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600℃の法則

東京では3月20日に桜が咲く予報だ。
この桜の開花予報、「600℃の法則」というもので計算されているそうだ。

2月1日を「休眠打破の日」と仮定して開花予想の起算点に設定し、そこから毎日の最高気温を足し算して、気温の合計が600℃に達すると桜が開花すると予測する方法だ。

これがシンプルながら、なかなか精度が高いらしい。

出典 https://weathernews.jp/s/topics/202403/050135/

さて、今のところ、2月1日から3月14日までの最高気温の合計が536.7℃。そして3月15日以降の最高気温の予報が17℃+19℃+21℃+15℃で、3月18日に合計608.7℃となる。つまり2月1日起算だと3月18日が開花日だ。

しかし、休眠打破の日が必ずしも2月1日ではないので、そこを若干微調整をする必要があるらしい。桜の花芽は、開花前年の夏にはできており、それが秋から冬にかけて、生長しないように休眠状態に入って年を越す。そして充分に低温刺激を受けた後に気温がぐっと高まった段階で休眠から目覚める。これを「休眠打破」というんだそうだ。

出典 https://weathernews.jp/s/topics/202403/050135/

これらを総合的に勘案して、今年の東京の開花予想は3月20日だ。
なお、これは地域によって差があり、高知では700℃、鹿児島では800℃の法則となっているようだ。


この法則、気象予報士の森田正光氏が考案したという噂もあるが…
それはどこまで本当か定かではない。
ただ、この法則を編み出した人はすごいと思う。

日本気象協会には一定期間の最高気温を積み上げた数字を見るという習慣があるのだろうか。そうじゃないと、普通に考えて「一カ月間の毎日の最高気温を全部足してみよう!」とはならない気がする。また、そういう習慣があったとて「合計600℃」と「桜の開花」を結び付けられるのは、かなりの観察力と発想力がないと難しいと思う。

そうだ。これは一種の「マッシュアップ」だ。
「最高気温」と「桜の開花」という2つの事象は、それぞれ誰もが見えているものだ。しかし、その2つを掛け合わせることで「桜の開花」の解が出るということに気が付いた人は、おそらく普通の人には見えない何かをキャッチするセンスを持っている人だろう。



急な気温の変化や長雨などが無ければ、桜の見ごろは開花から一週間後くらいだ。今年は3月30、31日が土日となるので、そこが花見のピークになるだろうか。


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