしまう。

社会保障問題は、世界中で取り組みがなされている問題だ。海外では、2003年米国MIT内に創設された貧困問題の解決策を見い出す「J-PAL」や、塩分過剰摂取による心臓病患者の減少から医療費削減に成功した英国政府による「UK Salt Reduction」など、エビデンスに基づいた社会変革が始動されている。

今回設立された「一般社団法人DST」の発端は、2019年9月、経済同友会にて「負担増世代が考える社会保障改革委員会」を設立。委員長にオイシックス・ラ・大地の代表取締役、高島宏平が就任し、第三者効果検証機関や、各業界で活躍するマルチテイクホルダーで構成した勉強会を経て、2022年11月、日本初となる民間主導による「一般社団法人DST」を設立した。

現在の社会保障制度は、何かことが起きた後に手当てされるシステムだが、例えば、病気になる前、介護が必要になる前、貧困に陥る前、介護離職する前、、、といった課題が発生する前の段階に重点を置いた「事前領域」の効果検証方法を確立するミッションを掲げ、いよいよ幕を開けた。発起人は、アカデミア、経営者、テクノロジストから構成された21人。「テーマ選定」「リサーチ」「社会実装促進」という3つの分科会を設けて、分野を横断しデータを用いることでエビデンスを明らかにしていく。

代表理事高島氏
社会保障額が増加した理由は、「事後」。つまり病気になってしまった後など、大半が問題が起きた後に、初めて予算が使われていることがわかりました。その時に考えたのは、「予防しておけば医療費を使わなくて済むのではないか?」ということ。「事後領域」については、医療費や介護費などで対応する仕組みを国が作っています。

中略

タバコについて研究をした時、従業員の喫煙率が高い職場で禁煙外来の助成を設けることで、生産性や健康面を検証しました。そこで判明したのは、1回約5.6分の休憩を喫煙者は1日で9.2回取っているという事実でした。つまり一日50分以上タバコ休憩で時間が失われていたのです。
8時間労働でタバコ休憩が約1時間。そこで、禁煙外来を受ければ、タバコをやめられ、健康面でもいい方向に向かい生産性も上がりました。結果、会社には10倍のベネフィットが生まれたのです。このように数字で示す重要性を「DST」でも検証していきたいと考えています。

引用:日本をリードする21人が立ち上げた「DST」、社会保障問題は解決されるのか?
引用:2/1 Forbes JAPAN
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

■ 5. Q&A

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
今後、皆さんの質問をこちらで回答していきます。
私たちの取り組みや、内容を聞きたい方はご連絡ください。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
■お問い合わせは、Smile Japan Projectまでお願いいたします。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
・編集/発行元:Smile Japan Project
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -- - - - - - - - --- - - - - - - - -- - - - - - - - - - - -- - -
コンテンツの著作権は、すべて編集・発行元に帰属します。
本メディアの内容の大部分または全部を無断転載、転送、再編集など行なうことはお控えください。
商用目的ではない個人ブログやSNSでの引用は、出典を明記いただければ、問題ございません。
また、当メディアで配信している医療、健康などの情報については、専門家への取材や迫本人の体験、見聞をもとにしておりますが、特定の企業、製品等を、具体的に推奨するものではありません。特に医療品や医療機関の選択に当たってはご自身でご判断いただくか、かかりつけ医にご相談されることをお勧めします。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃ウ┃ェ┃ル┃ビ┃ー┃イ┃ン┃グ┃ア┃カ┃デ┃ミ┃ー┃
Vol.1/Part1
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?