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【展望顕微鏡シリーズ】あの時のおばあちゃんとすれ違う

あの時のおばあちゃんとすれ違った。

言葉も交わさず、目も合わさず。
かといって気づいてもらおうとしたわけでもない。

たしかに、あの時チラシを配っていた私と、
玄関先で話したあのおばあちゃんだ。

でも、しばらく時間がたってしまった。

「こんにちは」という雰囲気、状態ではなかった。
挨拶は交わしていない。でもそれでいい。

しっかりとそのおばあちゃんの姿を見れただけでよかった。
あのチラシは、もう捨てられたかもしれない。
もしかしたら、どこかに置いてあるのかもしれない。

そんなことは関係なく、
あのおばあちゃんが元気でいてくれた、それが大切で。

お話しした短い時間と笑顔は忘れなく、今も力であることに驚きながらも、
「何の為」なんてL字の豪華なソファに座ったようなことを考える。

つながりや思い出を共有したいという、プレゼント心や、
忘れる・覚える、残っていることへの安心や不安。

そんなことではなくて、もっと重要であたたかい何か。
些細で小さな動きでも、大きく深い温度でありました。

そんな日々は思い出とくくられずに、
体に積み重なっていくのか、溶け沈んでいくのかもわからないまま、
また明日を迎えていくのでよしとして。

努めてゆきます。


何のとりとめも、自慢できる目的もなく、
【展望顕微鏡シリーズ】なんて題しまして、
たまには書いていきたいなと思った今日です。

明日も喜怒哀楽、苦楽とあるにせよ、
丁寧に拾いながらゆければいいなと思います。

すてきな日々がみなさまのもとに光りますように。
また、よろしくお願いいたします。

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