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"ロッキー"それはアツすぎる

映画「ロッキー」の話です。

わたしは小さい頃サッカーをやっていて、言ってもそんなにやる気がある方でもなかったんです。
親に何かしら習い事をしたほうがいい、と言われてはじめてみたものの、好きな競技は野球だったからです。
サッカーはそのとき、ちょうどプロができてきてW杯出場も決まるか?ってときでした。
だからわたしはどちらかといえば、野球のほうがやりたかったと思います。

しかしそう言ってもサッカーをやらなければしょうがないので、ずっとやり続けてきたいに応えるようにしてきました。
中学の時にクラブチームの新コーチに、性格的に気持ちが熱すぎる人が就いてしまいました。
わたしは前述の通り、流されやすいためにそのコーチのマインドコントロールにはまっていくのです。
そしてある試合の前の日、チームみんなである施設の会議室でミーティングをしました。
ミーティングとは名ばかりで、本当は「映画上映会」でした。
それがサッカー映画ではなく、ボクシング「ロッキー」だったのです。

彼の持論に“サッカーは格闘技だ“というものがあり、その企みでこの映画に決定したのだと今になって思います。
会議室を暗くしてプロジェクターが光だすと映像が流れ、例のオープニングのファンファーレが流れてきました。

「パッパーパラパーパラパーパラパ。パッパーパラパーパラパーパラパー・・・」

チームメイトのみんなの目が暗闇の中で、ぎょろぎょろと前に出てくるのが見えました。
そしてロッキーが試合のために冷凍肉を叩いたり、ミッキーというトレーナーにしごかれたり、走って町中のみんながついてくるところでもう気分は皆、ロッキーになりきっていたのです。
観終わった後にコーチから「明日の試合はこの気合いでやれ」と言いその日は帰りました。帰宅途中にみんなが隣のやつの腹を殴ってました。

心に火がついた彼ら含めわたしは、持ち合わせていなかった「闘争心」を一夜漬けし、次の日の試合に臨みました。
その日の試合は、荒れてファウルがいつもより多くなり、その日以降チームは反則スレスレの戦いをしていくことになるのでした。

このように流されやすい私たちは、映画一本でプレイスタイルが変わるように、
素晴らしい映画との出会いによって、未来が変わることがあるのかもしれません。

その後、わたしはロッキーシリーズを2、3、4、5まで観て、そしてファイナルまで追いかけて、おぎやはぎの小木さんの「ロッキーは、全部観なくていい」という発言で、確かにと思ってしまうのでした。

でもロッキー大好き。

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