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CTOにお会いしてきた特別編 株式会社メンヘラテクノロジー 高桑蘭佳(らんらん)さん 「すごい人にならなくても社会に出れる。学生の視野を広げて社会に出る不安を減らしたい。」

こんにちは。日本経済新聞社でSOLMUのコンテンツ担当をしている井木康文と申します。趣味はプロレス観戦とアニメ鑑賞です。

「CTOにお会いしてきた」の連載は、普段はCTOやリードエンジニアの方にインタビューをしていますが、今回は特別編ということで、工学部系の現役生でありながら、CEOとなった

株式会社メンヘラテクノロジー代表の高桑 蘭佳(らんらん)さん

にインタビューをさせて頂きました。

インタビューは、Gaiaxさんが提供している永田町GRIDで行いました。オシャレな空間に普段はコンサバティブな大手町にいる私は少し緊張しました・・・

Q.貴社の業務内容を教えてください。

社会人と女子学生の食事会のマッチングサービスMM(ミリ)の開発と運用をメインにしていく予定です。

現在は、検証フェーズとして市場調査を中心に行っています。Facebookイベントページなどを利用してMM(ミリ)が提供しようとしているサービス価値を食事会やイベントを通じて検証しています。

検証フェーズが完了したら、開発フェーズ等に進んでいきます。

Q.では、起業のきっかけを教えてください。

Gaiaxが主催するサマーインターンに、就職活動の一環として参加したことがきっかけです。

そのインターンのプログラムは、優秀なアイデアを法人化するというもので、自分が提出したアイデアが採用されて起業に至りました。弊社以外にもいくつか採用されたアイデアが法人化され、切磋琢磨しています。

Q.インパクトのある社名ですが、なぜメンヘラをテーマにした会社を立ち上げようと思ったのでしょうか?

メンヘラを救いたい/メンヘラが生きやすい世の中になれば良いなーというところが中心にあるためです。実はこの社名を名付けた頂いたのは、市原えつこさんなんですが、出会ったきっかけは日本経済新聞さんのCOMEMOのイベントでした(なんと!

Q.では最初にMM(ミリ)を提供しようと思ったのどうしてでしょうか?

MM(ミリ)のペルソナは、自分の妹になります。

妹は、自分にあまり自信がなくてインターンやOB訪問に壁を感じてしまっていました。ネットで発信することが簡単になったことで、キラキラしている他の学生がSNSで目立つようになり、その子たちと自分にギャップを感じてしまい「自分なんか社会に出るのは無理」という考えになってしまっていたのです。

まずは、そんな自分の妹のような悩み(病み)に陥っている子を救いたいと考えています。

Q.ペルソナが自分の妹というのは面白いですね。他にもそういう声はあったのでしょうか?

自己の体験や周囲の学生にインタビューを行ったところ、大学の中にいると社会との接点がほとんどなく非常に世界が狭いということがわかりました。

その世界の狭さから、会社や社会のことを知ることができないため、就活に躓いたりしてしまう学生が多く、社会に出ることに不安を感じてしまうこともわかりました。

社会人と触れ合う機会としては、OB訪問が主流ですが、硬い空気もあり、お互いに取り繕ってしまい、知りたいことを知れずに、結果的にミスマッチを生み出していると思います。また、口コミサイトなどもありますが、ネットの情報は多すぎ、正しいかどうかもわからずに、むしろ悩んでしまう子も多いとのことです。

特に女子学生の方がいろんな業界や情報を調べてから決めたいという子も多く、自分自身や妹の課題でもあるため、コアターゲットを女子学生としています。

Q.具体的にどのように救うのでしょうか?

上述したように、OB訪問は硬すぎて聞きたいことが聞けないため、もう少しカジュアルに社会人と対話する機会を与えることができればと思います。ハードルが下がることで、女子学生が今よりも緩やかに社会に接することができれば不安は減っていくという仮説を持っています。

自分自身も、社会のことがわからずに不安を感じている時に、当時既に社会人であった現在の彼氏と知り合いました。

彼氏から直接何かを教えてもらったわけではないですが、彼氏が接点となって色々と社会のことを知ったり、イベントに登壇するような有名社会人ではなく、いわゆる普通の社会人たちと接するきっかけを貰えました。

言い方が難しいですが、社会人の全員がすごい人なわけではなく、普通の人もたくさんおり、コツコツと普通の働き方をしているということを知れたことで、社会に対しての不安がなくなり、視野が開けるような経験をしました。特別じゃなくても社会に出れるし、普通でも会社で働くことができると知れたことが重要だったと思います。

MM(ミリ)が提供するサービスによって、自分が経験したことのように、社会との接点を緩やかに得て、社会への不安を払拭できるようになればいいなと考えています。

Q.では続いてキャリアの質問ですが。エンジニアとしての道を選んだ理由を教えてください。

エンジニアというか工学部に進もうと思ったのは小学生から決めていました。小学生のときからパソコン/インターネットに関することを学びたいと思っていました。

小学生2-3年生くらいからHTMLでホームページを作成して遊んだりしていました。イラストを書くことが好きな友だちに、イラストを掲載するホームページを作ってあげたら喜ばれたことが原体験にあり、インターネットが好きになりました。

Q.現在はどのような研究や勉強をしているのでしょうか?

大学の卒業研究では、情報セキュリティの研究を行っていました。その中で、SNSをクラッキングするクラッカーの論文を読む中で、AIによるSNS監視というアイデアが閃き、「AIで彼氏を束縛する研究」というところに繋がりました。

東京工業大学院では、小説をAIで解読し加工するような研究を行っています。文章をAIで読み取らせ、感情のベクトルを分析して、例えば文章の中から、感情を廃したらどのようになるかというような研究をしています。AI的なアプローチと、文学的なアプローチから新しい文章を作るような研究です。

学問として学んでいることとは別に、技術系のメンターとして全脳アーキテクチャ若手の会の大澤 正彦さんに師事し、AIや開発のことなどを教わっています。

Q.SOLMUは事業を始める時に仲間を集めるサービスですが、メンヘラテクノロジーの仲間はどのように集まったのでしょうか?

現在の社員は自分だけですが、手伝ってくれているメンバーは、ライターの友だちと、妹に参加して頂いております。

メンバーは、ツイッターで募集をしたところ、ライターの仲間から声が掛かりました。

また、Wantedly等を通じて秘書の募集をしたところ、既に40名くらいから応募が来ています。また、SNS上でも「私も入社したい」という声が多数きています。想像以上の反響で、非常に嬉しく思います。

Q.既に多くの仲間が集っていそうですが、これからさらに出会いたい仲間はいますか?

弊社やサービスのビジョンに共感して応援してくれる人は非常に嬉しいのでこれからも増やしていきたいです。

また、若い企業にありがちですが保守・危機管理などディフェンス系の知識が乏しいため、そのあたりの相談に乗ってくれる人(メンター)と出会いたいです。

ありがとうございました。事業内容やビジョンがご自身の体験を元に丁寧に練り込まれていることがとても良くわかりました。最後に告知がありましたらお願い致します。

応募がたくさん来ていると上述しましたが、引き続き自分が苦手な事務処理を手伝ってくれる秘書の方を募集しています。また、セールス(営業)も得意ではないため、営業の方も募集しています。

日本経済新聞社が手がけるチームメイクアプリ「SOLMU」では、エンジニアが次の一歩を踏み出す不安を払拭するような仲間との“出会い”を支援したいと思っております。

■ご利用について

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