見出し画像

2023年読書のふりかえり

2023年も残りわずか。今年の読書のふりかえりをしてみようと思います。

途中まではビブリア、途中からはnotionで読書の記録をつけていました。

記録を見る限り、読了した本は180冊らしい。


きわめて個人的なふりかえりでしかないのですが、お楽しみいただけたらうれしいです。


 ••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••


        ◽総評◽️


読みすぎたかもしれない。こういうのを乱読というのでしょうか。ひとつの本を消化する前に次に行ってしまい、結局なにも身になっていないような気もします。でもそれはそれでおもしろかったのでよし。

読むスピードはどんどん速くなり、この歳でも国語力って上がるのかとうれしかったです。むずかしくて太刀打ちできず、諦めた本もたくさんあるけど……。

読んだのは小説、新書、ビジネス書など。今年は詩が手薄になっていたのが悔やまれます。

ビジネス書にかんしては良書を選ぶことのむずかしさを知れた1年でした。変なタイトルの本が、意外とよかったりする。

 ••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••


     ◽よく読んだ作家◽️


つづいてよく読んだ作家(著者)のふりかえりです。よく読んだといっても2、3冊ずつほどですが。


今村夏子

自分から読むぞ!と思って読んだというより、なんとなく自分の元に流れ着いてきたので読んでみた感じでした。

『こちらあみ子』の衝撃がすごすぎて。レビューは賛否両論ありますが、私は好きです。いいよなあ、これが文学だよなあと思いました。巻末の評も含めてやるせなさを感じました。



阿部公彦

出会いは図書館でふと目にとまった『英詩のわかり方』から。ーーわかり方。わかり方って、そういえば意外と聞かない言い方だな。ふしぎな表現かもーーという変な理由で手に取り、読んでみたところ、とっても楽しくて大当たりでした!

おだやかで、おだやかすぎて陽だまりと溶け合って見分けがつかないような白髪のおじいさんをこの本の文章の感じから想像していたのですが、写真を見ると全然若くてキリッとされていたので驚きました笑

私もこんな文章を書けるようになりたい。やさしくて親しみやすいのに、解像度が高く鮮やかで、説得力がある。本棚に阿部公彦コーナーを増設中です。


千葉雅也

千葉雅也氏の本を読んでいると、なんかこう、「生きてる」って感じがする……! 人生に欲しかったの、この感じだ。この高揚感。

大学生時代にいきなり古典から挑み、あっ無理だと思って投げ捨てて以来、哲学はあんまり読んでいませんでした。

そんな私も。もしかすると私と同じで哲学が苦手と思っているかもしれないそこのあなたも。千葉雅也なら、読める! 

やってた人にしか通じないかもしれませんが、おいでよどうぶつの森の「まいごちゃん」を思い出しました。プレーヤーがこっちだよって優しく声をかけて、まいごの猫ちゃんを関所に連れて行くシーン。ちゃんとついて来られてるかな?と何度もふりかえりながら、別の村へとつながる関所にまいごちゃんを案内してあげる。はい、このプレーヤーが千葉雅也です。そしてたどり着いた関所の先に広がる新しい世界は格別です。

(……ゲームの中のまいごちゃんはたぶん自分の元いた村に帰るだけなので、この比喩は全然上手いこと言えてないのですが……それはさておき)



 ••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••


   ◽読書の中で考えたこと①◽️


noteで文章を書くことのむずかしさを実感したので、今年は文章術系の本も読んでいました。いろいろな本で見かけたのがこういった主張。

「むずかしい言葉は使うな。むずかしい言葉を使う人はかっこつけたいだけ」

「気の利いた比喩や文学的表現はするな。それをするのは自分に酔っているだけ」

まあ一理あるのかな。でも私は、なんだかなあと思ってしまいました。

今年も文体が変わってる本にもたくさん出会いました。


それらの本の共通点をおおざっぱに言えば、抽象度が高いということになるのだと思います。こういうのがたぶん、かっこつけや自己陶酔だと思われる傾向にあるらしい。

でもそれって決してかっこつけてるわけでも自分に酔ってるわけでもないと私は感じるんです。

それは個々人の「思考の様式」みたいなもので、そう生まれついてるから、そう語っているだけなんだろうなって。

人の思考回路みたいなものが自分とちがうというだけで、「かっこつけてる」とか「自分に酔ってる」とか決めてかかるのは、やっぱりちょっとちがうのかも。

というか、本当にかっこつけてたり自分に酔ってたりしてたとしても、それが文章の魅力になることだってあるのかもしれない。

自分の思考様式で自分らしく書くのがやっぱりいちばんいいんじゃないかな。と思ったりしました。


 ••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••


   ◽ 読書の中で考えたこと②◽️


今年おもしろかった本。文学、哲学、社会起業家の本。それらの共通点ってなんだろう。自分はなぜ惹かれたんだろう。考えた結果、私は「問いを立てる」ことに魅力を感じていたのかもしれないなと気がつきました。

まだ上手く言葉にならなくてもどかしいのですが、とにかく問いを立てることを大切にしていきたいなと思っています。そのために来年も、いろいろな本を読んでいきたいです。


 ••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••


ここまで読んでくださったみなさん、ありがとうございました! 

よいお年をお迎えください。

温かいお茶でも飲みながら、2023年の読書のふりかえりをするのはいかが?



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?