『優しいあの子』

先日、NHKにスピッツが出ていて、『優しいあの子』という曲を披露していた。

NHKの朝ドラ『なつぞら』の主題歌で、北海道が舞台になっている。

この曲には、「開拓」によって追いやられたアイヌの人たちの悲しみが込められているような気がした。
歌詞が、本土でも不遇な目に遭ってきた開拓者に想いを馳せ、開拓者と半ば一体となった歌い手が、アイヌの人たちへの懺悔の言葉を、開拓者の一人である「優しいあの子」に語りかけている内容なのかなと思えた。

以下、2番の歌詞。
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口にする度に泣けるほど 憧れて砕かれて
消えかけた火を胸に抱き たどり着いたコタン
芽吹きを待つ仲間が 麓にも生きていたんだなあ
寂しい夜温める 古い許しの歌を
優しいあの子にも聴かせたい ルルル…
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現代でも、特に労働市場では、困窮した状態に追いやられた者同士で争わざるを得ない状況が作り出されているが、かつての北海道でも、困窮して開拓者になった方々が、立場の弱いアイヌの方々を追いやることになってしまったのだろうか。
正直、この辺りの事情をよく知らないので、これから勉強していきたい。

それから、スピッツの歌詞では、「まるいもの」が死、「とがったもの」が生(性)のメタファーになっているという話を聞いたことがある。
この曲にも「丸い大空」が出てくる。

この曲は、開拓者の方々、アイヌの方々への鎮魂歌なのかもしれないなぁと、なんとなく感じた。

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