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『動員重要』で冷めさせたりなんかしないからさ

「アイドルが『動員重要ライブです』っていうと冷める」という話、聞いたことある?もしくは思ったこと、ある?


4年前にデビューしてからずっと、わたしは『動員重要ライブ』という言葉を極力避けてきました。じぶんたちのことをライブアイドルと名乗るのだから、ライブに優劣をつけてはいけない、と。たくさんあるなかのひとつのライブを『動員重要』だと言うことは、それを『優』として それ以外を『劣』とすることだ、と。


でも きょう そうじゃない、と、明確に思いました。

チケットが即完したデビューライブの数日後に出演したライブのお客さんは3人でした。お客さんが1人だったこともあります。それから3年以上が経ったって、お客さんが1桁だったこともあります。それでもわたしたちは、目の前にいるそのひとりひとりをどうにかこうにか楽しませてやろうと この場所で闘ってきたのです。
どんなにお客さんが少なくても、目の前にいる人を楽しませたいライブがあります。

それと同じように、動員数が重要なライブもあります。数字で見せつけてやりたいときもある。その数が、これからわたしたちが立てるステージに関わる可能性もあるのです。
SOMOSOMOはそのチャンスをいままでずうっといくつもいくつも、逃してきたのだと思います。だからもう、もう、なにもこの手から零したくないのです。

わたしたちより後にデビューしたグループがわたしたちを追い越していく景色を、何度も見てきました。悔しかった。目を背けたくなるくらいに。だから目を背けてきました。わたしたちのほうがすごいからいいもの。わたしたちのほうがよいグループだからいいもの。わたしたちのほうがいいライブをするからいいもの。でもそんなことを言ったって思ったって、目の前の景色は変わらなくて、ただ卑屈になっていくだけだった。

それがもう嫌になりました。
もともとわたしたちは、綺麗さや可愛さよりも強い生身の生き様で、泥臭さで魅せてきたじゃないか。デビューから何年経ったってこなれることなく、その一瞬を必死に魅せるのがわたしたちらしさじゃないか。
SOMOSOMOのためにできることがあるのなら、それにひとつでも多く手を伸ばして生きたいと思えるようになりました。

きょうは@JAM PARTYに両部出演させていただきました。『動員重要ライブ』と、どでかく銘打って。
デビューしてから4年以上、いちども出演したことのない@JAMに出演できるように、祈りを込めて。


わたしたちはSOMOSOMOを目当てに入場してくれたお客さまに、動員特典というものをお渡しすることがあります。それはチェキ券だったり写メ券だったり、日によって変わるのだけれど、きょうのライブは異例の特典でした。

ほんのすこし、こわかったです。
馬鹿でかい特典を付けてアピールをして来てもらうからには、それ相応の時間をあげなくては、と。
この日この時間にわたしたちを選んでくれたことを、後悔させないようにしなくては、と。

50人以上の人がSOMOSOMOを目当てに、つまりわたしたちに期待を込めてこの日のこの場所を選んでくれました。対バンライブでは過去最大の動員数でした。ほんとうに、ほんとうに、ほんとうにありがとうございました。シンプルな言葉になってしまうけれど ほっとしたし、嬉しかったです、とってもとっても。

でもなによりわたしが嬉しかったのは 『楽しかった』をたくさん聞けたことでした。
ステージから見えるあなたの楽しそうな顔が見れて、特典会でお話してくれたきょうのライブの感想を噛み締めて、わたしたちが、きょうという日のつくりかたを、なにも間違えていなかったと思うことができました。


これからもわたしはライブに来てねと言い続けます。また「動員重要です」と言う日も来るかもしれない。でもそれはあなたの力を貸してほしいからで、あなたの力をわたしが必要としているからで、あなたがいてくれてこそのわたしだからで、そして何より 楽しませる自信があるからなのです。
誰にも聴かれない音楽をやりたいわけじゃない。誰にも観られないライブをしたいわけじゃない。
あなたが今日をがんばれる理由になりたいし、あなたの好きなひとになりたいし、あなたが楽しいと思える時間をあげたいです。せっかくアイドルという特別な存在に、偶然だったとしても、なれたのだから。



安易に冷めてしまうような熱なんてあげないよ。どうか死ぬまでわたしのことを、わたしたちのことを、嫌でも忘れられなくできますように。これからもどうぞ末永く、よろしくどうぞ。あしたもライブがあります。興奮冷めやらぬうちに会いに来て。きょうよりあしたを素敵にします。約束。またあしたね!

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