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【読書】ロウソクの科学

私は、本との出会いと人との出会いは同じように感じでおり、私の人生において大切な瞬間に必ず意味がある出会いをすると思っています。

というか、何か問題の答えを探しているときに、本でも人でも出会った意味を考え、その出会いに意味があるものに変えていくというのが正しいかもしれません。

今回出会った本である「ロウソクの科学」も私にとって意味のある出会いだったと思います。


もともとファラデーの人生を調べて知っていた本だったのですが、たまたまnotoでこの本の感想を書いている方がいて、それを読みさらに興味を持ちました。

さらに、日本のノーベル賞を受賞しているうち、2人も科学者を目指すきっかけになっていたということは知っていたので、一度は読んでみたいと思っていました。

そして、記事を読んだ次の日には本屋に行き、途中その隣にあった種の起源に浮気しそうになる心を抑え、無事購入しました。


読んだ率直な感想は、身近なロウソクという題材から、当時の最先端の科学の話まで広く、そして深く科学の素晴らしさを、やさしく丁寧に伝えていてびっくりしました。

読むのには専門的な知識はほとんど必要なく、しかし科学を少しでも嗜んだことのある人ならとても興味深く飽きさせることがない展開でした。

現在では異なるテーマで学んでいることが、本の中では全てつながっていて、そして最後にはロウソクというひとつの現象へ結びついていく。

ひとつのロウソクから始まり、最後はすべての現象を理解し、ロウソクに戻り、その時には科学の奥深さを知ることができます。


本の中では少なくとも、

ロウソクの燃焼
水素の発生
電気分解(水)と質量比
酸素の発生
水素と酸素の化合
酸素中での燃焼
毛管現象
酸素と炭素の化合
大気の性質
窒素のについて
大気圧とマクデブルクの半球
空気の重さについてと証明
空気の弾性
石灰水と二酸化炭素の反応
二酸化炭素の性質
呼吸について
炭素のゆくへ(人体)
炭素の循環

を本では学ぶことができます。

つまり、化学から、気象、人体まで様々な分野が、ロウソクでつながっているということになります。


実は最近YouTubeの動画でずっと悩んでいて、どう科学を表現して伝えることができるのかを考えていたのですが、このロウソクの科学と出会えて、答えを見つけることができたような気がします。

自分がやりたかった科学がこれに詰まっていました。

身近な題材から、科学の深い所を学べる、そんな動画をつくりたいと考えており、それがこの本にはたくさん詰まっていました。


ファラデー大先生の足元にも届かないかもしれませんが、近づける努力を来年はしていこうと思います。

来年を生きる気力ももらえた素敵な本に出逢えて本当に良かったです。


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