本題はカラスではなくて。
2009.8.13
等々力緑地近くの多摩川沿い、歩道橋の上から見た夕日。
今年の春先のこと。
朝方、ベランダから聞こえてくるカチカチという妙な音で目が覚めた。
カーテンを開けると、夜の内に洗濯物を干していたのだけど、くちばしでハンガーを咥えてTシャツを振り落とそうとしているカラスと目が合った。
ベランダには、無残にも他のTシャツが一枚落ちており、ハンガーが一本足りなくなっていることに気づく。
丁度数日前に、カラスが巣を作るために針金ハンガーを集めている、というニュースを耳にしたばかりで、してやられた感が半端ない。
天敵、カラス。
盗まれたのは、これまた数日前に某良品で購入したアルミ製のハンガーで、クリーニング屋でもらうような針金ハンガーではなかったのも癪に触る。
と、こんなことを書きたかった訳ではなく、主役はカラスの写真の隣に収められていた一枚。
川崎市市民ミュージアムにて、とある写真家さんの展示を鑑賞した帰り道だ。
著名な方から公園でたまたま出会った人々まで、ポートレート中心の展示だったと記憶している。
ポートレートを見るのは好き。
だけど、私自身は一度も撮影したことがない。たとえ趣味とはいえ、その人を綺麗に撮らなければ、という義務感のようなものを背負いながらカメラを向けてしまいそうで、楽しくなくなってしまう気がする。
それに、なんか良いなと感じた時に撮る、位の軽い気持ちでいる方が、趣味として続けていける。
だからこの時は、歩道橋の上から見えた、多摩川の河川敷沿いに真っ直ぐ伸びている道路と、その先にある夕暮れ時の太陽が綺麗だったから写真を撮ったんだ。
一日の終わりを告げる夕日と、どこまでも続く道。今日はもう終わるけど、また明日に続いていく。
と、この風景に、解釈らしきものをこじつけてみた。
ちなみに、カラスハンガー窃盗事件後は、結局クリーニング屋でもらったプラスチック製のハンガーを使用しているけれど、再びカラスの襲撃に遭うことなく平和な洗濯ライフを送っている。
ただ、どうせなら、カラスが洗濯物を振り落としてハンガーだけを奪い去るまでの一部始終を動画に収めてSNSとかにアップしていたら……と、若干後悔しているのも否めないのでありました。
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