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Bean To Bar チョコレートと、日本酒

先回のミチココと私の関係性に続いて、今回はミチココの作るチョコレートのお話。
まだ読んでいない方は、是非そちらからどうぞ!

今の西区のお店に移転する前と後で違うのは、チョコレートの製法が大きく変わった事です。
その辺りを中心に記事をまとめてみました。


海外に留学してお菓子作りを学ぶ

実は以前ThingsというWEBメディアでミチココを取り上げてくれていて、そちらも是非読んでみて下さい。

ミチココのオーナーである妻のお姉さんは、元々オーストラリアに留学しておりオーストラリアの製菓学校でお菓子作りを学んだ経験があります。

ル コルトン ブルーという名前は結構有名ですよね。私も耳にしたことはあります。
余談ですが、妻もワーキングホリデーでオーストラリアに行っており、当時のオーストラリアでの珍道中?はめっちゃ面白いです(笑)

その学校で出会ったチョコレート作りが得意な友人がきっかけで、また別の学校でチョコレートをメインに学んだそうです。

また、オーストリアに滞在している時に現地でのカフェ勤務も経験し、バリスタマシンの使い方を覚えたり、オーストラリアのカフェ文化が気に入ったそうです。

最初はチョコレートの塊を仕入れていた

その後、日本に戻りミチココカフェをオープンする事になるわけですが、最初は多くのお菓子屋さんと同じでチョコレートの塊を仕入れて、それをお菓子やチョコレート製品に加工して販売をしていました。
もちろんこの時でもミチココのチョコレートは人気で、特に毎年のバレンタインの時期はいつも忙しくしていました。
その背景には、オーストラリアで学んできた本格的なお菓子作りの知識と経験があった訳ですね。

ただ、この時仕入れていたチョコレートに不満があるというのは当時私も耳にしていました。
原料であるカカオ豆から既にチョコレートの塊になっている物を購入する訳ですから、その時点で風味が決まっています。
例えば添加物や乳化剤など入れたくないものが入っていたり、追い求める品質と価格のギャップ面でも左右されたりと、色々あったようです。

そしてミチココオープンから数年後、旅行で訪れたペルーでBean To Bar チョコレートに出会います。

Bean To Bar チョコレートとは

カカオ豆から作る特別なチョコレートです。添加物や乳化剤、香料を使わないから、材料はカカオ豆と砂糖のみなんです。だからカカオ豆本来の味がダイレクトに伝わって、それぞれの特徴が楽しめる、ちょっと大人なチョコレートのことです。

https://things-niigata.jp/other/michikoko/ より引用

上記したように、通常のお店では既にどこかの工場などで作られたチョコレートの塊や粒になった物を原材料として仕入れますが、そもそもの原材料であるカカオ豆を仕入れてチョコレートを作る、とっても手間のかかる製法で作られたチョコレートの事です。

その一番のメリットは、何といってもカカオ豆の風味を最大限に楽しめる事です。
コーヒーに置き換えるとイメージしやすいのですが、コーヒー豆ってブラジルとか、コロンビアとか、キリマンジャロ(タンザニア)とかって産地が違うと味も違いますよね。酸味が強いとか、フルーティだとか。

カカオ豆もそれと全く一緒で、皆さんが知っているガーナを始め、ブラジル、マダガスカル、コスタリカといったカカオ豆の産地によって全く異なる風味のチョコレートが出来上がるんです。

産地からイメージする動物をイラスト化しパッケージに

私もBean To Bar チョコレートなんて知りませんでしたし、最初に食べた時は衝撃を受けました。

「美味しい」だけでは売れないチョコレート

唯一のデメリットと言えば、どうしても手間が掛かるため一般的に販売されているチョコレートよりも価格が高いという事です。
大体スマホくらいの大きさの板チョコで1枚1,000円。何も知らない方は、結構びっくりします(笑)
これはまぁチョコレートに限った話ではありませんが、工場で大量に生産された商品の値段には正直敵いません。
特に長らくデフレが続いた日本社会において、高価格帯の商品を販売するという事だけでも、それなりのハードルがあります。
作るだけでも大変なのに、それを買ってくれる人に届けなくてはいけません。大変だこりゃ。

