見出し画像

Canvaで説明文教材【6年「メディアと人間社会」「大切な人と深くつながるために」】

小学校教諭のsmyle(スまイル)です。
今年度は6年生を担任しています。


もう2月も中旬、学習も佳境を迎えてきました。

国語は、タイトルにもある説明文教材
池上彰「メディアと人間社会」
鴻上尚史「大切な人と深くつながるために」

の学習を、先日終えました。

残すところは
立松和平「海の命」と、
谷川俊太郎「生きる」です。

瀬の主と対峙するのが、楽しみです。


さて、上述の2つの説明文教材について、
Canvaというアプリを活用して授業をしたので、
記録しておきたいと思います。

Canvaについての説明は
坂本良晶先生の書籍とnoteに任せます。





大まかな指導計画は、

①学習課題の設定・初発の感想の共有
②各説明文の要旨を80字以内でまとめる
③2つの文章の比較
④意見文を書いて共有

です。
1つ1つ説明していきます。



①学習課題の設定・初発の感想の共有(ロイロノート)


①の「初発の感想」については、
パッと提出させることのできる瞬発力の高さと、
全員の感想の一覧性の高さから
ロイロノートの提出箱に提出させ、共有しました。

本当はPadletを使いたいのですが、

ウチの自治体、ブロックされていて使えないんですよねー。
チキショー。

単元のゴールとして、
「これからの社会を生きていく上で、どんなことを大切にしたいか」
について意見文を書くことを、ゴールとして設定しました。



②各説明文の要旨を80字以内でまとめる


ここからが、Canvaの出番です。

今までは、単元終末のスライド・プレゼンづくり、
ポスター作成などでCanvaを使ってきましたが、

今回、1つの単元を通して活用するのは初めてだったので、
どうなるかワクワクしながら進めました。


まず下準備として、
②、③、④の活動で使うための
Canvaシートを作成しておきます。

あっという間におしゃれなデザインで仕上がるのは
言わずもがなCanvaの強みです。
1つの活動につき1つプレゼンテーションシートを作成し、
その中にクラス人数分のページを用意しました。

作成したシートに子どもたちが入るためのリンクは
teamsに貼りました。
(もちろんGoogle classroomでもOK)

子どもたちはそのリンクから
用意したシートに入り、自分の出席番号のページで
「要旨をまとめる」活動を始めます。


例えば「メディアと人間社会」の要旨ですが、
筆者の主張が最終段落の最終文にあることを全体で確かめ、
80字以内に収めて書くように指示します。

共同編集のため、リアルタイムで
要旨がそれぞれのページに書き込まれていきます。


どう書けばいいのか分からない子にとっては、
友達のシートをいつでも覗けるので、
時に友達の文を参考にしながら、
どの子も80字以内に要旨をまとめることができました。

また出揃った後の
「どの要旨が良いか」の検討の場面でも、
ページを推移するだけなので、比較するのが容易です。
便利です。


③2つの文章の比較


初読の段階で、
子どもたちのつぶやきの中に
「鴻上さんの文章って、〇〇だなぁ」などと
その書きぶり・文章の特徴を意識したものがいくつかありました。

そこで、2つの説明文を対比し
2つの文章の共通点・相違点を明確にするために、
それぞれの特徴を箇条書きで列挙していきました。

これもCanvaの共同編集で行ったため、
相互のシートを行き来しながら
「確かに!」「なるほど、それもあるね」などと
自分一人では出会わなかったであろう気付きが
たくさんあったようでした。


どちらの説明文も、識者である作者が
卒業を目前に控えた子どもたちに対して、
メッセージを投げかけているという点で共通している、
ということを全体で確認し、最後の意見文に臨みました。

「私たちは、これからの社会を生きていく上で、これが大切だと思う。
 では、君たちは、何が大切だと思う?


④意見文を書いて共有


2つの説明文のいずれかを引用し、
「これからの社会を生きていく上で、どんなことを大切にしたいか」
について、自分なりの意見文を書いていきます。

評価基準は、
1 文章の「型」に沿って、自分の考えを主張している。
  (頭括型・双括型・尾括型)
2 自分の経験や知識、具体例を用いて意見文を書いている。
  (「例えば~」「~したことがあります。」など)
3 筆者の考えを引用して意見文を書いている。
  (抜き出した部分を「」で囲んで書いているかどうか。)
4 読み手に語り掛けるなど表現の工夫をしている。


どの子も一定以上の文が書けるように、
意見文の「型」と、担任が書いた「例文」を示しました。

しかし、「型」の枠を超えて
自分なりの書き方で、自分なりの言葉で
言葉を紡いでいく子がたくさんいました。

これは、もうすぐ中学生になる彼らだからこそ
テーマが響いて「自分事」になったからかもしれないですし、
Canvaの共同編集だからこそ
友達の書く文に感化されて、
つられるように言葉が引き出されていった
からかもしれません。


そして最後は、完成した意見文を読み合って
「コメント」を送り合いました。

Canvaはシートごとにコメントや絵文字を送れるので
従来の付箋やノートの交流よりも
たくさん、言葉を交わし合うことができました。



授業を終え、
子どもたちが書いた意見文を
保護者の方にも読んでもらうために、
デジタル学級通信で発信しました。


Canvaでは「閲覧用リンク」を作成できるので、
QRコードにして、Googleスライド学級通信に添付。

今回の意見文だけでなく、
この方法で子どもたちの作品を
いくつも学年・学級通信にて発信しています。


CanvaもGoogleスライドもそうですが、

どんなメディアが登場しても重要なのは、私たち人間がどんな欲求をもっているか、そして、その結果メディアにどんなことを求めているのかを意識し、メディアと付き合っていくこと

「メディアと人間社会」池上 彰

が大事ですね、ホント。

この記事が参加している募集

国語がすき

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?