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「情報」の思い出⑤

 今日は番外編。
 担当教員が、各生徒のパソコンのハードディスクを確認することができる、と書いた。 

 元々、私は、メールもサーバもクラウドも鍵をかけた箱を外に置いているのと同じだと考えている。その鍵もヒトが持っている。

 実は、一つのサーバに繋がった各パソコンは、オンラインならば、管理者が任意のパソコンから中を見ることができる。
 コンプライアンス、というか常識の範囲内で、管理者が教員用パソコンの中を覗くことはないことに、なんとなく、なっているが、管理上はOKだし、禁を犯した教員がいたことを知っている。

 ある学校に赴任したら、みんなやたら「バックアップが必要です」というので、なんか変だなあと思っていたら、ある講師の先生が中間テストを手際よく作っているのをなんの気なしに見ていたその時、そのファイルがその先生と私の見ている前で、端から消えて行った。電源でも落ちたか?と思ったが、そうではない。その先生はまだUSBに保存していなかったので、もう一回試験を作りなおした。

 皆、はっきりとは言わないが、パソコンが何だかおかしいことは知っていた。
 私も二年目ぐらいから被害にあったが、最後の年が一番ひどかった。仕事で保存していたフォルダの中がいつの間にか空になっていた。引き継ぎ書類だったので、謝らなければならなかった。
 無くなったものを無くなったと証明するのは難しい。書面で残してファイルしていたものも無くなった。
 どうやって対処したかはセキュリティ上、ここには書けないが、最終的には全面対決することになった。

 管理職にも訴えたが、騒ぎが大きくなる方が困るようだった。というのは、すでに別件で処分や指導が行われており、また何かあったというのは管理職の指導力不足を追及されるからだった。
 別件とは、廊下にある変換器に手を加えたこと、またその教員が所持していた壊れたパソコンのハードディスクが、学情(生徒教員授業用パソコン)と後から配布された大阪府教務パソコンとで入れ替えられていたことが発覚したことなどだった。件の教員は、学情の管理者だった。

 その学校で最後の年、情報委員会でいろいろ問題事象を発見してしまい、緊急性があったので、管理職に言っても埒があかないのとたまたま管理職が留守で、管理職を飛ばして対処をしてしまい、頭越しに対処したことを叱責された。(なんでやねん!)まあ、これだから、私は「真っ向くじら」なんてあだ名をつけられるのだろう。マッコウクジラと私を呼んだのはどこの職場の人だっただろうか……。

 そして私が仕事を変わった時、件の教員も退職させられていた。昔、暴力教師と対立していたさる教職員組合長が、同時に別の学校に転勤させられていたが、それは片方だけ飛ばすと校内のパワーバランスが崩れてしまうからだと聞いた。それに似て、厄介払いをしたかのような感じだった。

 私はこの後、執拗なストーカー被害に遭うことになった。
 授業用パワーポイントのCD‐ROMは学校で開くと壊れているし、数台持っていたパソコンのCD‐ROMデッキは順に全て壊れていき、変な、なりすましメールは来る(たまたま研究会で判明した)し、どうやって入るのか家の中にまで入って、敏感肌用高級化粧水は床や引き出しの中に流されるし、監視カメラも位置を変えられた。
 一度、診察券や印鑑登録証の入ったカードケースを盗まれた時は警察に飛び込んだが、一週間してカードケースが戻ってきたため、警察も何もしてくれない。無くなったものは届けなくていいから、無くなった物を記録して下さいと言われただけだった。

 亡き父ならば、余計なところに首を突っ込むからだと言っただろう。
 みなさんなら、どうしますかね?

サポートよろしくお願いします。また本を出します〜📚