間違いなく美味しいチョコレート。食べたら絶対に美味しいと言わせる自信はある。じゃあどうやって届けたらいいのだろう。
私も間接的に関わらせて頂く中で、2019年にチョコレートを作る過程を届けるための動画を作らせてもらいました。

そして2022年にはミチココアンバサダーとして就任し、手売りでチョコレートを販売してみたり。

購入して頂いた皆様、本当にありがとうございました!

この時は常にチョコレートを持ち歩いて、行く先々で売り込んでみました。
普段、建築の仕事をしている中でそれなりに毎日色んな人と会うものですから、その時についでに営業したら買ってくれるんじゃないか?という検証をしてみました。
すると、思ったより皆さん買ってくれたんです。1枚ではなく、一人で何枚も買ってくれる方が続出しました。

買ってくれた皆様の動機は様々だと思いますが、ほとんどがミチココのチョコレートを食べた事がない人です。
多くは私との縁、繋がりで買ってくれたり、その場にいる誰かが買ったからついでに買ったり(笑)味とか値段じゃなくて、全然違う動機で買ってくれたんです。
正直これは、チョコレートを作っているミチココ側からしたら面白くないかもしれません…

でも後日「美味しかったよ!」と感想を頂いたりして私も嬉しかったですし、何よりも良い物を作っても届かなかったら意味がないんだ、という事も強く感じました。
届け方はどうであれ、結果的に食べた方が喜んでくれたり、また食べたいと思ってくれる。届かなかったら、この現象は生まれません。
作る事と届ける事が一貫して繋がるのは理想ではありますが、作る事と届ける事は全く別で考えてもいいんだ、と。
言い換えると届け方の種類は沢山あった方がいいんじゃないか?という考えに至りました。

商売って、面白いですね。

日本酒との相性がバツグンだった

時を前後して、どのタイミングだったかは定かではありませんがミチココのBean To Bar チョコレートと日本酒の相性がめっちゃいいぞ、という事に誰かが気づきました(私以外なのは確実)
そもそもウイスキーボンボンのチョコレートとかも普通にありましたから、チョコレート×アルコールって組み合わせは珍しい物ではありません。
でも、アルコールの中でも日本酒とこんなに相性が良いとは全く思っておらず、私も最初はびっくりした記憶があります。

その後、妻と色んな銘柄の日本酒を買ってはミチココのチョコレートと食べ合わせてみる、というペアリングを楽しんでいました。
ミチココでは多い時で10種類ほど産地別のBean To Bar チョコレートを提供するのですが、その全てが全ての日本酒に合う訳ではない、という事もだんだん分かってきました。
お酒もチョコも風味が増すような、お互いがお互いを高め合うような風味の時には「マリアージュ!」
反対に、カカオの渋みを強く感じてしまったり、アルコールを強く感じてしまったりと不快感が残る組み合わせもあります。
そんなペアリングをあーだこーだ言いながら行う妻との時間がとっても楽しかったので、これを皆にも体験して欲しいなぁという想いから2023年に初めてのペアリング会を行いました。

楽しんで頂けたようで何より

元々日本酒が結構好きだった私たち夫婦ですが、この辺りから特に私が日本酒をもっと勉強したいと思うようになりました。
何といっても新潟と言えば酒どころ。酒蔵の数も、日本酒の消費量も日本一です。という事はですね!!世界一という事でもあるんですよ!!!!皆さーーーん!!!!!!(失礼、ちょっと取り乱しました)
私が現在日本酒(とビールも笑)にハマったきっかけは、実はミチココのチョコレートだったんです。

そして2023年2月に参加したとあるイベントで、私の中のお酒遺伝子が爆発します。
さて、次はこの続きでお酒のお話を記事にしてみます。お楽しみに!

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