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大人気映画監督のウエス・アンダーソンの「アステロイド・シティ」、好き、嫌い?


ウエス・アンダーソンといえば、最近のオシャレ系映画を作る人として有名だ。映像がとにかくポップで可愛い。監督本人は嫌がっているがウエス・フィルターというアプリまで出てしまうわけで、独特のスタイルが大人気である。

この監督が最近作った映画が、「アステロイド・シティ」。
しかし、であります! 私、この映画を見てモヤモヤが。


映画を見てモヤモヤ


この映画、初め見た時は、よくわからなさとこの豪華なビジュアル感に圧倒された。

主役から端役までぎっしり有名なハリウッドスターが勢揃い。(以下参照)

出演:スカーレット・ヨハンソン、トム・ハンクス、マーゴット・ロビー、ジェフリー・ライト、ブライアン・クランストン、ティルダ・スウィントン エドアルド ノートン、ウイリアム・デフォー、マット・デュロン、エイドリアン・ブロディ、他

『アステロイド・シティ』という舞台劇、その舞台劇を紹介するテレビ番組、そのテレビ番組の舞台裏という三重構造のこの映画、

内容はなんだか難しく、複雑すぎて、後で調べてしまった。

まさかの宇宙人到来で、集められていた子供達が、政府から隔離されるという話なのは確かですが、細かいあらすじは、申し訳ないけど他の方の記事で興味あったら読んで欲しい。

今私はここnoteで記録に残しておきたきたいので書いていますが、

一番、モヤモヤしたこと。はっきり言うと、

あの核実験雲はなんなの? 


あんなに軽く、核実験を描く意味はなんなんだろう? それはわざとなのか? なんでこれだけ、核実験雲が、何度も何度も出てくるのか? その中を何事もないように人々が動き回る姿はどういう意味なのか? 


良くも悪くもどうとも取れてしまい、モヤモヤした。

偶然の一致で、舞台となった場所は、クリストファー ノーランの『オッペンハイマー』とほぼ同じ。時代背景も一緒で50年代。

私としては「オッペンハイマー」も二重構造の映画ではあるけれど、彼の方の映画の伝えたい意味はストレートに理解できた。

しかし、「アステロイド・シティ」なぜこの時代とこの場所を選んだのだろう?

少し調べたが分からず。(以下調べた内容)

まず、アステロイド・シティという呼び名は、「アトミックシティ」から来ているということ、『オッペンハイマー』がいた場所であるメキシコのロス・アラモスであるということ。
(撮影現場は空が綺麗だからということで選ばれたスペイン)

隕石で有名で、そんな街に天才少年少女が集められて、背景で核実験がされている状況を描いている。宇宙人を見た人たち(子供も)はスパイ扱いをされて、隔離され、尋問されたり。で、宇宙人の意味はなんなんだろう?
 
そして、天才少年、少女が隔離される意味は? パンデミック中に撮られたとか関係している? 政府と、陰謀論者との関係を思い浮かべた。

でもなんで、この場所?  

ウエス・アンダーソンは何を狙ってこの映画を作ったのか?


同時期に「オッペンハイマー」と、「アステロイド・シティ」が、同じ場所、同じ時代(核実験の真っ只中)の話を書くのはなぜ?

あ〜、私の頭の中はなぜで一杯になってしまった。

とにかく、この映画ができた、制作されたのは私にはミステリーとしか言いようがないけれど、(はじめはブロードウエイを舞台にと言ってるけれど、その言い訳も何も本当のことを語らない)調べれば調べるほどわからない

アメリカの人々が懐かしさを覚える50年代の爆発した可愛らしさが溢れる中で、奇妙な体験をしている、当事者と傍観者(カメラマンの存在の部分)ということが描きたかったのか?

あっ、白状すると、私は劇中劇は嫌いでウエス系の人間ではない。
賞総なめの濱口竜介監督のシナリオ『ドライブ・マイ・カー」も苦手な人間である。

今、こういう人たちが注目される意味は、戦争中のアブストラクトの絵のようなものだろうか、とポジティブに考えたりもする。

しかしながら私は、しっかり一つのストーリーに没頭したい人間である。
入れ子状態にするなら、二つが限度。三つは真面目に苦手である。

彼の映画の中で豪華俳優群が一つのオーケストラで交響曲を奏でるような調和な感じは捨てがたいが、やはり、この後ろが時々核爆発をしている砂漠を選んだ意味が全くわからないままだと、私は、なるほどと思えない。そしてわかるために二度見たいとも思わない。

そして思い出すにつれて、ヴィジュアルも私はそんなに好きではないのかもという点にも行き着いた。やはり劇場的すぎる。自然さがない!

同じ砂漠の中で物語が進んだ「バグダット カフェ」とか、「パリ テキサス」の壮大な美しさと頭に残る音楽のようなものはない。

私はこの映画を見て、むしろ昔の「バグダット カフェ」とか、「パリ テキサス」を見たくなってしまった。

特にわからないのは、この人にとって核とはどういうものと捉えているのか、その部分である。

みなさん、もし見ている人でよかったら、ぜひコメントでお知らせいただきたい。

他の人の意見も聞いてみたい。


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