わたげ

私の日常は、ちょっとそこまで行こうかな って、そんな感じです。いままでニューヨークにい…

わたげ

私の日常は、ちょっとそこまで行こうかな って、そんな感じです。いままでニューヨークにいました。立ち止まったり、進んでみたり。20歳の日常にちょっとだけお付き合いください。

マガジン

  • 物語食堂

    好きな本に出てきたお店に行きたくなったり、 食べログを見ながら、次の予定を決めたり。 忘れられないお店には、忘れられないストーリーがありますよね。 素敵なお店を短いストーリーの中でご紹介します。

最近の記事

センスは生きる感覚

”センスがいいって、どういうことですか”と聞かれたら? 最近センスと知識を同一で考える人が多い気がするけれど、個人的には”それは違うでしょ”と言いたい気持ちで山々です。確かに、知識も大切だけどさ。それなら、エリート大学に出た人は一般よりセンスがいい人たちになる訳。逆も然り。 ほらね、なんだかしっくり来なくなってきたでしょう? センスっていうのは、生きる感覚。いわんや生きた結果受けた他人の評価だと思っているのですが、いかがでしょう。 そう分かっていて私は、竹のようにしなやかで

    • 社会人のズル休み。

      特に何か予定があった訳ではない。 ただ単純に、 会社とか、上司とか、請求書とか、 そういった社会のまどろっこしく絡まった 人間関係やら、建前やらというものが どうしようもなく下らなく感じたのだ。 しかしながら、駆け出しではあっても 自分は一社会人である。 最低限の律儀として会社に休む連絡をして。 その日行うはずだった客先への訪問やら、 ミーティングやら一切を断った。 そんな理由で休むなど無責任だと言われたら 一言でも否定の言葉は見つからない。 そんなことは分かっている。

      • 頬杖をついた女性の話

        人間はなぜ、そこにいる時永遠にそこにいることを想定してしまうのだろうか。 私と世界の関係は、1ミリでも変わっただろうか。この無力感すら1ミリも、あの時から変わっていない。(「パリの砂漠、東京の蜃気楼」より引用) 品川駅の広いフロアの中で、一際人の流れの激しい本屋にふらりと、しかし確実に惹きつけられた仕事帰り、洋紅色の表紙に、白黒写真が1枚。胸元まである髪を垂らしたひとりの女性が不満げに、哀しそうに、頬杖をついて此方をじっと見つめている。 じっと、その女性を見つめ返し、本を手

        • たった数分のできごと

          道玄坂を降る途中、 ふと煙草が吸いたくなって、 角を曲がる。 がさごそと鞄を漁り、 黄色い箱を取り出して、 白い煙草に火を付ける。 赤く光る煙草の先から 白い煙が横に流れる。 人混みを避けるように 渋谷の一角で起きた たった数分の出来ごと。 #エッセイ #コラム #日常 #散文 #ひとりごと #もしも #小説 #煙草 #タバコ #渋谷 #道玄坂 #東京 #Tokyo #時間

        センスは生きる感覚

        マガジン

        • 物語食堂
          0本

        記事

          もしも私の人生が小説だったらって話。

          もしも私の人生が小説ならば、私は、いつだって完璧な言葉を見つけ出して、完璧な間合いを置いて、完璧なタイミングで伝えていたと思うのです。 そして、もう一度それを読んで、どうも面白くないな。と、思い直し、その完璧な文章に、沢山の隙を作るのです。 そうして完成した小説を、もう一度読み直し、あぁ、人間らしい文章ができた。と、満足げに頷くの。 その小説はきっと、いま私が歩んでいる人生と瓜二つ。 それでも、私は、考えずにはいられないのです。 もしも私の人生が小説だったら。って。

          もしも私の人生が小説だったらって話。

          人の心に土足で踏み込むことを良しとしない社会だけれど、 そんな社会だからこそ、 何があるのかわからないところに土足で踏み込む勇気を持っていたいなと。 そんな風に思います。

