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友達って何だろう?――精神障害者の私が改めて考えてみた

はじめに

この記事は、弊社(就労継続支援A型事業所 株式会社ソマチッド)のメンバー(利用者)の一人にインタビューした内容を、記事にまとめたものです。
※以下、「私」と称する者は、このnoteを管理する者でも記事執筆者でもありませんが、読んで下さる方のわかりやすさに配慮し、「私」の独白形式で記事を執筆しております。

一部、センシティブな内容や、デリケートな内容も含まれますので、事実をぼやかして記述している部分もございます。個人情報保護への配慮でございますので、あしからず、ご了承下さいませ。

私のプロフィール

私は、30代後半で、女性です。
精神保健福祉手帳の2級を持っています。
うつ病を患っています。
でも、最近判明したのは、私には発達障害という原疾患があり、その二次障害として、うつ病を併発したのだということです。
現在は、一人暮らしで、友達はいません。
就労継続支援A型事業所の株式会社ソマチッドに通所し、ケアやサポートを受けながら、働いています。
働いている理由は、生活するためのお金を稼ぐためというのももちろんありますが、どちらかというと、一体感や達成感を得たりして、日常生活の中で喜びを得て、満ち足りたと思える生活を続けたいというのが一番の理由です。

なんで友達がいないの?

私は、「友達はいません」と書きましたね。
休日は、たいてい一人で近所を散歩しています。
スマホのカメラで景色や花、野鳥の写真を撮ってインスタグラムにアップするのが私の最近の趣味です。

私に友達がいないのは、去年、中学生の時からつきあっていた友達グループから抜けたからです。

その後は、イベント等の外出先で出会った人と親しげに話すことはあっても、普段から電話やLINEで会話をする関係になった人はいません。

それから、様々な支援機関の支援者たちと定期的に話をすることもあり、話し相手には困っておらず、積極的に友達を作るとか、友達のグループに入るっていうのは、考えなくなりました。

友達って何?

私が中学生の時からつきあっていた友達グループの「友達」という人たちは、会えばいつも笑顔で、いい人そうでした。
私が悩み事をすれば、共感を示してくれて、私が誰かにいじめられたと言ったら、一緒になって怒りを表現してくれました。

でも・・・彼女たちに相談すると、すっきりするだけで、何も解決しないし、あと、相談するために入った喫茶店代とか、あと「今月ピンチでー!」って言われたりとかで、お金が、少額ずつですが、ボロボロと出ていったのです・・・。

「あなたのためよ」「いつもあなたのためを思っている」って言うくせに、いざというとき、本当に私に何か良いことをしてくれた人はいませんでした。

私が病気になり、精神科に通院し始め、主治医から「不規則な生活を改善するように」という指示を受け、昼夜逆転生活を治そうと、早寝早起きをすることにチャレンジしていた時も・・・毎晩0時頃になると、友達グループの一人が電話をかけてくるのです。「もっと早い時間にかけてほしい」と言うと、「わかった、次からはそうするね。」と言うのに、翌日も、電話がかかってきたのは0時。その翌日も、その翌々日も。

「私たち、友達だよね!」そう言う笑顔の彼女たちと一緒にいると、私はどんどん疲弊していき、消耗していき、お金がなくなっていって・・・。せっかく、病気を治そうと思って医者にかかっているのに、彼女たちと一緒にいると医者の指示を守らせてもらえない・・・これって本当に私のためなのでしょうか?

「あなたのためよ」と言われたら、本当に私のためなの??

彼女たちは、本当に私の友達なの??

「あなたのためよ」と言いながら、笑顔でお金をとる人や、私の療養の邪魔をする人は、果たして本当に私の友達だったのでしょうか・・・?

【私の結論】友達がいなくても良い!

友達グループから抜けた後、しばらくは、寂しいと思いました。
毎晩かかってきた迷惑な電話も、毎晩かかってくるのが普通になっていたから、かかってこなくなったらなったで、しばらくは、しんどかったです。

でも、半年が過ぎた頃、友達がいなくても良いと思うようになりました。

私には、定期的に話をする支援者が複数人います。
趣味のイベントや外出先で出会った人と、その場だけの会話を楽しんだり、その後も顔をあわせたら「また会いましたね」と短い会話をしたり。
平日は就労継続支援A型事業所の株式会社ソマチッドに通所し、作業の合間に、仲間たちと少し言葉を交わしたり、指導員さんたちと話したり、時には、相談室で相談をすることもあります。

私はいま、こんな日常が気に入っています。

「友達がいない」というのは、恥ずかしいことだという思いも、以前はありました。

でも、友達がいないと恥ずかしいというのは、私の意見ではありません。
きっと、昔私がテレビで観た、「友達がいない」という芸能人を、他の芸能人たちが「恥ずかしいやつ」だとからかっている場面の記憶から、私は、友達がいないと恥ずかしいのだと思いこんでいたのだと思います。

いまでは、「友達がいない」というのも、私の個性の一つだと思うのです。

おわりに

以上、友達がいないという某メンバーにインタビューで聞き取った内容を、彼女の独白形式で記事にまとめたものでした。
そういえば、私も、子供の頃のような友人関係にある人はいません。
私はあまり、他人に興味を持てない方なので・・・。

このnoteを読んで下さっているあなたは、いかがですか?
友達って何でしょうか?
もし、ご意見をいただけると嬉しいです。

それでは、また。

弊社は、障害のあるメンバーがケアを受けながら働くことができる就労継続支援A型事業所です。いただいたサポートは、メンバーたちが働きやすい環境を整えたり、メンバーたちの福利厚生のアップデートために使わせていただきます。あなたからの温かいサポートをお待ちしております。