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人生の大事な選択期間

人生100年時代と言われる今日この頃。
「女性の社会進出」や「男女の給与同額」などで男女の社会的権利もほぼ平等になり、性別に囚われない人生の選択肢が増えた。その点に関してはとても幸せな時代に生まれたと思う。より自分が生きたい人生を生きることができるようになった女性も多いのではないだろうか。

けれど、最近思うことがある。寿命が伸びたにも関わらず、人生の大事な選択をする期間は昔からあまり変わらない。女性に焦点を当てた話をすると、「仕事・結婚・出産・育児」の4つである。多くの女性の場合、この4つの選択を迫られるのは20代の約10年間。もっと詳細に分けてしまうと、その期間は5-6年しかない。順当に大学生活を終えて社会人になった場合、22-23歳で仕事が始まる。そのあとすぐに結婚適齢期が訪れるが、この時点で既に出産・育児を視野に入れる必要がある。

新卒2〜4年目(=大体24〜26歳)で結婚すると、仕事に慣れきれていないうちにその後の人生設計を迫られる。まだ赤ちゃん社会人なのに、本物の赤ちゃんを産むか否か考えなければならない。出産した場合、まだまだやりたいことは沢山あるのに自分のために時間やお金をかけることができず、子ども一色の生活となるだろう。
新卒5年目以降(=大体27歳〜)で結婚すると、仕事に慣れてきて出世も視野に入ってくるが、今後のキャリアを考える際に「仕事か出産か」を迫られる。出産を選択した場合、所謂「出世コースから外れる」ことを意味することが多い。もちろん、仕事を選んでも間違いではない。だが、35歳までに出産しないと、出産時に自分が死亡するリスクや子どもに何らかの障害が出る可能性が高くなる。ましてや40歳以降の出産となれば尚更だ。

何が言いたいかというと「大事なことを選択するには若すぎる」。これに尽きる。そんな大切なこと、この先何十年とある人生の方針を決めることを、何故20代そこらの経験値と知識で選択・判断しなければならないのか。
生きる時間(余生)が長くなったところで、"初っ端の人生設計をミスった"となってしまっては、楽しいはずだったものも楽しくなくなってしまう可能性が大いにある。
ましてや子どもなんて、産んでしまったら最後、その子が幸せな人生を送れるように責任をもって育てなければならない。途中棄権は許されない。ゲームみたいにセーブもできなければ、"はじめからやり直す"こともできない。

そんな一世一代の選択を20-30代で迫られるのだ。余生はそこまで要らないから、大事な選択をする期間を伸ばしてはくれないだろうか。神様、期間延長するところミスってるよ。

かくいう私もその渦中にいる。私はまだまだ仕事がしたい。出世したい。旦那さんと仕事の話をするのが楽しい。正直、子どもを産みたいとは思えない。だけど将来、周りの友人たちが普通に子どもを産んで育てている光景を見た時、現在と同じことが言えるのだろうかと、とてつもない不安に襲われる。もしそんなことを思ってしまったら最後、"あの時、産んでおけばよかった"と言葉にしてしまうのではないか。一生叶うことのない欲望を抱えたまま生涯を終えることになるのではないか。

私はどちらを選べばいい?
今日も答えは見つからない。


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