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繋いでいく夏のなかで



夏のドリル、プールカード。
天気をきろくする予定表。
紙ねんどでつくった貯金箱。

それらをならべていただろう、この日。

眺める事はなくなっても、確かにあの時があって、懐かしさに目をほそめたくなる。

8月31日。

金曜ロードショーでみるトトロに胸を躍らせていたことや、練乳をたっぷりかけたカキ氷、でっかいスイカ。

プール終わりのだるい身体で食べた、ひとりだけのオムライス。
車ででかけたときには、リュックにお菓子をつめこんで、サービスエリアのでっかい肉まんにかぶりついたこと。


たくさんの楽しい思い出は、たくさんの楽しいことをつくってくれた人のおかげなのだと、やっと気づけるようになった。



年齢をかさねるにつれて、楽しみをつくることの大切さを知った。
同時にむずかしさも知ったように思う。


ひとりで進んでいく大冒険にも憧れて。ちょっぴり格好よさみたいなものもあって。なかなかふみだせない一歩を、勢いですすむこともあった。


でも、思いだす懐かしさにはいつも誰かがそばにいてくれていたんだ。



誰かがそばにいてくれること。
何気ないことを話せる人がいること。

同じ空間にいることも。
声をひびかせて笑いあえることも。
どこか遠い昔のように感じた、2020年の夏。
この言葉が響いてる。

広い世界をみてこよっか。

今年の夏というよりも、今年の夏からにむけて。

ほんの少し大きくなりたい自分がいる。


懐かしさのあるあの夏は、ずっとずっと今に続いる。

繋いでいくのなら、ほんの少しでも、ううん自分のきぶんだけでも、うれしくなるほうがいいもの。

うんと懐かしさを感じたら、うんと楽しみたい気持ちがでてくるもの。こういうところは、昔よりも今のほうがおおきくて。何倍も子供っぽいのかもしれない。

そんな夏を誰かといっしょに楽しめるような自分になっていたい気持ちもちょっとあるんだよね。


来年は、いつもよりも何倍も夏らしい夏になったらいいな。
そんな想いをだきしめて、繋いでいきたいな。 

今を。


いつも読んでくださり、ありがとうございます♡