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CTOにお会いしてきた(3) 株式会社ギブリー 池田秀行さん 「CTOの醍醐味は、組織の力を最大化することで価値を出すこと」

こんにちは。日本経済新聞社でSOLMUのコンテンツ担当をしている井木康文です。多いときは週5でサウナに行きます。

ではさっそく「CTOにお会いしてきた」の連載を開始します。

株式会社ギブリーCTO 池田秀行さん

今回は、元gloopsのCEO兼CTOで、現在は株式会社ギブリーのCTOを務める池田秀行さんにお会いしてきました。

以前、インタビューをさせて頂いたprimeNumberの山本健太さんとの「結び」は、primeNumberのCEOの方が、新卒で入社した会社で池田さんと同期だったという関係からでした。

Q.貴社の業務内容を教えてください。

BtoB向けのSaaSサービスに注力している会社です。
私が主に担当している「track」というサービスは、エンジニアの採用や育成を支援するHRTechソリューション事業になります。

現在、あらゆる業界でテクノロジーが求められており、またデバイスの変化や技術の進化によって、新しいニーズが次々に発生しています。そんな中で求められるのは、変化に対応し、自立自走していけるエンジニアを育て、増やして行くことだと考えています。我々は、HRの観点からエンジニアのオンボーディングを支援していきたいというのがこのサービスのミッションです。

Q.貴社でのCTOとしての役割を教えてください。

trackの前身となる「codecheck」というプロダクトは3-4年前から存在していたので、サービスの技術面に関しては、テックリードの方に大部分をお任せしています。私の役割としては、テックオリエンテッドな動きというよりは、ビジネス側も含めて広い範囲でカバーし、プロダクト全体のマネジメントをしているイメージです。

元々gloopsのCEOもしていたこともあり、経営に近いところまでやっています。エンジニアの枠を超えて会社全体の組織づくりの部分まで入り込んでいるところが、一般のCTOとは少々異なるところかもしれません。

Q.そもそもエンジニアになった理由は?

大学は物理学を専攻していたのででプログラミングなどの情報系にはあまり興味はありませんでしたが、新卒で入社した株式会社日本総合研究所でシステムエンジニア(SE)になり、プログラミングを学ぶことになりました。

そこでは、SEとして開発基盤構築の推進や、プロジェクトマネジメントなど、多くのことを経験させていただき、7年ほど働いた後に、株式会社gloops(当時はGMS)に1人目エンジニアとしてジョインしました。そこに10年ほど在籍し、ピーク時にはエンジニアが200名くらいになっていました。

Q.gloopsに1人目エンジニアとしてジョインした経緯を教えてください。

当時はWEB2.0という言葉が流行っており、B2C領域で何かやりたいなと考えていた時に、知り合いのつながりから創業者の方に出会いました。

ピュアで推進力のあるキャラクターに惹かれたこともあり、この人とこの会社ならば、自分が作りたいものや、何か面白いものを作れると感じ、ジョインしました。

また、エンジニアリング領域に大きな裁量権をもらえていたのも大きかったと思います。結果的にこの出会いが、自身のキャリアを変えたキッカケだったと感じています。

Q.では、ギブリーに入った理由も教えてください。

元々代表が知人だったことこともありますが、HRTechでエンジニアの領域を支援するというビジョンに共感したことが大きな理由です。また、前職とはB2CとB2Bの違いはあるにせよ、それまでの多くの経験をギブリーなら活かせるなと感じました。

前職を辞めた段階で、多くの会社から技術顧問やメンターのお話も頂きましたが、やるからにはしっかりとコミットし、一緒に汗をかきたいという思いが強くCTOとしてジョインしました。

Q.CTOと現場エンジニアの違いはありますか?


現場エンジニアの頃はガッツリコードを書いていましたが、今はコードを書くことは殆どないですね。しかし、提供するサービスを通じて社会やクライアントに価値を出していくという本質の部分は、変わっていないと思います。

本質や目的は変わらずに役割だけが変わったイメージです。サッカーで例えるならば、ポジションがフォワードからミッドフィルダーに変わったくらいのイメージです。点を取るために動くのは同じですから。

Q.エンジニアとCTOのそれぞれの醍醐味を教えてください。

エンジニアの醍醐味:
プログラミング力で価値を出せることです。

価値を伝えやすいし、フィードバックも貰いやすい。プログラムを書くことで、何かが作られ、誰かに感謝されるというのはわかりやすいです。

CTOとしての醍醐味:
組織の力を最大化し価値を出せることです。

個の力よりも更に大きな価値を生むことができ、大きなフィードバックも貰うことができます。

Q.キャリアプランは元からあったのでしょうか?

キャリアプランはあまり作りません。逆算して動くと言うよりは直感で動くタイプです。技術力があれば生きていけるだろうと楽観視している部分もあります。

Q.昨今増えているエンジニアの副業についてどう思いますか?


ギブリーにも業務委託として他の会社に参加しているメンバーもいます。違うカルチャーに触れたり、刺激をもらうことで自社の開発にも活かすことができるので有効だと思います。

エンジニア個人のキャリアとしても、異なる価値観の開発環境や開発スタイルなどを別のプロジェクトで実践しながら学ぶことができ、効率良く成長できると思います。


Q.ギブリーのエンジニア組織としての特徴はありますか?

チームの半数が外国籍のエンジニアなので、開発チームのコミュニケーションを英語で行っているところです。多国籍のチームを意図的に目指したわけではなく、たまたま初期段階で外国籍のエンジニアが活躍しており、そこから徐々に増えていき、メンバーの多くを占めるようになりました。結果的に多様性も生まれてよかったと思います。そういった意味では、「SOLMU」などのマッチングサービスも多言語化してもいいかもしれませんね。


Q.優秀なエンジニアとはどのような人だと思いますか?

変化に対応出来る人だと思います。

技術トレンドはどんどん変わるため、自立自走できるエンジニアというベーススキルがあった上で、そこに柔軟に対応出来る人だと思います。

弊社の採用方針としては、起業に参加するようなマインドを持った人を求めています。明確な目的があり、野心があるような人に会いたいです。受け身ではなく、積極性もエンジニアには重要だと思います。


Q.優秀なエンジニアになるためのアドバイスはありますか?

小さくてもいいので、数多くの意思決定を経験すると強くなると思います。自分で決断したことに対しては、オーナーシップが求められるため、仮に結果が良くないものであったとしてもとても良い経験になります。

前職では、並行して稼働しているプロジェクトの数が多かったため、会社が大きくなっても現場のエンジニアが意思決定をしやすく、多くのことを学びやすい環境だったと思います。通常は、サービスが伸びプロジェクトが大きくなると、個人として意思決定をする機会が少なくなるため、組織としてメンバーが意思決定をできる機会を増やすことは重要だと思います。


ありがとうございました。最後に告知がありましたらお願い致します。


弊社が提供する「track」は、コーディング採用を支援するサービスになります。

採用のプロセスでコーディングスキルを確認できるため、求職者に対して公平性や納得感を持って選考プロセスを進めることができます。また社内向けのツールとしても使うことができ、学びながら技術オリエンテッドな企業カルチャーを作っていくというようなこともできると思います。

人事向けのHRのプロダクトではありますが、エンジニアが作ったサービスなので、エンジニアも楽しみながら利用できるサービスだと思います。サービスを通じて、自社のエンジニアリング強化に役立てていただけることを願って開発しています。

以上です。

「事業は、仲間から、つくる」をコンセプトにした「SOLMU」は、まさに池田さんのようにエンジニアの出会いからキャリアや事業が生まれる社会を目指したサービスになります。

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