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可愛いのはじまりに。

ベッドの中で短い眠りから目を覚ます。
カーテンの隙間から差し込んでくる光で
朝なのだとわかる。

あまり眠れてないカラダは、少しだるい。
昨日寝るまでに考えていたことが、
まだ頭にのこっている。

出かけるだけなのに、
相手があの人ってだけで、
こんなにも違うなんて。

認識した今日という日の意味合いに、
どきりとする。

ベッドから部屋を見渡す。
昨日悩みに悩んだ洋服はハンガーにかけてあるし、
靴だってもう玄関でわたしを待っている。

バックの中までチェック済み。
あとは、今日つけるリップカラーとスマホをいれれば
いつでも出かけられる。

軽くマッサージしてから、
いつもよりスキンケアを丁寧にして、
メイクしよう。
あたらしいリップカラーは、
わたしの顔色をよく見せてくれるはず。

本当はヘアアレンジもしたかった。
彼との身長差を考えると、
彼はわたしの目より髪を見る回数が増える。

わたしは緊張して、
まっすぐに顔なんて見れないからなおのこと。

可愛いヘアアレンジのかわりに
髪を少しでも綺麗に見せたくて
毎日ヘアケアにも力をいれた。

昨日のお風呂で仕上げにヘアパックした髪は、
つるりとした触りこごち。
思わずうっとりする。
この太陽の光のチカラも借りて、
天使のリングが出来たらいいな。

ほんの少しだけでもいい。
可愛いなってあなたが思ってくれますように。

今日までずっとココロで唱えてきたこの想いを思い出したら、
自分のことが愛おしくなれた。
大丈夫。
きっと楽しい時間が過ごせる。
隣には大好きな人がいるのだから。

ベッド脇のテーブルにおいてあったスマホが
本来起きたかった時間を教えてくれた。

起きるためのアラームは、
楽しみにしている今日のために、
とっておきのわたしになるためのアラームのようだ。

んーっと伸びをして、
ふわりと髪を結ぶ。

可愛いわたしで会いに行こう。
大好きなあの人に。

いつも読んでくださり、ありがとうございます♡