【連載小説】上京日記#7 オープンキャンパス
『事前に大学見学に行って、校風を知るべし』
高校もオープンキャンパスなるものがあって受験校を決める前に見学に行くのが通例だった。
高校受験のときは、見学に行かなかった高校を受験したんだよな。
入学してから周りに馴染めず、オープンキャンパス行っておけばよかったと、
自分と校風との乖離を実感した経験がある。
行きたい大学は都内に集中していたり他県にあったり、
1回行くだけでも費用がかかる。最低1日、場所によっては宿泊も必要になる。
(こことここも行ってみたいけど、、)
自分のわがままで留学費用を出してもらったし、親を頼るわけにはいかないな。
私は、心残りがありながらも見学する大学数を絞った。
自分の学力と学校の偏差値を照らし合わせて、
都会にあってこれから頑張って入れそうな大学を2つ選んだ。
加えて、高校のイベントで見学できた1校と合わせて3校に見学に行った。
塾にも行っておらず、中学の友達とばかり遊んで高校で友達も作らず、
大人も信用していなかった私は、大学受験の実情を知る術を持っていなかった。
漠然と、都会の大学はどこもすごい人の集まりなんだろうな。
・・なんて思っていた。
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