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『THE TEAM』はチーム作りにオススメの一冊!

株式会社リンクアンドモチベーションの取締役である麻野耕司さんの著書『THE TEAM』を読みました!

本の概要

著者の麻野さんは、経営コンサルタントとして経験した組織改革のノウハウを基に「チームの法則」を作り、自社のチームを立て直したそうです。

■チームの法則
Aim(目標設定)の法則
Boardeing(人員選定)の法則
Communication(意思疎通)の法則
Decision(意思決定)の法則
Engagement(共感創造)の法則

本書には上記のチームの法則が書かれています。
チームについて多角的に書かれていますし、科学的根拠や具体的な事例も各法則と合わせて紹介されており、とても読みやすく、チームについて理解しやすい内容です。

個人的に参考になった部分をピックアップします。

目標には3つの分類がある

Aim(目標設定)の法則において、目標設定には3つの分類があるそうです。

意義目標(ブレイクスルー大、アクションのわかりやすさ小)
   →この本の目標:日本全体のチーム力を高める
成果目標(ブレイクスルー中、アクションのわかりやすさ中)
   →この本の目標:10万部売る
行動目標(ブレイクスルー小、アクションのわかりやすさ大)
   →この本の目標:「チームの法則」を、事例を交えてわかりやすく伝える本を作る

正直、チームの目標設定は流行(?)のOKRをやっとけばOKかと思っていました。しかし、チームの状況やメンバー、仕事の内容によって重きを置く部分が異なるというのは自分にとって新たな視点でした。

感情がコミュニケーションを阻む

Communication(意思疎通)の法則は、「コミュニケーションはちゃんと設計しよう」「コミュニケーションは感情もポイントになる」という2つが大きなポイントです。

設計についてはアジャイルソフトウェア開発を通じて理解していたのですが、感情面は深く考えたことが無かったので参考になりました。

チームメンバーの「経験」「感覚」「志向」「能力」を「相互理解」していれば、前記のように同じコンテンツ(内容)でも全く違うコンテキスト(文脈)で伝えることができ、相手に伝わり、感情を動かすコミュニケーションができるのです。

理解してくれている人の話はちゃんと聞くよねということなのですが、この「経験」と「感覚」を共有するのにモチベーショングラフを使うと良いと紹介されていました。

これは目からうろこでした。
モチベーショングラフは下記リンクのように自己分析に使うものだと思っていたのですが、確かにこれを共有するとメンバー同士の相互理解が深まりそうです。

機会を作って実践してみようと思います。

選択肢ではなく選択基準で合議に至る

Decision(意思決定)の法則では決定分析(DA)の手法が紹介されていました。

社会心理学者のチャールズ・ケプナーと社会学者のベンジャミン・トリゴーは問題解決と意思決定の思考プロセスを体系化したKT法(正式名称:ケプナー・トリゴー・ラショナル・プロセス)を考案しました。
<中略>
その中でも、決定分析(DA)は、複数の選択肢の中から最適案を決定するプロセスです。
DAでは、合議をスピーディーにするために最初にすべきこととして、選択肢を選ぶための基準を出す事を定めています。
次にすべきことはその選択基準に優先順位を付けることです。そして、その選択基準を満たすであろう選択肢を複数出します。
そして最後に、優先順位の高い選択基準に合致する選択肢を選びます。
ついつい選択肢同士を比較して、どちらを選ぶべきかの議論をいきなり始めてしまいがちですが、それではいつまで経っても結論が出ないことがあります。
また、結論がでたとしても、そのような合議の仕方では何故その結論になったかが明確にならない場合があります。

選択肢で話してしまいがちですが、選択基準を軸にして上記のように話し合いが出来ればスピーディーかつ納得感のある選択が出来そうです。
これはぜひ試してみたいと思います。

まとめ

「チーム」に関しては僕もインプットやアウトプットをしてはいるのですが、ソフトウェアエンジニアのチームでの経験しかありません。
本書を読むことで自分の中の世界が少し広がったような感覚です。

チームを作りたい、良くしていきたいと思ったとき、必要なことはチームによって違います。本書のチームの法則がそのヒントになるかもしれません。


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