          人の心に土足で踏み込むことを良しとしない社会だけれど、 そんな社会だからこそ、 何があるのかわからないところに土足で踏み込む勇気を持っていたいなと。 そんな風に思います。

          この夜を超えたら、みんなが遠くに行ってしまうような気がするから。 だから今日は、夜更かしをしよう。

          この夜を超えたら、みんなが遠くに行ってしまうような気がするから。 だから今日は、夜更かしをしよう。

          本屋の一角に、 こっそりと、 檸檬を置いて立ち去りたい。 そんな気分。

          本屋の一角に、 こっそりと、 檸檬を置いて立ち去りたい。 そんな気分。

          私が足元を見ている時、しゃがんで土遊びに付き合ってくれるようなひとも、 空を見上げて、 “あの雲おいしそうだね。”なんて言ってくしゃりと笑顔を見せてくれるようなひとも、 どちらも、素敵なひとだなと思います。

          私が足元を見ている時、しゃがんで土遊びに付き合ってくれるようなひとも、 空を見上げて、 “あの雲おいしそうだね。”なんて言ってくしゃりと笑顔を見せてくれるようなひとも、 どちらも、素敵なひとだなと思います。

          香水の香りを変えたから、今日はちょっと違う私。

          香水の香りを変えたから、今日はちょっと違う私。

          心地のいい親密度の話

          横須賀から横浜へ向かう午後3時。 横浜駅を1つ前にする上大岡駅で、1組の老夫婦が私の後ろの席に座った。 京急の電車には2つ、種類があって。そのときは2人がけの席が両側、進行方向に堵列された電車だったので、後ろに座ったのが老夫婦であることは声で気がついた。 私は反対側にある傾き始めた太陽の光を眩しく感じながら俯きに本を読んでいたので、その乾いた光に少々集中力を持っていかれていたから、聞き耳をたてるでもなく、老夫婦の会話が耳に入る。 この、老夫婦の会話がなんとも暖かい。

          心地のいい親密度の話

          片想いと間接キスの話

          基本、間接キスなんて全然気にしないけれど、 あっ、これもしかして間接キスだ。 って、気がついたら、 それはその人の事が好きなのかもしれない。 ちょっとちょうだい。 なんて言って、 わざとそのシチュエーションを作り始めたら、 それはもう、 恋に焦がれています。 要は意識しているか、していないかの違いです。 そんな風に自分の気持ちを図っています。 #エッセイ #コラム #日常 #散文 #ひとりごと #恋愛 #片想い #淡い恋 #学生

          片想いと間接キスの話

          相手を想いすぎてお互い傷つくこともある事を知って、 それが恋愛ではなく片想いであったことのだと悟った。

          相手を想いすぎてお互い傷つくこともある事を知って、 それが恋愛ではなく片想いであったことのだと悟った。

          どれだけの言葉が言葉となる前に私の中で死んだか分からない。

          どれだけの言葉が言葉となる前に私の中で死んだか分からない。

          私が私であるようにあなたはあなたでいて欲しい。 他に代理が効かないような。 だから、あなたは貴方の名前があることを忘れて欲しくないの。

          私が私であるようにあなたはあなたでいて欲しい。 他に代理が効かないような。 だから、あなたは貴方の名前があることを忘れて欲しくないの。

          オリオン座の角の1つ星の話

          「オリオン座の星の1つが爆発したらしいよ。 1番有名なあの均一に並ぶ3つの星じゃなくて角のやつ。」 誰だか忘れたけどそんなことを教えてくれた人がいた。 誰だか忘れたけれど、そう教えてくれたのがこの人であって欲しいなって思う人がいる。 「まぁ、空を見上げたとき、それがわかるのは数千年後の話なんだけどね笑」 なんて、彼は付け足した。 あぁ、そうか。 私はその時、星が遠い世界にあることを始めて実感した。 生活の中でそんなことを考えることはほとんどないけれど、 そうだ。星

          オリオン座の角の1つ星の話