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思想は自家製味噌だから、他人の情熱は慣れが必要

突然ですが、何味噌が好きですか?
僕は昔から馴染みのある仙台味噌が好みです。

味噌と言っても赤味噌とか白味噌とか色んな種類があるじゃないですか?材料も大豆とか米とか麦とか種類が豊富ですよね。だけどどれも好きという人はあまり居なくて、人によって好き嫌いがはっきり別れがちです。

これは味噌に限らず発酵食品全般ですね。他国の発酵食品の衝撃的な味は、味噌の味の差が可愛く思えるほど。中国の腐乳、オーストラリアのベジマイトなど初めて食べるときは口に入れる前からギブアップです。

でも考えてみるとチーズも発酵食品。今はナチュラルチーズが当たり前に売られてて、カマンベールなんて定番チーズの1つ。昔はいわゆるブルーチーズが苦手な人は多かったから、次第と慣れて受け容れられたのでしょうね。

話が変わるけど米国における東洋人の扱いも劇的に変わりました。日系人の強制収容時代からまだ100年も経ってないのに、今では東洋人が胸を張って街を歩ける時代になりました。これは相互理解よりも慣れだと思います。

私たちは初めての食べ物に「不味い!」と思ったり、異なる文化に「間違ってる」と思いがち。でもそれは「自分が慣れ親しんだ味覚や感覚が安全」=「それ以外は毒」と瞬時に判別する正常な反応。
だって毒や悪を簡単に受け容れたら、命がいくらあっても足りないからね。

でもいまや、異なる文化同士が簡単に繋がる時代。異質なものに怯えていたら、自分の生活圏が狭まって、自分の意識も凝り固まる。だから意識を柔軟体操しましょう。不慣れなものに定期的に触れて、慣れを増やすのです。

それはまさに、違いを楽しんで味わう、ということ。文化ごとに異なる発酵食品があるように、文化によって異なる考え方があります。さらには個人個人の思想も違います。脳内で醸成された思想は強い癖があるのです。

日頃、慣れた環境に留まっていると、初めて触れる新しい思想の癖に驚いちゃって、すかさず「間違ってる!(不味い!)」と思いがち。だけどそれは味噌と同じで、異なる文化の発酵食品に過ぎないかも知れません。

脊髄反射で他人の情熱を裁くのではなく、まずは受け容れてみませんか?
はじめはしんどいかも知れないけれど、言葉を交わしているうちに慣れてくれば、ブルーチーズのように新たな味として楽しめるかもしれません。

そうして新たな思想も受け容れることができたら良いですね。

話し合いましょう。

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