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【blog #2】 一期一会

いちごいちえ
「一生に一度限りの機会」


何度も会う機会がある人に対しても、
常に「これが最後かもしれない」と考え、
そのときを大切にすべきである

学生からのプレゼント

私がこれまで担当してきたクラスは約60クラス以上。
どのクラスも優劣をつけることはしないし、することができない。

我々、日本語教師はクラス運営も業務の1つだ。
教師によって「日本語を教えればいい」それだけにフォーカスを当てている先生もいれば、「学生の人生に寄り添いながら」クラス運営まで行ってくださる先生もいる。
Aタイプ「与えられたことを最低限粛々と行う教師」
Bタイプ「クラスの雰囲気を良くし、限られた3か月間をどう楽しませるかに焦点を置く教師」
どちらも間違っていないし、どちらも正しい。
ちなみに、私はBタイプ。

私は今、「クラス」=「チーム」だと思っている。
私は約8年間、クリエイティブの世界に身を置いてきたが、ディレクターやPMとして大切にしてきたことは「チームビルディング」だった。
教師職を始めて、実はクラスでも「チームビルディング」が必要だと考えた。

チームの中には様々な職種が存在する。
ディレクター(アカウント、クリエイティブ、アート、Web)、デザイナー(DTP・Web・動画)、エンジニア(フロント・バックエンド)、運用管理者。
クラスの中にも様々なタイプが存在する。
目立ちたがり屋、考えたことをすぐ口にする学生、口数は少なくロジック派、テストは低いが人気者などなど。

チームであっても、クラスであっても、まとめる側は彼らの特長や特性を見極めながら、より働きやすい/学びやすい環境構築をしていくべきだと思っている。
ただ、それには1つ欠かせないことがある。それは、チームメンバー/クラスの学生が、主体性を持ち、積極的に「このクラスを盛り上げよう」「このクラスを楽しもう」と思えるか、ということである。

受身の学生が多いクラスは我々教師が引っ張っていく必要がある。
一方、積極的に横とコミュニケーションを図ろうとする学生が多いクラスなら、放っておいても勝手に動いてくれるので、教師はあくまでサポートでよい。

前者であれば、ある日本語の文型を教えるとき、導入例や練習問題を多く用意する。
一方、後者はちょっとヒントを与えるだけで、自分たちで理解しようとする。他の文型と比較し、「何が違うのか」「こう考えたが正しいか」と質問に来る。

私が言いたいこと、それは、「良いクラス運営は教師だけが努力しても難しい」ということだ。教師だけでなく、学生自身にも「良いクラスを作ろう」と思う積極的な気持ちがないと、良いクラスは生まれない。
もちろん、初めにそうなるよう仕向けるのは我々教師の役目だ。そこが成功すればこっちのもんだ。そこをしくじると、その後の負担が大きい。

今回、2つのクラスを担当したが、それぞれ楽しい3カ月を過ごせた。学生のみんなからもたくさんのことを学べた。私が渡した手紙を見て、涙をしてくれる学生もいた。


一期一会。
私が大切にしていること。
そして、1月にも新たな一期一会が待っている。
密かにワクワクしながら、来学期の専任業務に取り掛かっている。

タイ・バンコク|ドナルドさん สวัสดีครับ



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