スタバに入れるようになった話
初めてのカフェやラーメン屋には入れるくせに私は何故かスタバに入れなかった。
勝手な思い込みなのだが、SNSが影響していた。
SNSで見かけるカスタムされたコーヒーの注文のなんたる難解なことか…。
SNSは私のスタバに対する敷居を跨げないくらいに高くしていた。なんならメニューはカスタムしないと飲ませてくれないんじゃないか、くらいハードルを上げていた。
スタバを通り過ぎるとかなりおひとりさま率が高いことが分かる。ううっ、入ってみたい。
だがしかしだ。スタバにはノートパソコンを持って入らなければならない掟があるのか?くらいにパソコン所有率が高くないか?
私にとってスタバとは
おひとりさまでカスタムされたメニューを噛まずに唱え、こなれた雰囲気でノートパソコンを開いて過ごす場所。みたいな思い込みが完全に出来上がっていた。
そして私はスタバに入れずにいたのだ。
次男が大学生になって、母の日や父の日にLINEギフトをくれるようになった。
ある年の母の日。次男からスタバのLINEギフトが送られてきたのだ。
なんということだ。せっかく次男が私のために選んでくれたギフトだ。行かねばならん。私にスタバに行くチャンスが巡ってきたのだ。
以前からスタバの入り口の看板のなんちゃらフラペチーノを飲んでみたいと常々憧れていたのだ。
私はスマホをすぐに見せれるようLINEギフトをスタンバイし、いざ、なんちゃらフラペチーノを飲みにスタバに乗り込んだ。
メニューはなんちゃらフラペチーノ一択だ。
私はメニューを指差し「これ下さい」となんちゃらフラペチーノを注文したのだ。なんちゃらフラペチーノでさえ噛みそうだから指差した。
えーっと、どこで待っときゃいいんだ?
ストローとかどこ?飲み終わったらどうすんの?
と心臓をパクパクさせながら受取口でフラペチーノを受け取り、席にすわる。ノートパソコンは持ってないが大丈夫か?
なんちゃらフラペチーノはとても美味しく、夏の暑さをクールダウンしてくれ「ああ来て良かった」と心から思った。私の第一回スタバ攻略はこうして成功した。
調子に乗った私は季節のフラペチーノが変わるタイミングでまたスタバに行った。いやマジで美味しいんだもん。
そしてまたメニュー表を指差し「これ下さい」…もう余裕である。
ところがだ。店員さんは無常にも「このメニューは明日からなんです」と申し訳なさそうに言うではないか。なんとスイカフラペチーノは1日あとからの提供だったのだ。
うろたえるな、私には飲みたいフラペチーノがまだあるんだ。「ではレモンフラペチーノにします」店員が苦笑いする。
「こちらは売り切れになります」ぐぬぬ…そんなことある?「じゃあ、ストロベリーフラペチーノを」と3度目の正直でようやく私はフラペチーノを飲めた。
ほんまは1番目のスイカフラペチーノが飲みたかったのだよ…なんてこったい。スイカがイチゴに化けたよ。また来るよ…。
てな具合で私はまぁまぁスタバの虜なのである。まだカスタム呪文は唱えられない。
最近は母の施設の面会帰りに自分へのご褒美に寄ることが多いです。
スタバックス「コーヒー」なのにまだコーヒーを1回も注文していないのは私です。だって私は紅茶派なんだもーん。
ティーラテが美味い季節ですわ。
なんちゃらメリークリームティーラテ…とか調子に乗ると噛むから私は相変わらず指差し注文で「コレください」と言い続けている。
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