最近の記事

潮時の彼女

直人と渚は大学のサークル仲間として出会い、20歳のときに付き合い始めた。 ふたりは今年で30歳になるから、付き合いはもう10年になる。 直人は経験と共に責任が重くなるプレッシャーを感じつつも、仕事を楽しんでいる。 しかし、その代償もないわけではない。 残業続きの日々を送っていて土日に仕事をすることも珍しくないのだ。 そのため、付き合いが長い渚とは、会う頻度が次第に落ちてきている。 先月は1度しか会っていない。 一方の渚も仕事で忙しい毎日を送っている。 会社には女性の社員が

    • あいうえお順、背の順、誕生日順。

      春と聞いて思い出す一番古い記憶は、小学校の入学式。 桜の花びらが舞い散る中で、よそいきの服を着て、クラスの集合写真を撮った記憶がよみがえります。 そして、初めて出会う顔ばかりの緊張感が漂う教室。 席は「あいうえお」順でした。 私は旧姓が「く」で始まるので、廊下から2列目の真ん中くらいの席でした。わりと、ほどよい順番です。 ほかに自分の順番を決められたタイミングは体育の時間や朝礼がありますよね。 こちらは「背」の順だった人が多いのではないかと。 早生まれかつ、今も155c

      • コンビニのレジでの会話をなるべく短くする方法

        私はとても面倒くさがりです。 そんな私がコンビニで気になるのは、レジでの店員さんとのやり取りです。 たとえば、コンビニでお弁当を買って家に帰ると仮定します。 店「こちら、温めますか?」 私「大丈夫です」 店「お箸はつけますか?」 私「大丈夫です」 店「レシートはよろしいですか?」 私「大丈夫です」 といった具合で、少なくとも3回は「大丈夫です」を連呼することに。 これに冷たい飲み物を一緒に買おうものなら・・・ 店「袋をお分けしますか?」 私「大丈夫です」 という会

        • カラオケでの「Foo・・・」「Woo・・・」との付き合い方

          私の高校時代はカラオケ全盛期でした。 週に何度も、学校の帰り道にカラオケに行ったものです。 頻度は減ってますが、今でもたまに行くことがあります。 そんなカラオケですが、いつも困ることがあります。 それは、主に曲終わりに出現する「Foo・・・」「Woo・・・」(以下フーウー)という高ぶる感情表現のことです。 この「フーウー」の扱いに悩まされる方は多いようで、これまで何通りかの「フーウー」対処法を見てきました。 1.【歌う派】歌姫グループ フーウーを堂々と歌い上げる。 曲

        潮時の彼女

          「ざます」は究極のイメージ戦略だった

          「スネ夫さん、おやつの時間ざます!」 子供心に強烈に印象に残っているのが、ドラえもんに登場するスネ夫のお母さんの「ざます」言葉。 これざます↓ 一度聞いたら忘れられない響き。 どうやら、この「ざます」が気になる人は多いようで、女性に人気の「ガールズチャンネル」では、こんなトピまで発見しました。 「スネ夫のママ口調でお話するトピざます」 みなさん、楽しそうに「ざます」会話をしています。 それにしても、「ざます」ってそもそも何なんでしょう? コロ助でいうところの「ナリ

          「ざます」は究極のイメージ戦略だった

          タラちゃんとイクラちゃんが歩くと聞こえる、謎の足音に隠された真実

          翌日から会社が始まる日曜日の夜。 サラリーマンに週末が終わる哀愁を感じさせる番組といえば・・・ ご存知「サザエさん」ですよね。 私の実家では、このサザエさんを見ながら、登場人物にツッコミを入れるのが家族団らんのひとときでした。 ★常にパンツを見せているワカメちゃんを見て・・・ 「女子力が高いはずなのに、なぜ平気でパンツを見せているのか」 ★マスオさんが家の机にサザエさんの写真飾っているのを見て・・・ 「隣りにいるのに、なんで写真まで飾る必要があるのか」 ★旅行のときだ

          タラちゃんとイクラちゃんが歩くと聞こえる、謎の足音に隠された真実

          魚屋さんは進化する

          「大根持ってくか?」と言って、魚屋のおやじさんがニヤリと私に笑いかける。 我が家から徒歩3分の距離にあるその魚屋さんは、3年前に引っ越したての頃に見つけ、それ以来の行きつけのお店。 その魚屋は、親子2代で営む昔ながらの魚屋さんなのですが、最近どんどん進化しています。 たとえば、魚屋さんなのに、買い物のおまけに大根をくれて料理法のアドバイスまでくれる。 「今日買ったサバを塩焼きにして、大根おろしで食べたらいいだろ」と。 よく聞けば、大根は常連さんからのもらい物らしいか

          魚屋さんは進化する